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ホーム 市長の部屋 議会での市長あいさつ 平成30年 平成30年12月定例会市長あいさつ

平成30年12月定例会市長あいさつ

 本日ここに、平成30年大町市議会12月定例会が開会されるにあたり、一言ごあいさつを申し上げます。
 
 はじめに、今月13日から18日にかけて開催されましたバドミントン香港オープンにおきまして、奥原希望さんが見事優勝を果たしました。今シーズンは、5月のユーバー杯や8月のアジア大会での団体戦優勝に大きく貢献するとともに、ワールドツアーでもタイオープン、韓国オープンに続いて3勝目の勝利となりました。本日から始まります全日本選手権や世界ランキング上位8位までの選手が競うワールドツアーファイナルズでの活躍を大いに期待するところでございます。
 また、17日にサンプロアルウィンで行われました、サッカーJ2の今季最終戦の結果により松本山雅FCが初優勝に輝くとともに4年ぶりのJ1昇格を決めました。シーズン最終戦まで上位4チームに昇格が懸かる混戦の中、気迫のプレーで首位を守りきり、多くのファンに感動を与えてくれました。来季は、久しぶりのJ1の晴舞台での活躍を期待するとともに、市といたしましてもこれを機に、ホームタウンとしてスポーツを通した地域の活性化につなげてまいりたいと考えております。

 内閣府が先月23日に発表しました我が国の経済情勢は、先行きについては、雇用・所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあって、緩やかに回復していくことが期待されるが、米中の関税問題をはじめとする通商問題の動向が世界経済に与える影響や、金融資本市場の変動の影響及び、相次ぐ自然災害の経済への影響に十分留意する必要があるとしております。
 当地域におきましても、緩やかではありますが、個人所得に回復基調が見られますことから、個人市民税を増額計上する補正予算案を本定例会に上程いたしております。
また、政府は、デフレからの脱却を確実なものとし、経済再生と財政健全化の双方を同時に実現していくため、骨太の方針等を着実に実行することに加え、先般、安倍首相が来年10月からの消費税の増税を明言したことに伴い、全ての世代が安心して活躍できる「全世代型社会保障制度」を実現するため、制度全般の改革を進めるとともに、消費税率の引上げを控え、経済財政運営に万全を期すとしております。
 なお、税率の引上げに伴い実施すると国が発表した幼児教育・保育の無償化につきましては、その財源の2分の1を地方負担とし、地方消費税を充てる構想とされておりますが、税収は地方の自主財源であることに加え、新たな施策を行うために必要な財源については全額を国費で確保すべきであり、全国市長会を通じて国の責任ある対応を求めているところであります。
 市におきましては現在、新年度予算の編成に向け、本年度これまでの事業の評価、検討に加え、国・県等の動向を把握するなど、所要の準備を進めておりますが、引き続き、消費増税による地方自治体の歳入、歳出両面での影響や、地方財政対策における地方財源の確保につきまして慎重に情報収集に努めてまいります。
 
