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ホーム 市長の部屋 議会での市長あいさつ 令和4年6月定例会市長あいさつ

令和4年6月定例会市長あいさつ

 本日ここに、令和4年大町市議会6月定例会が開会されるに当たり、一言ごあいさつを申し上げます。
 
 はじめに、新型コロナウイルス感染症につきましては、3月21日に、まん延防止等重点措置が解除されて以降、県では、医療アラートについて、病床利用率35パーセント以上の場合に発する「医療特別警報」を新たに設けるとともに、感染警戒レベルの新規陽性者数の基準につきましても、見直しが行われ、当地域では先月25日に感染警戒レベル3の「警報」に引き下げられております。
 しかし、現在、当市におきましては、新規陽性者が連日確認されており、また、北アルプス圏域及び木曽圏域以外の県下8圏域は、感染警戒レベル5の状況が続いております。引き続き、市民の皆様に対し、きめ細かな情報提供に努めるとともに、感染された方に対し差別や誹謗中傷を絶対に行わず、市民一人ひとりが、思いやりの心を持ち、支え合いの輪が広がりますよう周知、広報に力を尽してまいります。
 また、ワクチン接種につきましては、今月19日時点で3回目接種が終了した方は、1万7,167人、既に予約済みの方を含めますと1万7,968人となり、接種率は73パーセントを超える見込みとなっております。接種の推進にご協力いただいております医師会をはじめ、地域の医療従事者の皆様に深く感謝申し上げます。
 また、60歳以上の高齢者及び基礎疾患をお持ちの方への、4回目のワクチン接種につきましても、これまでと同様に、希望される方が、速やかに接種できますよう、接種体制の確保に努めてまいります。
 
 市では、令和2年8月、新型コロナ感染症等の非常事態にも決して負けない、持続可能な社会経済構造を実現するため、市民生活及び産業等への継続的な支援を行うとともに、地域社会、経済の回復を目指す「新型コロナ克服戦略 おおまち再生プラン」を策定し、プランに掲げた119項目のうち、109項目が着手済みとなりました。
 こうした中、計画策定からまもなく2年が経過し、ワクチン接種も進むなど、コロナを巡る社会情勢は日々変化しておりますことから、国や県の政策動向や地域経済の状況を踏まえ、計画内容の見直しを進め充実を図ることとし、この方針につきまして、本定例会全員協議会においてご説明申し上げます。
 
 内閣府が、先月21日に発表しました月例経済報告によりますと、景気は、新型コロナ感染症による厳しい状況が緩和される中で、個人消費や設備投資、生産は、持ち直しの動きが見られるものの、輸出は横ばいであり、企業の状況判断についても足踏みが見られる、としております。
 また、先行きについては、ウクライナ情勢等による不透明感が見られ、原材料価格の上昇や金融資本市場の変動、供給面での制約等による下振れリスクに十分注意する必要がある、としたうえで、政府は、コロナ克服・新時代開拓のための経済対策を具体化する、令和3年度補正予算及び4年度予算を迅速かつ適切に執行する、としております。
 更に、ウクライナ情勢などに伴う原油価格や物価の高騰等による、国民生活や経済活動への影響に、緊急かつ機動的に対応し、コロナ禍からの回復を確かなものにするため、先月26日に取りまとめた「コロナ禍における原油価格・物価高騰等総合緊急対策」を速やかに実施に移すとしており、こうした国の動きに即し、市におきましても的確に対応してまいりたいと考えております。
 
