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ホーム 市長の部屋 市長と語ろう!まちづくり懇談会 おおまち九条の会(令和2年1月)

おおまち九条の会(令和2年1月)

美麻地域エネルギーを考える会とのまちづくり行政懇談会の概要です。
 
日 時 令和2年1月29日 午後1時30分から午後2時54分
場 所 東中会議室
懇談した団体等名 おおまち九条の会
出席者 おおまち九条の会 6名
市 側 市 長 牛越 徹
(記録)
情報交通課広聴広報係長 渡辺卓也
1.開会

2.あいさつ
 牛越市長
 おおまち九条の会

3.懇談事項
 おおまち九条の会からの質問・要望事項について

○おおまち九条の会
 昨年11月、全国首長九条の会が結成された。住民の安全に非常に密着した9条ということで、当初、現職や元市町村長130名余が集まって結成し、現在は全国の首長に参加を呼び掛けている。牛越市長は会の存在をご存知か、また、参加の気持ちはあるか。私たちは、ぜひ参加していただき、一緒にそのような運動を進めていっていただければ有難いと思っている。

○牛越市長
 九条の会の活動は崇高な活動だと考えている。私の父も市長を辞してから活動に参加させていただき、昨年、97歳11カ月で亡くなるまで、平和の尊さに対する信念を持ち続けた。
 全国首長九条の会は、全国の市町村長が参加しており、名簿を拝見すると元職の方もいらっしゃるので、そうした活動については私も関心を持って見ている。そうした中で私自身どうかというと、考え方について共感する部分は多くあるが、地方公共団体の首長という立場にあって直ちに参画することは一定の調整が必要と考える。それは、市民の皆さんの中にも平和を守るプロセスには様々な考え方があり、意見もある中で、私自身、具体的な行動には至っていない。

○おおまち九条の会
 安保法が変わることによって、自衛隊が海外へ行って武器を使えるようになってしまう。自衛隊の任務は、国土と私たちの生命財産を守るということで、そこについて否定している訳ではなく、9条を変えてしまうと、憲法による足枷を無くして、海外でそのような行動ができてしまうということで、非常に危険なことであるということを訴えている。

○牛越市長
 従来は、専守防衛として、武力を保持するのは防衛のためということだが、航空母艦は航空機の搭載能力を持ち、海外まで派遣できる艦船だと考えられ、また、調査活動として、紛争が起こりかねない場所に派遣して、何らかの衝突があったときに武力を行使することになった場合には、今までの専守防衛という考え方から逸脱しかねない。こうした懸念は、国民の間に広くあると思う。私は、そのような理由から、武力の行使は抑制的に考えなければならないと基本的には思っている。

○おおまち九条の会
 私たちも、これから市長が入ってもらえるように活動していきたい。

○牛越市長
 皆さんの活動を広げるためには、考え方を幅広く持たなければ排除につながる。どうか、広い連帯を何より大事にしていただきたい。

○おおまち九条の会
 自衛隊が中東派遣で2月に横須賀から出る。多国籍軍としてはイラクとの良好な関係を重視して参加しなかったが、安倍首相はアメリカの顔をたてる形で、調査として自衛隊を出した。今の体制では自衛隊員は何もできない状態で海外に出る。防衛省は「自衛隊に危険はない」と言っているが、本当の根拠は、アメリカの言いなりになり、アメリカの顔をたてるためだけに日本が動いているということ。中東派遣の根拠も曖昧なまま、ズルズルと行ってしまうことに危機感を感じている。
 何年か前に「大本営」の映画があった。大日向さんが、国が破棄しろと言った兵事資料を破棄しないで自身の蔵に入れていたものを、大日向さんが亡くなった後発見され、息子の功さんがオープンにしてあの映画ができたとのことらしいが、功さんと話をしたときに「公民館などで上映したが、お前の父親のせいで俺の息子が死んだと言われた」と聞いた。父親がどれだけの思いで兵事資料を家族にも話さず、亡くなった後に発見されるまで自宅に保管していたのか。とても悩みながらも残さなければならないと思い、資料を残さざるを得なかったのだと思う。
 また、息子さんは「戦争が始まったら止められない。戦争を止めるためには、戦争が始まる前に戦争にならないように手を尽くすほかない」とも話し、私もその通りだと思った。そのような大きな波に飲み込まれたら、個人の力ではどうにもならない。自衛隊の派遣が、段々とそちらの方に傾いて行っているような気がして、とても危惧している。今回の中東への自衛隊派遣を、市長はどうお考えか。