 北アルプス国際芸術祭につきましては、2020年の第2回の開催に向け、前回の反省点を踏まえ、大町の魅力をいっそう国内外に発信するとともに、広く市民の皆様にご参加いただき、芸術祭の成果が実感できる、充実した芸術祭の開催を目指して、現在、基本計画の策定を進めております。なお、本定例会全員協議会におきましては、基本計画の概要案と信濃大町アーティスト・イン・レジデンス事業の実施方針についてご報告申し上げることとしております。
 また、芸術祭の開催準備に関連して、8月に市民の皆様59人にご参加いただき、新潟県十日町市及び津南町の「大地の芸術祭」の現地視察を行うとともに、市職員11人を3班に分け派遣し、サポーター研修を実施いたしました。
 JR信濃大町駅前に設置しました信濃大町情報ステーションでは、9月から先月末まで、第1回の北アルプス国際芸術祭を振り返っての企画展や、芸術祭参加作家の大平由香理さん、青島左門さんによるワークショップに加え、ボランティアサポーターとの交流会などを開催して、合わせて1,800人を超える方々にお越しいただき、大変好評をいただきました。
 また、様々な分野の皆様からのご意見を芸術祭の準備に反映するため、連合自治会や商店街連合会、交通事業者、サポーターの皆さんとの座談会をこれまでに8回開催し、積極的なご意見やご提案をいただきました。
 現在、次回芸術祭開催に向けて順次準備を進めておりますが、いっそう市民の皆様にご理解いただきますよう、広報やケーブルテレビをはじめ多くの媒体により積極的にPRするとともに、様々な分野での座談会を継続して開催し、より多くの皆様に芸術祭にご参加いただくための取組みを強化してまいります。
 芸術祭の総合ディレクターに就任いただいております北川フラム氏におかれましては、このほど芸術・文化における長年のご功績により、栄えある文化功労者に選ばれました。これまでの多方面にわたる北川氏の活動が広く認められましたことはとても喜ばしいことであり、心からお祝い申し上げ、いっそうご活躍されますことを祈念いたします。
 
 次に、本年度の主な事業の進捗状況及び主要な施策につきまして、第5次総合計画で定めた5つのまちづくりのテーマに沿って、順次ご説明申し上げます。
 
 1番目のテーマは、「ふるさとに誇りを持つひとを育むまち」であります。
 
 本年度の全国学力・学習状況調査は、4月17日に市内小学校6年生と中学校3年生を対象として、国語、算数・数学、理科の3教科について実施されました。当市におきましては、近年、比較的良好な結果が続いておりましたが、一部の科目に学力水準の落込みが見られましたことから、課題を分析し、早急に指導改善を図ることとしております。調査結果の詳細につきましては、本定例会全員協議会でご報告申し上げることといたします。
 急激な少子化が進む現状を踏まえ、義務教育のあり方について検討を行う、「少子化社会における義務教育のあり方検討委員会」の第2回の会議を今月15日に開催いたしました。前回の会議において共有しました児童・生徒数の推移や、他の自治体における少子化に対する取組みなどの情報を基に、各校の学校運営協議会やPTAなどで話し合われた意見を持ち寄り、少子化や小規模校化の進行による効果や課題について協議を行いました。今後は、研究部会を設置して検討を深めるとともに、市民アンケートの実施などについてさらに具体的な検討を進めてまいります。
 学校現場における業務改善事業につきましては、改善の基本的方針であります市の学校業務改善ポリシーに基づき、できることから改善を図っておりますが、教職員のみならず保護者の皆さんからも要望が強い、学校徴収金業務のうち給食費につきましては、保護者、教職員双方の負担軽減と債権債務の明確化を図るため、来年度、学校給食費の取扱いを公会計に移行することとし、本定例会に条例案を提案いたしております。
 また、この夏の災害ともいえる異常な猛暑を受け、政府は先月15日の臨時閣議において、熱中症対策として学校施設へ冷房設備を設置するための817億円の経費を含む本年度補正予算案を決定し、今回限りの臨時特例交付金を創設することとなりました。学校の冷房設備の整備を計画的に進める当市といたしましても、今回の臨時交付金をできるだけ活用するため、国庫補助要望を先月29日に県へ提出いたしました。
 今月末には採択が内示される見込みでありますが、全国で多くの県、市町村等が要望しております状況から、要望のうち、どれ程の内示が得られるかは予測できませんが、児童生徒の安全な学習環境を整備するため、冷房設備整備に係る所要の経費を補正予算に計上し、本定例会に追加上程することとしております。
 また、国による設備整備への助成措置が得られない保育園等につきましても、体力的に未成熟な乳幼児・児童が長時間利用する保育園及び児童クラブにおける冷房設備の整備を市単独事業として行うこととし、所要の経費を補正予算に計上し、本定例会に追加上程することとしております。
 