 次に、本年度の主な事業の進捗状況及び主要な施策につきまして、第5次総合計画に定めた5つのまちづくりのテーマに沿って、順次ご説明申し上げます。
 
 1番目のテーマは、「ふるさとに誇りを持つひとを育むまち」であります。
 市内小中学校では、先月6日、新型コロナウイルスの感染対策を講じて入学式を行い、緊張した面持ちの初々しい1年生を迎え新学期が始まりました。特に、来年度、新たなスタートを迎える第一中学校、仁科台中学校では、これまで築いてきた一中、仁中の伝統と校風の下、自らの夢と希望を胸に力強く歩もうとする姿が垣間見られました。
 学校では、児童・生徒の新型コロナの感染確認が続いており、安心、安全な学校生活が送れますよう基本的な感染対策や健康観察を徹底し、学級において複数の陽性が確認された場合には、国が示しております衛生管理の指針に則して学級閉鎖や学年閉鎖を行うとともに、消毒作業を実施し、感染の拡大防止に努めております。
 今後も、国の指針などを踏まえ、感染対策を徹底するとともに、学校行事や部活動につきましても、感染警戒レベルに応じて慎重に対応してまいります。
 学校の再編につきましては、現在、来年度開校する大町中学校の校章選定や校歌の制作をはじめ、制服や通学方法等の検討を進めております。
 また、施設整備では、新中学校として使用する現仁科台中学校の大規模改修について、来月下旬の工事契約締結に向け準備を進めており、来年1月末の完成を目途に、特別支援学級や特別教室の改修のほか、洋式トイレの新設工事などを実施してまいります。なお、工事に伴う給食の休止や騒音等による学習環境への影響を最小限に抑えるため、給食室の増設工事は、夏休み期間を利用し集中的に施工することといたします。
 八坂地区における小中一貫校につきましては、本年1月に校名募集を行い、市内外から50件の提案をいただき、その後、準備委員会及び教育委員会での検討を経て、先月25日開催の総合教育会議において、「八坂小中学校」を校名とすることを確認いたしました。
 また、来年度の新たな中学校開校に向け様々な調整を担当するため、本年度新たに教育参事を配置し体制を強化するとともに、再編の進捗状況につきましては、引き続き周知・広報を図るなど、丁寧な情報提供に努めてまいります。
 立川市、大町市の中学生による姉妹都市中学生サミットにつきましては、新型コロナ感染症の影響により、昨年、一昨年はオンラインで実施しておりましたが、本年度は、7月16・17日の2日間、当市の生徒が立川市を訪問して実施することとしております。
 双方の中学生が集い、直接交流することにより、親睦や相互理解が深まり、両市のいっそうの親善が図られますことを、期待するところであります。
 生涯学習の推進につきましては、本年3月に策定しました第5次生涯学習推進プランに基づき、放課後の子どもの居場所づくりへの支援や、年間を通じた人権の集いの開催など、地域で育む学びの推進に努めてまいります。
 また、様々な市民の学びや活動の発表の場を充実するため、ギャラリーいーずらと文化会館ホールを市民の皆様に積極的に活用いただくため、恒例の市民文化祭をはじめ、うたうプロジェクトや市民芸術祭、MUSIC SUMMERなど、多彩な市民参加と交流のプログラムを実施いたします。
 さらに、市民の学びが持続可能な地域づくりに繋がることを踏まえ、SDGsの視点を取り入れ、みずのわプロジェクトと連動した自然、文化、風土などについて、学びの機会を積極的に創出いたします。
 
 市立大町山岳博物館では、山岳文化都市としての情報発信や学習活動の充実、促進を図るための取組みを進めており、企画展として、先月23日から7月18日まで、「大きな水がめとしての北アルプス、そして水のまち大町」を開催しております。この企画展は、SDGs、持続可能な開発の考え方に沿って構成するとともに、自然科学と人文科学の両面から、水にまつわる民話など人と水の関わりの歴史を紐解き、更に、みずのわプロジェクトの取組みを紹介しております。
 また、企画展に併せ、ミュージアムガイドやさんぱくゼミナール、民話を語る会など多彩な催しを計画しており、今後も分かりやすく親しみやすい博物館を目指し力を尽してまいります。
 
 信濃大町アーティスト・イン・レジデンス事業につきましては、新型コロナの影響や、北アルプス国際芸術祭の開催時期の変更に伴い、過去2年間、滞在制作や市民交流事業を見送ることとなりましたが、本年度は、アーティストの公募を行い、8月から10月にかけて、作品制作をはじめ、ワークショップや成果発表会の開催など、市民との交流機会の創出に繋がる事業の展開に、市内芸術文化団体と連携して取り組んでまいります。
 また、県のアーティスト・イン・レジデンス事業ナガノ・オーガニック・エアー(NAGANO ORGANIC AIR)による、アーティスト1名を受け入れることとしており、市の公募アーティストとの緊密な連携により、相互に相乗効果を生む効果的な展開が図られますよう進めてまいります。
 
