市では、令和9年度から令和19年度を計画期間とする、「大町市第6次総合計画」の策定に取り組んでいます。
総合計画は、市の最上位の計画であり、市政運営を総合的かつ計画的に進めるために、目指すまちの将来像やまちづくりの基本方針などを市民の皆さんと共有し、市民と行政が共創・協働の連携によってまちづくりを進めていくための計画です。
10年後の市の将来像と、将来像を実現するための基本方針(まちづくりのテーマ)を定めた基本構想(案)について、市民説明会で市民の皆さまの率直なご感想やご意見をいただきました。
説明会の意見交換内容(要旨)
1. 総合計画・基本構想・行政運営
・基本構想を市民に分かりやすく示し、前計画との違い及び重点分野を明確にすること。
・第5次総合計画の未達成施策を検証し、次期計画及び基本計画に反映すること。
・理念を書くだけで終わらせず、10年間を見通した覚悟ある計画にすること。特に「地域コミュニティの推進」について、何を実行するのかを今後、具体化すること。
・前計画の総括や達成度、市民にとって分かりやすい数値目標・進捗評価を公表すること。また、ホームページだけでは情報にたどり着きにくいため、広報紙なども活用し、計画の内容や評価を市民に分かりやすく伝えること。
・10年後の人口だけを目標にするのではなく、3年後・4年後に何を実現するのか、短期的な目標も示してほしい。
・長期計画としての10年は必要だが、社会情勢や市民生活の変化に応じて、途中で見直せる計画にしてほしい。
・水や農林業は大町市の基幹資源であるため、基本構想の中でも明確に位置付けるべきである。放置農地や農業の担い手不足も、大町市の重要課題として盛り込んでほしい。
・市民にとって、行政運営の道しるべとなる計画にしてほしい。基本構想では方向性を示し、基本計画・実施計画では具体的な施策、期限、目標を示すべきである。・「将来像」「基本理念」「基本方針」の関係が分かりにくい。
・分野ごとの縦割りではなく、複数の課が連携する横断的な構成にしてほしい。
・全国的な課題だけでなく、大町市固有の課題や具体的なデータを盛り込んでほしい。子どもの人数、出生数、人口推移、農業、空き家、観光、産業など、身近なデータを示すと理解しやすい。
・「暮らし・学び・働き」などのテーマと、計画の構成順をそろえると分かりやすい。
・放置農地や農業など、現在の大町市が抱える具体的な課題を基本構想に明記してほしい。
2. 市民参加・情報発信・協働
・説明会の周知方法を改善し、多くの市民が参加しやすい情報発信を行うこと。
・市民の意見を聞くだけで終わらせず、どの意見をどのように施策へ反映したのかを示してほしい。
・「協働」が行政の決めたことを市民に無償で手伝わせる意味にならないよう、対等なパートナーシップにしてほしい。
・市民、行政、地域団体、事業者などが一緒に地域をつくる仕組みを明確にしてほしい。
・基本構想案が、市職員の言葉というより、外部業者が作成したように見えるとの意見があった。部長や課長が、大町の課題や将来像を自分の言葉で語る場面が必要である。
・市職員同士が率直に議論し、課を越えて協力できる組織風土をつくってほしい。
・市の強みについて職員一人ひとりにアンケートを行い、職員自身が大町の魅力を語れるようにしてはどうか。
・職員から、観光、産業、大学誘致、文化施設、地域資源活用などの具体的なアイデアを積極的に出してほしい。
・基本構想の内容を市職員全員が理解し、市民から質問された際に説明できる状態にしてほしい。
3.地域コミュニティ・自治会・地域の担い手
・移住者と既存住民が融合し、地域の担い手を確保するための仕組みを整えること。
・地区別計画を総合計画に適切に位置付け、住民主体の活動や補助事業の活用を後押しすること。
・ふるさと住民登録制度、関係人口、ワーキングホリデー、ボランティア等を活用し、地域外の人材が地域に関わりやすい仕組みを構築すること。
・地域おこし協力隊について、地域との調整、活動設計、任期後の定着支援を丁寧に進めること。
・自治会加入率の低下や、既存住民が常会・自治会から離れる状況への強い危機感があること。また、担い手不足や高齢化により、従来どおりの運営が難しくなっていること。