○牛越市長
 根拠が曖昧とのご意見だが、国の説明では根拠があるということ。ただ、根拠そのものが適切かどうかという議論はあると思う。シビリアンコントロールの下で自衛隊を保持する時には、必ずそれは文民統制の中で位置付けられているはずで、国民主権の考え方からは正に国民主権の中で決定され、解決されるものであると思う。今回、内閣の決定だけで派遣できるようになったことについては、本当にそうした根拠で良いのかということがしっかり議論されるべきと考える。
 大日向功さんのお父様が兵事資料を残すべきと、人知れず蔵の中にしまっておいたということについては、終戦直後の新しい体制が整うまでの一瞬の間に大本営から命令が出て、その混乱の中で決断されたことは英断だったと思う。兵事事務に当っていた大日向さんが、ある方から批判されたというが、国の命令や法律に基づく事務を行っていたからであって、それ自身が大日向さん個人に責任があるわけではない。ただ、心無い言葉を発した人がいたとすれば、その人も自分の子どもを戦争で亡くしたという悲しみの中で、そのような言葉になったのかもしれない。
 戦争に至らないようにするためには、平和な国家を維持する努力をしなければならない。外交努力が重要。政治の動向にかかわらず、全ての国との友好関係を築くことが大切と思う。
 議会でも質問されたことがあるが、憲法改正については厳格な立法手続きが必要とされるうえ、そのハードルを下げる事には私自身違和感がある、と答えている。特に9条は武力行使を原則として禁止し、徹底した平和主義を定めている。そうしたことに鑑みると、背景には戦争の悲惨な犠牲の反省に立ち、再び戦争をしないことを誓い制定された平和憲法であり、この理念は今後も引き継がれていくべきものと考える。
 戦争のない平和な国際関係の堅持は、私自身、本心から願っているが、具体的にどうしたら良いかということについては私自身、差し控える部分がある。誰もが、平和について、皆が心の中で願い、大事にすることが理念だと思っている。

○おおまち九条の会
 個人的に動くことはできないということか。

○牛越市長
 私が市長という立場で、憲法改正に向けて賛成であれ反対であれ、何らかの具体的な活動を行うことは難しい。市長として、市を代表して行動しているという誤解を招く。公人と私人の使い分けは非常に難しい。完全な私人として行動をしても誤解を招く恐れがあるのでご理解いただきたい。
 市民の皆さんにも様々な考え方がある。憲法改正を実効性のあるものにするためには、理念だけでなく、防衛力を軍備として正式に位置付けて強化していくという考えもある。そうした方からすれば、市長には裏切られたと思われ、逆に私人として戦争賛成となれば、それは代表者として相応しくないと考える人もいる。国において議論すべきことは国政でしっかり徹底的に議論し、国民的な運動の皆さんの意見に耳を傾けながら解決されるべきものと考えている。

○おおまち九条の会
 武力拡大については、憲法に記載されていない。

○牛越市長
 憲法の意味はそこにあると思う。

○おおまち九条の会
 憲法には武力を放棄すると書いてある。民主主義では、憲法を重視しなければならない。少数の意見も聞かなければいけないと思う。

○牛越市長
 少数の意見を聞きながら多数決で決めるのが憲法の本筋。これが民主主義の難しいところだと思う。少数意見を大切にするのは当然のことだが、何をもって結論を出すかと言えば、民主主義は多数決になる。