 当市では初となります放課後子ども教室が、先月31日から常盤公民館でスタートいたしました。週に1日、1時間と短時間の教室でありますが、子ども達の自発的な学習を支援するとともに、教室の運営を通じて、学校、家庭、放課後児童クラブなど関係する組織との連携を深め、国が進める放課後子どもプランに沿った体制づくりを進めてまいります。
 文化・芸術の振興につきましては、文化の日を中心に市内各地区において、大町市文化祭を多彩な内容で開催いたしました。文化会館と大町公民館では、菊花展をはじめ1,500点に上る市民の作品展示や舞台発表が行われ、来場された多くの皆さんに芸術の秋を楽しんでいただきました。市民の皆様の地域に根差した文化を担う様々な活動を拝見し、芸術文化のまちづくりを進めるうえで大変心強く感じたところでございます。
 
 スポーツの振興につきましては、第35回大町アルプスマラソンが先月21日、絶好の天候の下開催され、北アルプスの山麓に映える紅葉の中を2,834人のランナーが駆け抜けました。本年も市内数多くの事業所や団体の皆様に、運動公園内やマラソンコース沿いの清掃、草刈りなどにご協力いただきましたほか、800人ものボランティアのご支援により参加者から大変好評をいただき、盛り上がりのある大会となりました。ご支援いただきました多くの皆様に深く感謝申し上げます。
 また、今月4日には県高校駅伝競走大会が開催されましたほか、スポーツの秋にふさわしく、サッカーやバレーボール、バドミントン等の各種大会が開催されております。来月29日には、総合体育館において、昨年に続き5回目となります第2の奥原希望発掘プロジェクトを開催いたします。小学生から高校生を対象として全国から参加者を募集し、奥原選手の指導により技術力の向上を目指すこととしております。
 いよいよ冬を迎え、市民スキー・スケート大会や小学生スキー教室の開催等を通じ、当地ならではの地域の特性を生かした冬季スポーツの振興を図るとともに、スポーツを通じて健康づくり、ひとづくり、そして地域の元気の再生に努めてまいります。
 
 2番目のテーマは、「活力あふれる産業と地域の魅力を活かしたにぎわいのあるまち」であります。
 
 雇用の確保につきましては、本年度から大町市労働行政懇談会を立ち上げ、県の北アルプス地域会議と連携し、労働力確保に向けて、市内事業所の実態把握に努めますとともに、新たな就労促進施策の検討を進めてまいります。
 中心市街地の活性化につきましては、先の9月定例会においてご議決いただき制定しました中心市街地振興条例に基づき、1件の申請が提出されました。去る21日に開催しました中心市街地振興審議会に諮問し、審議のうえ当該事業の指定について答申をいただきましたことから、助成に要する経費を補正予算に計上し、本定例会に追加上程することとしております。今後も、民間の投資意欲を引き出し、新たな集客施設の立地を促進して中心市街地の賑わい創出に取り組んでまいります。
 
 農業振興につきましては、本年の水稲の作柄について、農林水産省が発表しました先月15日現在の作況指数は、長野県は100、中信地区は99と、平年並みとなりました。本年は7月以降、異常高温もありましたが、おおむね天候に恵まれ全もみ数は確保されたものの、9月以降の日照不足の影響により、登熟にやや遅れが見られたところであります。
 米価の水準につきましては、JAに販売を委託した農家に支払われる概算金の価格は、コシヒカリが60キログラム1万2,660円、あきたこまちは1万2,120円と、昨年よりそれぞれ180円、120円上昇しており、全国の米需給バランスの改善傾向が続いております。引き続き今後の推移を注視してまいります。
 