・人口減少を前提にしながらも、単に諦めるのではなく、一人ひとりが自分の役割を見つけ、地域全体で前に進むことが重要である。
・人口減少への対応で、特定の人や「頑張っている人」に負担が集中しない仕組みが必要である。
・自治会加入率を上げることだけを目標にするのではなく、自治会の役割そのものを見直す必要がある。
・自治会は、ごみ出しや文書配布のためだけでなく、防災、見守り、交流など、暮らしを支える互助の仕組みである。従来の自治会への加入を求めるだけでなく、新しい共助・互助の形を検討すべきである。
・地域ごとに自治会の特色が異なるため、良い取組を共有し、地域に合った仕組みをつくってほしい。
・民生委員や児童委員の担い手不足も含め、地域を支える仕組み全体を再構築する必要がある。
4. 人口減少・移住・住宅・土地利用
・長期的な人口減少が続いている一方、空き家活用や移住促進により、一定の成果があった。地域の活性化に向け、移住施策による、こどもや担い手の確保が必要であること。
・子育て世代や移住希望者を受け入れるため、一定数の住宅地・分譲地を計画的に整備してほしい。
・大町市は住宅地の供給が少なく、白馬などから転入を希望する人を受け入れきれていない可能性がある。
・道路幅員、駐車場、水道、下水道など、現在の住宅事情に合った基盤整備が必要である。
・農地転用や農振地域の規制について、地域の実情に応じた見直しを検討してほしい。一方で、無秩序な住宅開発は、道路や除雪、水道、下水道などの行政負担を増やすため、計画的な土地利用が必要である。
・安曇野市などの土地利用条例を参考に、住宅や生活サービスを一定の拠点へ誘導する仕組みを検討してほしい。
・大町市は面積が広いため、中心部だけに集約するのではなく、社・常盤・平などにも地域拠点を設け、交通や生活サービスでつなぐべきである。
5. 公共交通・道路・社会基盤
・公共交通について、利用者の実情、高齢者の移動課題、地域住民が住み続けられる仕組みを踏まえた具体策を検討すること。
・橋梁・道路整備等の事業について、進捗、遅延理由、今後の予定を地域へ継続的に説明すること。
・高齢者が運転できなくなっても、買い物や通院ができる交通手段を確保してほしい。
6. 子育て・教育・若者
・保育・子育て環境の充実及び保育士確保を進めること。
・自然環境、山村留学、保育園・小中学校などは、地域の大切な価値であり、大町市の特色・ブランドでもある。子どもの声が地域に響く環境を守り、豊かな自然の中で学ぶ機会を大切にすること。
・大町高校・岳陽高校の魅力をさらに高め、若者が地域に誇りを持てる環境をつくってほしい。
・高校生が地域活動やイベントに参加し、まちを動かしている姿は、市民に活力を与える。
・高校の魅力向上は、県立高校であることを理由に県だけに任せるのではなく、市、小中学校、地域が連携して支えるべきである。
・子どもたちの自己肯定感や自己有用感を育てる教育が重要である。
・幼い頃から読み聞かせや自由な遊び、好きなことを深める経験を大切にし、学ぶ楽しさを小学校以降にもつなげてほしい。
・子どもたちが大町の自然、歴史、文化を幼少期から知る機会を増やしてほしい。
・子どもや若者が学校帰りや休日に集まり、遊び、学べる場所が不足している。
・図書館、公民館、体育施設などを活用し、松本・安曇野・長野まで出かけなくても、大町市内で家族や若者が過ごせる環境を整えてほしい。
7. 医療・健康・スポーツ
・生涯スポーツを推進する理由は何か。一方で、競技スポーツではなく生涯スポーツとして、市民に広く進めることは、文化振興や健康増進といった効果を期待すること。
・大町病院の総合診療など、地域に根差した医療の取組を評価している。
・高齢者医療だけでなく、若い世代や子育て世代に必要な急性期医療、出産に関わる医療も確保してほしい。
・出産や急性期医療を松本地域に依存するだけでなく、大町市として必要な医療体制を検討すべきである。
・在宅医療を含め、医療機関同士の連携を強化してほしい。
8. 自然環境・森林・鳥獣被害
・森林環境譲与税等を活用し、森林整備、里山保全、環境教育、交流事業等を推進すること。