○おおまち九条の会
 武力を持つ方向に進んでいるというのは、憲法が重視されていないということ。

○牛越市長
 そのように懸念する人は少なくないと思う。しかし、そのような意見があることを前提として考えなければならないと思う。例えば、議員は団体を代表する立場ではないので、政党や自分個人の主張を述べることができる。国会議員は憲法の改正を主張することはできるが、政府は憲法を守る立場にある。その兼ね合いが国の段階では非常に難しい。国は議院内閣制であるため、議員の中から選ばれて政府を構成する。大臣や副大臣などに就く。その立場の違いが曖昧になることで疑義が生じる恐れがある。
 これを大事にすべきだという考え方に私は共感する。しかし、できれば、皆さんも私と対話するだけではなく、様々な考え方を持った皆さん同士が意見交換することも大事ではないかと思う。以前、議会答弁で、私は戦後民主主義の申し子と自負している、という言葉を使ったことがある。私は昭和25年に生まれ、まだ、戦争の悲惨な余韻が社会に残り、戦争で悲しい思いをしたという気持ちがまだ強かった時から、50年、60年が経ち、随分、世の中の状況が変わってきたと感じる。また、昭和25年は朝鮮戦争が始まった年で、ソ連とアメリカの代理戦争のような形で、朝鮮半島で戦争が起こった。その後、冷戦の時代が続く中で様々な対立関係が発生し、その対立関係が無くなってきたら、次には民族間の紛争や世代間の考え方の食い違いが顕著になるなど、様々な軋轢が生まれる新しい国際情勢になっている。

○おおまち九条の会
 自衛隊について、以前、息子に自衛隊勧誘のハガキが来た。その名簿などはどのように入手したのか。

○牛越市長
 詳しいことは分からないが、自衛隊のどこの部署が発信したか分かるか。

○おおまち九条の会
 そこまでは分からない。

○牛越市長
 国が自衛隊員を募集する。

○おおまち九条の会
 確か成人式の年だったので、市の名簿を使ったのかと思った。

○牛越市長
 まず、大町市が自衛隊の募集ハガキを発信することはない。自衛隊員の募集について、全国の市町村に名簿提出の要請があるということは聞いたことがあるが、大町市に要請があったということは聞いていないため、市が名簿などを提出することはしていないと思う。ただ、要請があった時に、その要請に応じないという正当な理由があるかどうかになると思う。今、自衛官の定められた定数を大きく割り込んでいるということのようなので、国としてしっかり定数を確保して、充実した防衛力を維持するということで募集することは、国では必要と思う。

○おおまち九条の会
 安保法が変わり、海外へ行って武力を行使できるなど、その危険性が自衛官の定数が割り込むことにも繋がっているのではないかと思う。また、災害支援も自衛隊にとっては重要なことだと思う。

○牛越市長
 災害時の自衛隊の支援は、被災された地域や被災された方にとって非常にありがたい支援。災害は様々な形で起こり得る。その中で安心、安全の場の提供や、早く救助してほしいという状況下で、重要な活動である。

○おおまち九条の会
 福島の災害の時の自衛隊員の活動を見た子どもたちの中から、自衛隊員になりたいと言って隊員になった子もいる。自衛隊員になること自体がダメということではない。大町市でも福島の子どもたちへの支援を2グループが行っていたが、今は1つになっている。福島の子どもたちのことが忘れ去られていくような中で、政府も無かったことにしようとしている気がする。大町には様々な人がいて、それなりの意識を持っている人がいて、自然環境も素晴らしい。私も移住者だが、若い移住者も私の周りには多い。自分で起業している人もいる。これは、風土も影響していると思うが、平和であるからこそできることだと思う。私は九条の会で少し関わりを持っているが、若い人たちとも、忘れ去られようとしている福島の子どもたちのことなどを共有したい。一つの理念だけでなく、みんなが幸せになる世界をつくるため、その裾野を広げるためには何をすれば良いのか。