 観光振興につきましては、立山黒部アルペンルートの入込状況は、今月20日現在、累計で103万5,237人となり、昨年同期に比べ10万7,412人増の、前年比111.6パーセントとなっております。東日本大震災が発生した平成23年以降、入込客は27年を除いて100万人を下回っておりましたが、本年は今月1日に、3年振りに100万人の大台を達成することができました。この要因として、比較的好天に恵まれたことに加え、関電トンネルトロリーバス運行のラストイヤーとして実施した、黒部の太陽ウィーク等の様々なプロモーション活動が、国内の個人客、団体客ともに大幅な増加につながったものと分析しております。100万人を回復することができましたことに対し、ご尽力いただきました関係の皆様にあらためて感謝申し上げます。
 また、新たな取組みとして、9月から先月までの2か月間、JR信濃大町駅前の空き店舗を信濃大町情報ステーションとして活用し、観光情報の発信や特産品の販売、昨年の北アルプス国際芸術祭の企画展や定住相談会、来年4月からの信州花フェスタ2019のPRなどを展開いたしました。観光客だけでなく、市民の皆様にも芸術や文化、観光などの情報に触れ楽しんでいただきました。こうした横断的な事業展開は、庁内組織の枠を越えて連携したもので、今後も引き続きこうした手法を情報発信に活かしてまいりたいと考えております。
 冬季の観光につきましては、今シーズンも2つのスキー場でオープンに向けて準備が進められております。昨年は幸い、年末にスキー場がオープンできましたものの、近年は雪不足により年末年始にスキー客を受け入れることができない年があり、運営に深刻な影響を与える懸念がありますことから、早期に十分な降雪を期待するところであります。今後、白馬・小谷両村のスキー場とも一体となり、国内外に向け「HAKUBA VALLEY」のブランド力とスケールメリットを生かした誘客宣伝に努めてまいります。
 また、今月3日より、国営アルプスあづみの公園の両地区におきましては、幻想的なイルミネーションで彩る「アルプス一千のきらめき 光の森のページェント」が開催されており、さらに来年2月2日には夢花火と音の祭典と鹿島槍火まつりを皮切りに「大町雪まつり」が開幕いたします。こうした冬の大町ならではの魅力を、スキー、スノーボードとともに楽しんでいただけますよう観光誘客に力を尽くしてまいります。
 
 信濃大町ブランド戦略につきましては、農産物や特産品のブランド化の一環として、プロの料理人を対象とする情報誌「料理王国」の企画に、北アルプス山麓の美味しい水に育まれた当市の食材を取り上げ、魅力を全国に発信するとともに、農産物等の販路拡大を目指す「信濃大町食材プロモーション事業」に取り組んでおります。今月6日に発刊されました12月号では、首都圏などで活躍する著名な5人のシェフによる市内での取材の模様を掲載し、さらに来年1月7日から31日まで、各シェフのレストランにおいて、信濃大町の食材の美味しさを多くの皆さんにご堪能いただく、信濃大町レストランキャンペーンを開催することとしております。これにより、水に育まれた食材の魅力を広く発信し、農産物のブランド化と販路拡大が図られ、信濃大町ブランドの向上に大きく弾みがつくことを期待しており ます。
 また、信濃大町ブランド・コミュニケーション戦略の一つとして、市のキャラクターおおまぴょんを活かした取組みを進めており、今月17日には、「おおまぴょんファン感謝祭2018」を開催しました。今回は、街なかの賑わい創出を目的に、会場を大町商工会館に変更し、えびす講ハーヴェストフェスタと荷ぐるま市に併せて、ステージイベントや体験コーナーなどを実施しました。また、「Laundry×おおまぴょんコラボTシャツ」の製作販売を実施した事業者のご協力により、オフィシャルキャラクター「LAUNDRYBOY」も参加して、市民をはじめ、多くのおおまぴょんファンの皆さんにご来場いただきました。
 本年度から取り組んでおります、海外に向けたブランド戦略につきましては、関係部署が相互に連携し、海外での農産物等の販路開拓に対する支援プロジェクトを展開しております。国内における食料品の消費量は、人口の減少に伴い今後も減少傾向が続き、農家の所得確保が大きな課題となることが予想され、一方で、海外における市場は国の積極的なコメ等の輸出拡大策等により需要の増大が展望され、農産物及び加工品などを巡る環境は大きく変化しております。このような中、市内でも既に海外への輸出を手掛けたり、輸出を検討している事業者などがおり、支援の要請がありますことから、今後、海外への販路開拓について支援策を講ずることといたしました。具体的には、支援窓口の設置をはじめ、国内外の展示商談会などへの出展や販路開拓のためのセミナー、海外からのバイヤーの招へいなど、新たな輸出促進に向けた事業者の取組みを支援するとともに、市の農産物のブランド化と地域ブランド力の向上を目指すことにより、地域経済の活性化につながりますよう、来年度に向け準備を進めてまいります。
 本年度におきましては、市場調査を兼ねて、ターゲットとするアジア圏の中でも購買力が高く、比較的輸入規制が少ないシンガポールにおいて商談会を開催することとしており、所要額を補正予算に計上いたしました。
 なお、ブランド力発信の強化を図る国内・海外向けコミュニケーション戦略として、現在、タイトルを「しなのおおまちの宝 水と人」とする専用ホームページの開設を進めており、来年2月末の完成を目指しております。既に先月から一部を公開しており、市ホームページからもご覧いただくことが可能となっております。
 