 スポーツの振興につきましては、体を動かす遊びにより運動感覚を養う、運動あそび教室の開催をはじめ、世代に応じて、身近にスポーツに親しむことができる様々な教室やイベントを開催し、市民の健康増進に努めてまいります。
 また、例年開催しております市民スポーツ祭につきましては、今月5日、約180人の参加により開催したゴルフ大会を皮切りに、来月19日からは、ソフトボール、バレーボール、サッカーなど、夏の競技16種目により盛大に開催いたします。
 参加される市民の皆様の体力向上が図られるとともに、スポーツを愛する仲間同士がチームを超えて親睦を深め、笑顔と元気あふれる大会となりますよう期待いたします。
 
 2番目のテーマは、「活力あふれる産業と地域の魅力を活かしたにぎわいのあるまち」であります。
 常盤西山地区に誘致し、昨年5月より操業を開始しておりますサントリー天然水北アルプス信濃の森工場は、お客様を迎えるレセプション棟や芝生の広場、カフェなどの施設整備が完了し、今月11日に竣工式が執り行われ、14日にはグランドオープンしました。
 サントリー天然水の工場立地を契機として、観光をはじめ農林業や教育など、さまざまな分野でサントリーとの協働の取組みが始まっております。また、この信濃の森工場は、単に天然水ブランドの飲料水生産に止まらず、森の恵み、水の豊かさを体感する、自然体験型施設として整備され、地域を訪れる多くのお客様や市民の交流拠点としても期待されております。
 また、地域資源など、地域の魅力を活かした賑わいのあるまちづくりにつきましては、近年、若い世代の皆さんが、新たな事業を起こす起業、創業の取組みが目立っております。創業の分野も、大町の良質の水や空き店舗、古民家を活用したカフェや飲食店、登山情報の発信拠点やゲストハウスのほか、家具の製作、IT技術によるデザイン制作や自然環境を活かした農業や農家民泊など、多岐に亘っております。また、これまでにもパン工房や洋菓子店、個人ワイナリーや地ビール工房、陶芸窯など、多分野の業種が起業され、こうした新たな動きは市街地をはじめ地域の活力再生に結び付いており、市でも引き続き、創業支援協議会の起業支援をはじめ、空き店舗補助、起業者補助など、様々な助成制度を通じて支援に努めてまいります。
 地域の労働・雇用環境につきましては、ハローワーク大町が発表した大北管内の3月の有効求人倍率は1.25倍で、前月から0.04ポイント増加し、9カ月連続して1倍を上回る状況が続いております。また、10以上の人員整理はなく、事業主都合による離職は8人となっており、厳しい経営状況が続く中、事業所においては国の雇用調整助成金や市の制度融資資金等を活用し、従業員の雇用維持に努めていただいております。
 なお、雇用調整助成金につきましては、1月に県全域にまん延防止等重点措置が適用されることとなり、助成率を最大10/10に引き上げる特例が来月末まで適用されております。
 今後、地域の雇用情勢につきましては、感染状況による雇用への影響を注視するとともに、経済対策連絡会議を通じて、密接に情報の共有を図ってまいります。
 第3弾の地域商品券事業「がんばろう!大町応援券2021」につきましては、最終的な換金率は99.7パーセント、金額にして2億2,900万円余となり、年末年始を含む市内における消費の喚起と、地域経済の下支えにつながったものと考えております。
 また、経済対策、事業者支援につきましては、感染症第6波の急拡大により影響を受けている事業者への支援として、県の交付金を活用して実施しております、「新型コロナウイルス感染症第6波対応事業者支援金」は、今月20日現在、申請件数128件に対し、支給件数は118件、支給金額は1,680万円となっております。
 なお、売上げの減少率が30パーセント以上、50パーセント未満の事業者への支援として、2月末まで申請を受付けておりました「新型コロナウイルス感染症対応中小企業者等特別応援金」につきましては、64件の申請に対し993万円余を支給いたしました。
 このほか、県の「信州の安心なお店」の認証登録店の感染対策経費を助成する「新型コロナウイルス感染症対策店舗等支援金」では、現在85件の申請を受け、658万円を支給しております。信州の安心なお店への登録店舗数も、現在172店と順調に広がっており、今後も市内における感染防止対策を推進し、市民の皆様に安心して店舗を利用していただくための環境整備に、引き続き支援してまいります。
 また、市の制度融資資金のうち、新型コロナウイルス感染症対策特別資金につきましては、引き続き資金繰りを必要とする事業者の資金需要に対応するため、申込期限を本年度末まで延長することとしております。
 今後も、国、県による経済対策の動向を注視するとともに、感染症の状況と原油をはじめとする物価高騰による、市内経済や雇用への影響に即応して、スピード感をもち弾力的に支援策を検討し実施してまいります。
 