○牛越市長
 政治活動の他に、地域づくり活動があり、みんな同じ共通の課題を持っている。例えば、地域発元気づくり支援金は県の制度としてある。大町市では、きらり輝く協働のまちづくり制度があり、現在は、ひとが輝くまちづくり事業と名前を変えて、市民の皆さんの自発的な活動を財政面で支援している。金額的には多くないが、総額で約1,500万円の予算を措置している。公募し、公開審査を経て採択が決まるなど、いろんな区分がある。それも、13年前と比べると、交付団体は、3年間の時限的な支援であることや、限られた予算の中で配分するため、採択される団体数は減ってきている。ひとつには、高齢化や人口減少などにより活動が停滞してきているのではと心配をしている。また、メンバーも少しずつ減る傾向が増えてきている。地域の皆さんの地域づくり活動には、市のサポートセンターで、様々な機会に活動を紹介する取組みを行っているので、地域づくりに対する関心を持っていただきたい、地域に愛着を持って、地域を磨き上げていく取組みに繋げていきたいと考えている。しかし、政治活動では様々な主義主張があるので、この支援制度を使っていただくことは除外している。政治活動では、若い人たちの世代では無関心が広がっている。社会のあり方について無関心が広がっているとよく言われる。その実態はよく分からないが、仮にそうだとしたら、この国を次の時代に受け継いでいただく若い人たちには、身の回りの地域社会のこと、国のこと、政治のことに関心を持っていただくことが大事だと常々思っている。
 そうした活動に、一緒に参加していくには、共感を持つことが前提になる。共感を持っていただく活動や説明が大事ではないかと思う。ややもすると、楽しいことに関心が傾いてしまう現代だからこそ、また、情報が溢れている時代だからこそ、正確な情報の中から的確な関心を持っていただくようなコミュニケーションが大事だと思う。

○おおまち九条の会
 平和事業について、いつも市役所のホールや図書館で原爆展を行っていただくのはありがたいが、そこに来た人は見て大変だなと思っていただけるが、もう少し広げて行うことが必要だと思う。2017年に国連で核兵器禁止条約を122カ国が賛成した。2019年には70カ国ほどが批准し、昨年の夏頃には23カ国ほどが発効している。このようなことを知らない人たちが大町には多いと思う。世界で初めて被爆した国として、今の若い人たちに分かってもらうためには、市役所のロビーだけでは不足していると思う。

○牛越市長
 大町市では、お盆の時期に、広島と長崎の悲惨な原爆の体験を風化させない、後世に引き継いでいきたいと思い、毎年、市役所のロビーで原爆展を行っている。確かに、年月が過ぎていくと風化していくことが懸念されるが、歴史的な事実として、胸にしっかり留めておくことが平和への思いに繋がるとの信念で行っている。それを広げて行うには、大勢の皆さんを集めて行うための会場の問題などから、現段階では市役所のロビーで展示していることをご理解いただきたい。その中で、核兵器禁止条約をどのようにアピールしていくか、国際的には、日本が条約に参加しなかったということは、多くの人から残念だという声が上がった。世界で唯一の被爆国であるからこそ積極的に参加すべきとの声があることは承知している。

○おおまち九条の会
 そのことを国に対して言うことはできないか。

○牛越市長
 議会としては発信できる。

○おおまち九条の会
 松川村などでは、広島に子どもたちを職員が付き添って、毎年、連れて行っているようだ。

○おおまち九条の会
 毎年、被爆者署名を作成して国連に提出している。市役所の庁舎内で被爆者署名を取ることはできないか。市役所に手続きなどで大勢の人が来ると思うので、そこで署名してもらうことはできないか。

○牛越市長
 その趣旨はどういうものか。

○おおまち九条の会
 被爆した人が高齢になってきて、自分たちが生きているうちに核兵器をどうしても無くしたいという思いがあり、日本だけでなく世界中で行われている署名。

○牛越市長
 では、被爆者の署名というより、原水爆禁止の署名ということで良いか。

○おおまち九条の会
 良い。分かりやすくするために被爆者署名と言った。
 市役所の窓口ではなく、市役所の一角を借りて署名をできないか。例えば原爆展を行う時に、パネルの横に置いて署名してもらうなど。

○牛越市長
 公共施設内で、政治的と思われるような活動に場所を提供することはできないことがあるため、持ち帰って検討しお答えしたい。

○おおまち九条の会
 その署名活動が政治的な活動になってしまうのか。

○牛越市長
 政治活動ではなくても、政治的に様々な観点でいろんな意見がある分野に行政が関与することは難しい。知らないうちに戦争の準備が始まったということにならないようにしなければいけないが、それに至るプロセスには、市民の皆さんの間にはいろんな考え方があるので、慎重に対応したい。