 3番目のテーマは、「だれもが健康で安心して暮らせるまち」であります。
 
 市立大町総合病院につきましては、平成29年度決算において資金不足比率が国の基準値を超えたことにより、個別外部監査や経営健全化計画の策定が義務付けられ、現在、先の9月定例会で議決いただきました個別外部監査において、監査人であります小林邦一公認会計士ほか3人の補助者により、院内でヒアリングを実施し、関係資料に基づく綿密な監査が行われております。
 先般、中間報告を受け、市議会病院対策委員会におきまして、概要をご報告申し上げたところでありますが、最終的な監査結果につきましては、来月20日までに報告いただくこととなっております。また、外部監査と並行して、病院内において経営健全化計画の策定に向け、収益の増額確保やコストの削減にかかる具体的な実施方策と、その見込額などの検討、精査を進めておりますほか、早期に実行可能な対策について、できることから着手しております。なお、給与、手当等の人件費の見直しにつきましても、現在、職員労働組合との協議を重ねており、近々に結論が得られますよう力を尽してまいります。
 先月4日には、経営健全化に向けた職場集会を開催し、これまでの病院の経営状況や資金不足に至った要因、収支改善の目標額を3億5,000万円と定める主な改善策の概要などについて説明し、職員からは、様々な意見、提言をいただきました。また、今月9日と16日には、大町会場と白馬会場において地域懇談会を開催し、市民、住民の皆さんとの意見交換を通じて貴重なご意見をいただきました。これらのご意見を経営健全化計画にも反映していくことといたします。
 本年度9月までの上半期の医業収益は、前年同期と比較し、入院で約8パーセント、外来で5パーセント増加しており、合わせて1億円余の増収となっております。これは、昨年度から取り組んでまいりました適確な病床数への移行や、効率的なベッドコントロールの徹底、救急患者の積極的な受入れなどにより、本年度は診療報酬上の評価係数などが向上しましたことから、収益の改善につながっております。また、今月からは、新たに在宅療養支援病院の施設基準を取得しましたことから、さらに収益増が見込まれるところでございます。
 今後、大町病院は、できるだけ早期に経営健全化を達成することにより、これまで以上に地域の皆様に寄り添う地域密着型の病院として、その役割をしっかりと担っていくことができますよう、病院一丸となって全力を尽してまいります。
 