 農産物等の輸出につきましては、新型コロナの影響により開店の時期を調整しておりました、香港における「大町市の水で大町市の米を炊いたおにぎりを提供する専門店」について、現地の規制緩和に伴い、本年度、早い時期に開店できる見込みとなりました。北アルプス山麓の豊かな自然環境で育くまれた米と水のPRを通じて、日本酒、農産物等の販路拡大やブランド化を図るとともに、観光誘客とも連携し、香港における情報発信の拠点として当市の広報、宣伝に努めてまいります。
 また、米価につきましては、国が示す主食用米の需要が、毎年約10万トン減少していることに加え、新型コロナの感染拡大に伴う外食産業の需要減により、減少幅がいっそう拡大しております。水稲の生産が農業生産の約7割を占める当市におきましては、価格の下落と減産による農業への影響は大変厳しく、これまでも力を入れてまいりました、稲作農家のセーフティネットであります収入保険などへの加入促進に加え、新たな支援策として、保険に係る市の負担金を増額することとし、所要の経費を補正予算に計上し、積極的に支援することといたします。
 
 観光につきましては、新型コロナの感染が未だ終息の兆しが見えず、依然として厳しい状況を受け、市では、第5弾「信濃おおまち宿泊キャンペーン」事業に要する経費の補正予算を先月1日付で専決処分し、県の「信州割スペシャル」に合わせ、11日から実施しております。対象地域や割引条件等は県に準じておりますが、割引適用期間は市独自に7月4日までとし、観光誘客や市内宿泊施設への利用促進に力を尽しております。
 また、今年も4月15日に全線開通しました立山黒部アルペンルートの入込み状況は、今月10日現在、累計で7万3,698人となり、昨年同期に比べ大きく増加しており、徐々に回復基調にあるものの、平年と比較して、なお落ち込んでおります。そのため本年度は、来年が黒部ダム完成60周年に当たることを踏まえ、このプレ事業として、Webを活用したキャンペーンによる割引きっぷの販売や、第2弾となりますスイーツプロジェクトなどのイベントを実施し、誘客に努めてまいります。
 更に、扇沢駅周辺等の混雑解消に向けまして、ICT(情報通信技術)を活用した「黒部ダム観光混雑分散化事業」が、国の「デジタル田園都市国家構想推進交付金」の採択を受け、本年度は、扇沢駅駐車場へセンサーカメラを設置し、観光客や登山客の車両情報を把握し、分析を進めることとし、所要の経費を補正予算に計上いたしました。この事業を通じて、2次交通体系の充実や混雑情報の発信態勢の整備に努め、来訪時間帯の分散を図ることといたします。
 地域資源を活用した着地型観光の推進につきましては、先月27日、大町市SDGs学習旅行誘致協議会を設立し、当市への学習旅行誘致を目的とする新たな取組みがスタートいたしました。協議会では、学校の「新学習指導要領」の改訂に伴う探求学習の推進に即応し、コロナ禍における旅行の目的や行先の見直しに対応するとともに、市の強みであります「水」とSDGsを結び付けた新たな学習旅行商品を造成し、関係機関、団体等が一体となって積極的な誘致策を展開してまいります。
 また、アフターコロナを見据えた、新たなプロモーションとしましては、水や食のほかSDGsに対応した観光素材を充実させるため、市観光協会のホームページ「信濃大町なび」を再構築し、情報提供機能の強化を図るための経費を補正予算に計上いたしました。
 周遊バスぐるりん号につきましては、南コースの運行台数を2台に増便し、7月16日から10月10日までの土・日曜日、祝日に運行するほか、サントリー天然水北アルプス信濃の森工場をコースに加え、市内での滞在時間の延伸に繫げてまいります。
 