○おおまち九条の会
 大町市は、核兵器廃絶と軍備の拡大反対を宣言しているのだから、そういったことはできるのではないか。

○牛越市長
 その宣言の趣旨と、直ちに、核兵器禁止へ署名して、というのにはワンクッション必要だと思う。それまで行政が動く必要があるかということもある。

○おおまち九条の会
 署名には市の職員ではなく、私たちが署名をお願いすることではどうか。

○牛越市長
 それは、市役所でなくてもできるのではないか。

○おおまち九条の会
 もちろん、他の場所でも行っているが、市役所の中でも行っていたとなれば、市民との接点ができるのではないかと思う。

○牛越市長
 お気持ちは分かるが、そうすると行政の力を借りたということになってしまうのではないかと思う。市民からすれば、市役所でもやっていたということになれば、公の信用力を使うことになる。それには、いろんな議論があるかもしれない。

○おおまち九条の会
 白馬では、毎月1回署名活動していると聞いた。

○牛越市長
 庁舎の管理規定は、市役所の敷地内では政治的な宣伝、その他の活動などは遠慮していただいている。一概に、私個人の考え方で「良いです」と申し上げることはできない。

○おおまち九条の会
 原爆などない方が良いということは、ほとんどの人が思っていると思う。

○牛越市長
 原爆に限らず、人を殺傷する武器そのものが社会にあってはならない。これだけ人と人との対話が大事にされる時代に、対話で解決できないから武力を使うということはあってはならないと思う。

○おおまち九条の会
 政治的なものになるのかも含めて検討していただきたい。パネル展などでも声をかけていただければ、私たちも宣伝やお手伝いもする。

○牛越市長
 宣伝にしても、大きな対立にある課題、例えば、国の「桜を見る会」を廃止すべきとのチラシ配布を市役所のロビーで行いたいとなったときには、まだまだ難しい。政治は政党が主となって動かしている中で、政党間の考えに大きな隔たりがある案件については、行政として、なかなか取扱いにくい。

○おおまち九条の会
 平和とは我々が生存する原点。

○牛越市長
 この地域にこれからも継続的に住みたいというのは、誰もが思う切実な願い。それは平和であり、安心して安全に暮らせる地域ということになる。これはもちろん災害などに強い、福祉施策も充実し、心配なく医療を受けられるなど、そういった意味で安心できる地域は何より大切だと思う。

○おおまち九条の会
 昭和電工のやしろ公園側で、不快な臭いがした。

○牛越市長
 かつて20年以上前、火力の自家発電所を持っていたときには、その燃料により周辺に影響が出たことはあったが、現在、昭和電工からの排気による影響は出ていない。適正に運営されていると思う。その他には、近くに、市の公共下水道の終末処理場があるが、そうした苦情は来ていない。もし、そうした臭いなどがあったら生活環境課にお知らせいただきたい。

○おおまち九条の会
 先日、上諏訪駅前の「駅前交流施設テラスすわっチャオ」に行ってきた。夜9時半まで、キッズコーナーは夜7時まで利用できる。多目的ホールやエントランスなどがあり、学生が勉強していた。職員は2人ほど常駐しており、バンドのスタジオなどもある。そこまでは必要ないと思うが、大町の駅前にも学生が勉強したり、観光客との交流ができたりする交流の場所があれば良いと思う。
 芸術祭は反対ではないが、多くの予算を使うのであれば駅前に誰もが利用できる交流センターを作ってほしい。

○牛越市長
 何のための施設なのか。

○おおまち九条の会
 例えば、観光客が大勢来ているが、私自身、観光客と話す機会もない。大町に来る人は電車で来る人も多い。

○牛越市長
 そういう面では駅の待合室などは良い場所。観光客の皆さんと交流するために新たな公共施設が必要か、となる。

○おおまち九条の会
 若い人たちとの交流も必要。

○牛越市長
 池田町に、町民交流センターが昨年開設された。松川にも村民の皆さんが集う施設がある。図書館、小ホール、子育て支援センターなどを備え、複合施設となっている。大町市にも図書館や子育て支援センターがあり、児童センターもある。駅前に新しい施設を作るとなれば、現在ある施設を潰して一緒にすることになるので難しい。
 国際芸術祭を開催するならその財源を使って、とのことだが、財源が違う。3年に1回の開催で行うが、5月31日からの第2回の開催では2億7千万ほど予定しているが、その大半は市の税金ではない。入場料収入のほか企業などからのスポンサー収入、国や県の補助金を充てる。また、前回の剰余金が5,700万円ほどあり、それらを充てて足りない分を補足する予定。一般財源ではおよそ6,000万円。3年間の準備で開催するのに市の負担としておよそ6,000万円の予算ということをご理解いただきたい。同時に、図書館の運営や子育て支援センターなどの運営には、必要な財源をしっかり充てて、単独の施設ではあるが整備し運営している。