 消防防災関係では、9月24日にホクト文化ホールにおいて自治体消防制度70周年記念長野県大会が開催され、団歴30年以上の団員及び10年以上の女性団員に対する知事表彰があり、市では11人の団員が受賞いたしました。
 同月30日には、恒例となりました第8回消防フェスタが国営アルプスあづみの公園で盛大に開催され、台風24号が接近するあいにくの天候ではありましたが、約3,000人の来場者を迎え、消防団活動への理解を深めていただく機会となり、市民の防災意識の高揚にも寄与できたものと考えております。
 また、先月17日には、新たに4事業者・団体との間で、災害時等における応援協定が調印され、これにより、合わせて34の協定が関係機関や団体等との間で締結されたことになりました。防災減災対策の充実強化にご支援いただいております関係各位に、改めて深く感謝申し上げます。
 
 4番目のテーマは、「豊かな自然を守り快適に生活できるまち」であります。
 
 北アルプス広域連合が進めてまいりました一般廃棄物処理施設整備事業につきましては、北アルプスエコパークが8月1日から正式に稼働を始め、9月25日には無事竣工式を挙行いたしました。これに伴い主要な施設整備は一段落しましたが、今後は、白馬村に建設を予定しておりますリサイクル施設の整備に向けた準備を、順次進めていくこととしております。エコパークの稼働に伴い、市内では、ごみ、資源物の持込み先や粗大ごみの区分に若干の変更がありましたが、これまでのところ順調に推移しており、広域連合におきましては、引き続き3市村の住民の皆様のご理解とご協力の下、ごみ処理広域化の推進に努めてまいります。
 泉地区における臭気問題につきましては、臭気測定や臭気観測の回数を増やすなど監視体制を整え、地域振興局環境課や地元対策委員会と連携を図り、事業者に対する指導を強化しております。8月29日に行われました対策委員会の席上で、事業者から新たに表明された臭気対策が今月16日に実施され、現在、その内容について確認を行っているところであります。なお、今回の対策は主として近隣での臭気低減を目的とするものであり、市としましては、この対策の効果を検証するとともに、排出される臭気の総量を削減するよう、引き続き対策の強化を求め、一日も早い臭気問題の解決を目指してまいります。
 
 水道施設の更新につきましては、市道借馬宮裏線や泉上一2号線などの送配水管の布設替え工事を進めており、年度内には完了する見込みとなりました。また、市道東山観光線の送配水管布設替え工事に係る実施設計業務にも着手しており、水道施設の老朽化対策や耐震化を計画的に進め、引き続き安全な水道水の安定供給に努めてまいります。
 温泉引湯、供給事業につきましては、大町温泉郷内で施工しておりました温泉配湯管布設替工事の本年度の施工分及び、市道笹平線高瀬入地区の引湯管布設替え工事が完了いたしました。引き続き計画的に布設替えを進め、温泉の安定供給に努めてまいります。
 下水道事業につきましては、昨年度から、県が施工する旭町の国道147号兼用側溝工事に併せ、これまでのポンプ圧送から維持管理が容易な自然流下による下水道管の改良工事を実施しておりますが、本年度は、その先線となる市道旭町上橋線の道路工事に併せ布設替え工事に着手しており、年度内に完了する見込みであります。
 また、汚水処理場施設につきましては、大町浄水センターの耐震化・長寿命化工事が本年度をもって完了し、松川浄水苑につきましても、来年度中に改築工事が完了する見込みとなりました。今後は、管渠施設の長寿命化を図るとともに、計画的かつ効率的に下水道施設の改築・更新を行い、下水道経営の健全化を推進してまいります。
 