 移住・定住の促進につきましては、移住者数は取組みを始めた平成24年度からほぼ一貫して増加傾向にあり、昨年度では51世帯92人となり、相談件数も307件と、問い合わせも増加し、コロナ禍の中、都市からの地方回帰の大きな流れに手応えを感じております。こうした動きを背景として、昨年度末に、議会をはじめ、定住促進協働会議や市民の皆様から多くのご意見をいただき、本年度から5カ年を計画期間とする「大町市第3期定住促進ビジョン」を策定いたしました。
 初年度となります本年度は、マイホーム取得助成において、居住誘導区域での住宅の新築、購入への助成額を加算するほか、結婚を希望する皆さんの婚活支援として、定住促進協働会議による結婚相談所「大町市ハピネスサポートセンター」を新設し、インターネットを介した出会いの機会を提供するなど、新たな移住定住施策に積極的に取り組んでまいります。
 今後もいっそう、市民の皆様との連携・協働により促進を図るとともに、地域の特性を活かした移住定住促進策を拡充し、「誰もが住みたくなる、住み続けたくなる、更には住んで良かったと思えるまち」の実現に向けて取組みを強化し、地域の活力向上につなげてまいります。

 3番目のテーマは、「だれもが健康で安心して暮らせるまち」であります。
 市立大町総合病院におきましては、昨年11月に着任された産婦人科の髙山先生や助産師、関係者のご尽力により、先月から、1年5カ月ぶりに分娩の取り扱いを再開しました。
 市内のみならず、広く大北圏域の妊婦さんにとりまして、身近な地域の中で、子どもを安心して産み育てられる環境を確保することは、地方自治体としての責務であり、地域に密着した大町病院での分娩再開は、安心して暮らせるまちの実現に大きく寄与するものと考えております。市としましては、大町病院とともに、安心して分娩ができる環境整備に継続して取り組んでまいります。
 医師確保につきましては、先月から新たに内科医2名、専攻医2名、研修医1名の計5名の医師が着任し、総勢26名でスタートすることができ、更に、来月と10月には医師が1名ずつ着任することが予定されております。
 また、診療環境の整備として、これまで「内科」とのみ標榜しておりました診療科目を、市民の皆様に分かり易い、「呼吸器・アレルギー内科」、「循環器内科」、「消化器内科」など9つの診療科名に改めたほか、各診療科待合室の椅子を全て抗菌加工のものに更新するとともに、受付カウンターを分かり易い表示に変更いたしました。
 受診された方々からは、院内の雰囲気が明るくなったと好評をいただいており、今後も地域の皆様が安心して受診できる診療環境の整備に努めてまいります。
 令和3年度を最終年度とする、市立大町総合病院経営健全化計画につきましては、職員が一丸となり抜本的な経営改善に取り組んだ結果、2年度末で資金不足を解消いたしました。また、コロナ禍の影響による受診控えも緩和し、昨年度の医業収益は、3億4,000万円余の収益増となり、併せて、経費の削減など病院を挙げた経営改善の取組みの結果、純損益につきましても、約4億円の利益が見込める状況となり、一時借入金を全て返済することができました。
 大町病院は、今後も引き続き、地域に密着した病院として、また地域包括ケアシステムを担う地域医療の中核として、健全経営の維持、向上に努めてまいります。
 