○おおまち九条の会
 新聞で読んだが、そこを利用する人が5月にできて、7月まででそこを利用した人が10万人になったと掲載していた。

○牛越市長
 どのような機能があるのか。ただスペースがあるだけなのか。勉強などができるスペースがあるのだろうか。

○おおまち九条の会
 勉強ができる場所は、壁テラスのようにテーブルや椅子が置いてある。受付からも見渡せる。ホールは区切られたパーテーションをどけると大きなホールになり、イベントなどができる。さらにバンドが使えるスタジオもあった。

○牛越市長
 バンド練習などは、文化会館の練習室を利用できる。

○おおまち九条の会
 駅前にあるというところが良い。だから10万人も利用するのではないか。

○牛越市長
 機能を集中すれば交流の機会になることは間違いない。それは望ましいことだが、基本的には、今あるものの活用を考えるべきで、今あるもので足りないものは何かを考えることが重要だと思う。

○おおまち九条の会
 今、駅前にホテルを建てているが、アップルランドがあった場所は使う予定はないのか。

○牛越市長
 旧アップルランドは民間企業の所有で、閉店直後に、市に対して公共施設として利用できないかと話があった。庁内全体で検討したが、その時点では新たな施設の必要性はなく、また相当な金額だったためお断りした。昨年12月議会でもその施設を小規模にして有効活用できないかとの質問があったが、借料や電気料金などもかなりの金額を要するため、現段階では簡単に判断することはできないと答弁している。

○おおまち九条の会
 民間でもそのような動きはないか。

○牛越市長
 まずは地元の大町市に協力したいとして有効活用が打診された。あの場所は一等地なので民間の商業施設がふさわしい。そういったことから考えると民間の商業施設として入ってくれることが良いと思う。

○おおまち九条の会
 上諏訪の施設には午後9時半までいたが、電車待ちなのかは分からないが、学生が20人ほどいた。多くの皆さんに利用されているのかなと思った。

○牛越市長
 市民の皆さんが様々な活動をされており、様々な皆さんが交流するのにはそういった場というのは重要な要素だとは思う。

○おおまち九条の会
 今、都会などでは、そんなに広くはないが自由に使える場がある。大町にはそういった場所がない。街なかの空き店舗で少し休憩できるようなスペースを市が借用し、高齢者などが自由に使える場所などができれば良いと思う。フレスポの中にも休憩スペースがあって結構混んでいる。

○おおまち九条の会
 高齢者が家に閉じこもっていないで、ここに行けばこんな楽しみがある、というような場所があれば良いと思う。また、時間も関係なくいつも開いていて自由に使える場所も良い。

○牛越市長
 市内の空き店舗を貸していただいて、商売に使わせていただきたいということに、市も奨励して補助金を出している。しかし、店舗は空いているが2階が生活の場となっていたりして、なかなかお借りできないケースがある。
2~3年前に、ある店舗で「誰でも気軽にお茶でも飲みましょう」と1年間やっていたが、利用者は限定的だった。やはり、人様のところで気軽にお茶を飲むというのは、よほど公共的な性格の建物でないと難しいということはある。やるのであれば一定の公共スペースを確保するということが前提になると思う。
 昔は公民館などがその役割を果たしていた。市内には各地区6カ所に公民館があるが、現在では、定期的な会合などでしか使われていない。気軽に立ち寄って時間を潰すとなれば交通の便が良くなければならない。仮に、大町駅前に作っても駅前駐車場から歩くようにもなるので、なかなか一カ所に高齢者の居場所を作るのは難しい。絆を再生できる機能があればと思う。