・シカ、イノシシ、クマによる農作物被害や生活上の不安が深刻化している。電気柵への補助は一定の効果があるものの、個体数の抑制には十分ではなく、捕獲・駆除を含むより実効的な対策を県と連携して進めること。
・鳥獣被害の背景として、人が山に入らなくなり、森林が荒れている。山林整備を進め、人と野生動物の生活域を適切に分けることが必要であること。
・観光地周辺でのクマ出没については、安全確保と観光イメージの両立を図りつつ、情報発信や危機管理を強化すべきであること。
・森林整備を単なる環境対策にとどめず、雇用や産業の創出につなげ、地域で暮らし続けられる基盤づくりをすること。
9. 歴史・文化・地域施設
・社地区は、仁科氏の歴史や大町のまちづくりの基盤となった地域であり、歴史や地域の公共施設を将来に残してほしい。
・水、北アルプス、文化、歴史などの資源を、企業誘致や産学連携、文化施設の整備に結び付けてほしい。
10. 観光・地域資源の活用
・大町市には、北アルプス、湖、水、塩の道、仁科氏の歴史、発電施設、農具川、桜並木、芝桜など、多くの資源がある。これらが個別に存在しているだけで、十分に結び付けられ、発信されていない。
・木崎湖・青木湖・中綱湖について、「白馬の観光資源」だけでなく、「大町市の湖」として発信してほしい。
・大町を訪れた観光客が、市内で宿泊・飲食できる環境を整えてほしい。夜に過ごせる場所や飲食店が少なく、観光客が松本などへ流れてしまう。
・塩の道や仁科氏ゆかりの場所、農具川周辺などを、歴史・文化と結び付けたウォーキングコースとして活用してはどうか。
・市民が身近すぎて見過ごしている場所を、観光資源として掘り起こしてほしい。写真撮影ツアー、ウォーキングツアー、フォトスポット巡りなどの企画が考えられる。Instagram、YouTube、TikTokなどを活用し、若者や外国人旅行者に向けて情報発信を強化すべきである。
・川のせせらぎや森林、風景を定点撮影した動画など、大町の日常的な自然を発信する方法もある。 域おこし協力隊や観光ボランティア、インフルエンサーなどを活用して、地域資源を継続的に発信してほしい。
11. 農林業・水産業・地域産業
・木崎湖、青木湖、中綱湖などのワカサギ、川魚、信州サーモンなどを、地域産業として活用してほしい。
・大町の湖や川で取れる魚が、市内のスーパーや飲食店であまり扱われていない。学校給食、地域イベント、市内飲食店などで地元の魚を提供し、市民が地産品を知る機会を増やしてほしい。
・魚の加工品をつくる事業者や仕組みが不足している。
・地域資源を活用した加工品づくりや、新たな産業の育成が必要である。
・大町で学び、働き、起業できる環境を整えてほしい。
12. 起業・創業・企業誘致
・起業希望者に対し、資金面だけでなく、登記可能なシェアオフィス、公共施設活用、事業立ち上げ支援等を検討すること。
・成功するか分からない新しいアイデアにも挑戦できる、柔軟な風土が必要である。他地域にないものをつくることや、大町だからこそできる取組を応援してほしい。
・起業や創業を考える人同士がつながり、情報交換できる場が重要である。
・若者が「大町で挑戦すれば将来性がある」と感じられるよう、夢のある施策を示してほしい。
日時・会場
■期日 | ■時間 | ■会場 | ■電話番号 |
10月13日(火) | 午後7時~8時30分 | 美麻公民館 講堂 | 29-2311 |
10月14日(水) | 午後7時~8時30分 | 八坂公民館 ホール | 26-2380 |
10月21日(水) | 午後7時~8時30分 | 平公民館・学習室 | 22-0694 |
10月22日(木) | 午後7時~8時30分 | 大町公民館分室 講堂 | 22-0352 |
10月23日(金) | 午後7時~8時30分 | 常盤公民館 学習室1・2 | 22-0321 |
10月26日(月) | 午後7時~8時30分 | 社公民館 大展示室 | 22-0378 |
説明資料
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