 4番目のテーマは、「豊かな自然を守り快適に生活できるまち」であります。
 地域高規格道路松本糸魚川連絡道路につきましては、先の市議会3月定例会全員協議会において、ルートを絞り込む際の評価項目の設定や評価の視点などとともに、道路整備後の景観イメージについて、県より説明いただいたところであります。その後、3月下旬には、市域全体を対象とする説明会を開催し、先月からは各地域との、いっそう密接なコミュニケーションを図るため、複数の自治会単位での説明会をこれまでに5回、15自治会を対象に開催し、意見をお聞きしてまいりました。
 市としましても、最適なルートの選定に向け、第5次総合計画に掲げる市の将来像と、産業・経済をはじめ、医療・福祉、防災やまちづくりの観点等を踏まえ、これらに関連する施策との連携をいっそう強化するため、庁内関係部局の課長で構成する検討会において調整を進めております。更に、全職員を対象とした研修会を開催するとともに、引き続き、県と市民の橋渡し役として、市民の不安解消や地域の合意形成に向けた対話の場を設け、道路計画についてきめ細かな情報発信に力を尽くしてまいります。
 
 ごみ処理広域化につきましては、北アルプス広域連合におきまして、白馬山麓清掃センターの解体撤去工事が終了し、来月から跡地に白馬リサイクルプラザの建設に着手できる見込みとなり、引き続き、年度内の竣工に向け、事業を進めてまいります。
 また、令和9年度以降の最終処分場につきましては、これまで3市村による検討や、現在、最終処分場を受け入れていただいております地元自治会との協議を進めてまいりました。これまでの取組みの経過などにつきましては、本定例会全員協議会においてご説明申し上げることといたします。
 常盤泉地区における臭気対策につきましては、これまで、事業者から燃焼方式による脱臭設備と、併せて汚泥の乾燥施設を導入する計画案が示されておりましたが、産業廃棄物の処理施設導入には数年の期間を要しますことから、それまでの間の対策についても検討を進めているとの報告があり、市としましても、事業者には早急に臭気対策の方向性を固め、実効性の高い対策を実施するよう、県とも連携を図り、助言、指導に努めてまいります。
 
 ニホンライチョウの飼育・研究につきましては、現在、山岳博物館において、オス4羽、メス5羽の合計9羽を飼育するとともに、ニホンライチョウの近縁種スバールバルライチョウをオス1羽、メス1羽飼育しております。
 本年度につきましても、環境省、日本動物園水族館協会のライチョウ保護増殖事業と連携し、ニホンライチョウ、スバールバルライチョウの生息域外における個体群の維持を図るとともに、飼育繁殖技術の向上に取り組んでまいります。
 
 5番目のテーマは、「市民の参画と協働でつくるまち」であります。
 市民の参画と協働によるまちづくりにつきましては、市民の自主的なまちづくり活動を支援する「ひとが輝くまちづくり事業」の助成団体を選定する公開審査会を、先月16日に文化会館において開催いたしました。
 市民の代表9人の審査員による厳正な審査の結果、地域の課題や市民の要望に沿った公益的な取組みの「ひろげようまちづくり活動」に7団体、961万円、また、市が提案するテーマや課題に沿った活動の「地域創生活動」に1団体、31万円余の助成が決定されました。
 このほか、身近な地域の課題やまちづくりに取組む「はじめようまちづくり活動」や、補助金活用後3年間以上の活動実績がある「活動継続支援事業」のほか、花づくりを通じた地域のコミュニティづくりと環境美化の取組み「花づくり活動事業」など、合わせて24団体に対し、252万円余の助成を決定いたしました。
 一昨年以来、コロナ禍の厳しい環境の下にありますが、本年度も、地域の元気再生や賑わいの創出に向けて、若い世代を中心に構成する団体や子育て関連の活動など、地域の魅力を高めるための新たな取組みについて申請いただきました。今後も、地域活動や市民活動に制約が予想される中、感染防止対策の徹底を図り、市民の皆様自らの主体的な協働のまちづくりに対し、いっそう積極的な支援に努めてまいります。
 
 以上、第5次総合計画で定めました各施策の進捗状況と、今後の執行方針についてご説明申し上げました。年度中盤に向け、本年度計画しましたそれぞれの事業が円滑に推進できますよう、引き続き全力で取り組んでまいりますので、議員各位をはじめ、市民の皆様のいっそうのご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
 
 本定例会にご提案申し上げます案件は、報告案件11件、条例案件3件、予算案件1件の合計15件でございます。それぞれの議案につきましては、上程の際、説明いたしますので、よろしくご審議いただきますようお願い申し上げます。

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