○おおまち九条の会
 市民バスについて、現在、土曜日が少なく、日曜日や祝日は運行していないが、予算の関係か。

○牛越市長
 予算の関係もあるが、せめて土・日は、お子さんたちは実家に戻ってきて、週に1回は家族が顔を合わせることにしてほしい、という願いも込めていると聞いている。また、4月からは、週休二日制も定着してきているため、土曜日も運休することとし、土・日は運行しない方針とした。
 市民の皆さんにもご意見を聞いてきた中で、使われている人が限られていることや、一方では事業費が1億円ほどかかっている。このため、効率性も考えて決定した。

○おおまち九条の会
 では、今、土曜日に運行しているのが無くなるということか。

○牛越市長
 無くなる。これは広報でもお知らせしてきたが、目に留まらなかったかもしれない。

○おおまち九条の会
 移住者が利用するというイメージではなかったのか。

○牛越市長
 特に移住者のためということではない。

○おおまち九条の会
 子どもが戻ってきて・・・・という説明だったので移住者を想像した。

○牛越市長
 市民の皆さんの殆どは車の免許を持っているというこれまでの状況の中で、免許が持てなくなる高齢者になって初めて市民バスを利用するとなったときには、子どもさんたちが実家に帰ってきて週に1回は一家で買い物に行ってほしい、と考えたようだ。
ただ、免許返納の方が増えているため、市民バスの利用を支援する仕組みが課題になってきている。

○おおまち九条の会
 太陽光発電設備について、何か規制はないか。個人住宅の屋根に設置するのは構わないが、田などに多くのパネルを設置するのはあまり好きではない。

○牛越市長
 それは、何かあったからか。

 ○おおまち九条の会
霧ヶ峰に、多くの木を伐採してメガソーラーを作るという話を聞いた。東京の会社らしいが、もし、大町に来たらどうなるのかと心配になった。

○牛越市長
 法律上は禁止していない。自らの土地、自らの使用権を確保した土地をどのように使うかは、近隣に迷惑をかけない限りは許される。

○おおまち九条の会
 条例で何とかできないか。

○牛越市長
 条例であっても禁止はできない。ただし、近隣に迷惑をかけないようにして許可制や届出制にすることは当然。大町市では、今まで開発指導要綱という要綱によって、事実上、規制はしていた。地域の皆さんと協定を結ばないとだめです、とか。それをもっと高度化して、太陽光発電を様々な観点から規制する届出制度の新しい要綱を作って4月1日から施行するよう準備を進めている。最終的に、それぞれの要件を満たせば禁止することはできない。それは、条例であっても法律であっても同じ。個人の所有権は守られている。しかし、景観やパネルからの反射などのほか、土砂災害が起こる恐れがある場所などでは、条件を付けて認めないということはできるため、そういったものを盛り込んだ要綱を策定中。

○おおまち九条の会
 4月1日からということは、議会が終わらなければならないということか。

○牛越市長
 これは要綱なので、議会案件ではない。条例であれば議決が必要。

○おおまち九条の会
 CO2を出さないということであれば、小水力発電や温泉熱を利用した発電などが良いと思う。

○牛越市長
 市内では、10年程前に全国に先駆けて、農業用水を利用した市営の140キロワットの小水力発電所を社地区に作り、順調に稼働している。また、東京電力だが、1,000キロワットの小水力電力がある。これも農業用水、大町新堰という落差がある地形を使って発電している。ただ、温水熱については、葛温泉から引いてきている温泉の泉源で90度もあり、大町温泉郷まで引湯してきても70度もある。温泉で70度では人間は入れないし、水道水で薄めれば温泉として表記できないため、お金を使って冷ましている。以前、この温度差を使って発電できないかを研究したが、これは規模の大きな温泉でないとできないことが分かり、断念した。様々な自然エネルギーを活用できないか考えているが、中には、バイオエネルギーもある。これは煙が出るので実用化が難しい。薪ストーブやペレットストーブも一時期補助金を用意して普及を図ったが、扱いにくさもあり普及には至らなかった。なかなか自然エネルギーの活用は難しい。

○おおまち九条の会
 話したいことはまだあるが、本日はこれで終了とする。今日の声をぜひ受け取っていただき、よろしくお願いする。

○牛越市長
 いただいた宿題を検討していきたい。
 本日はありがとうございました。

4.閉会 午後2時54分

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