 道路網の整備促進に向けた最重要課題であります地域高規格道路松本糸魚川連絡道路の整備につきましては、現在、事業主体である県におきまして、大町市街地南の現道活用区間の調査・検討に加え、市街地を通るルートの調査にも着手し、さまざまな検討が進められております。
 本年2月に大町建設事務所は、大町市街地ルートにおける概略計画案の策定に向け、事業の進め方の方針を示して、市内の各種団体に対し説明会を実施するとともに、現在、社地区を皮切りに順次、市内6地区ごとに住民の皆様との意見交換会を開催しております。ルートの選定にあたりましては、まちづくりの視点のほか費用対効果、環境への影響や災害に強い道路としての要件を満たすことなど、様々な観点から検討を行う必要があり、さらには、関係自治会や経済団体の皆様の合意形成が不可欠であります。今後はルートの選定を最大の課題として捉え、円滑な合意形成が図られますよう、市といたしましても全力を尽くしてまいります。
 なお、松糸道路の起点部となります安曇野市内のルート案につきましては、今月22日に安曇野市から県に対し、地元の意見を集約した要望書が提出され、同日開催された本道路の整備促進期成同盟会等による合同県要望の席上でも、安曇野市側から、Aルートの実現性を含め地域の理解が得られるルートを再検討するよう要望が出されました。県ではこれを踏まえ、ルートの検討が技術的に可能か調査を進めるとしており、これにより、これまで膠着状態にありました安曇野市における新設区間の調整が前進することを強く期待するところでございます。
 9月30日に強い勢力を保ったままで上陸した台風24号の影響により、市内山間地域を中心に、市道や水路施設等への土砂流入や、倒木及び道路路肩の一部崩落等の被害が発生しました。被災箇所は、市道と水路等の農業用施設で、大町地区11箇所、美麻地区3箇所、八坂地区4箇所の合計18箇所に上りました。このため、倒木や崩落土砂の除去等の応急復旧を行い、生活道路の通行を確保するとともに、現在、災害復旧事業を進めております。なお、これらに必要な予算措置につきましては、先月1日付けで専決処分を行い、本定例会に報告案件として上程しております。
 都市緑化の意識の高揚と知識等の普及・啓発を目的として、来年4月25日から6月16日までの53日間にわたり、県内では初めてとなる全国都市緑化信州フェアが開催されます。現在、事業を主催する県及び当市を含む中信4市が力を合わせ、メイン会場となる県松本平広域公園をはじめ、サブ会場の国営アルプスあづみの公園及び県営烏川渓谷緑地における様々な植栽や催しについて、急ピッチで準備を進めております。また、地域を盛り上げるサテライト会場として、当市内におきましても植栽やイベントの準備を進めるとともに、この時期に、市内各地の花や緑を楽しめる様々なスポットとも連携を図り、信州フェアを盛り上げていくこととしております。
 10連休となります来年のゴールデンウィークは、県内外をはじめ多くの皆様に会場を訪れていただくとともに、信州フェアを契機として市内での都市緑化への関心や取組みが、いっそう高まることを期待いたします。
 
 5番目のテーマは、「市民の参画と協働でつくるまち」であります。
 
 市民の皆様との情報共有につきましては、より分り易い情報の提供と発信が可能となるよう、現在、市ホームページのリニューアルを進めております。今回の更新作業では、トップ画面のレイアウトに変更を加え、新しい情報を簡便にご覧いただけるよう改善を図るとともに、緊急情報メールの内容をホームページのトップ画面に表示することにより、災害などの緊急情報がいち早く確認できるよう改良いたします。また、市議会本会議の中継のネット配信機器の更新を行い、これまで利用できなかったスマートフォンやタブレット端末でも中継をご覧いただけるよう、機能の向上を図るなど、市民サービスと情報発信の充実に取り組んでまいります。
 
 以上、第5次総合計画で定めました各施策の進捗状況と、今後の執行方針についてご説明申し上げました。年度終盤に向けて、本年度計画いたしましたそれぞれの事業が円滑に推進できますよう、今後も全力で取り組んでまいりますので、議員各位をはじめ、市民の皆様のいっそうのご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
 
 本定例会にご提案申し上げます案件は、報告案件1件、事件案件7件、条例案件1件、予算案件7件の合計16件でございます。それぞれの議案につきましては、上程の際、説明いたしますので、よろしくご審議いただきますようお願い申し上げます。
 

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