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ホーム 市長の部屋 市長と語ろう!まちづくり懇談会 大町市女性団体連絡協議会(平成31年2月)

大町市女性団体連絡協議会(平成31年2月)

大町市女性団体連絡協議会とのまちづくり行政懇談会の概要です。
 
日 時 平成31年2月22日 午後1時32分から午後3時7分
場 所 西会議室
懇談した団体等名 大町市女性団体連絡協議会
出席者 大町市女性団体連絡協議会 28名
市 側 市 長  牛越 徹
(記録)
情報交通課広聴広報係長 渡辺卓也

1.開会

2.あいさつ

  牛越市長
  大町市女性団体連絡協議会

3.懇談事項
  大町市女性団体連絡協議会からの質問・要望事項について

○牛越市長
 進行と答弁を兼ねて進める。

○大町市女性団体連絡協議会
 はじめに、女性会議の折、バスを出していただきお礼申し上げる。
 その会議の中で、防災に関する分科会があり、金沢では金沢コミュニティ防災士という人がいる。大町市でも防災に女性が関われるようになればと思う。

○大町市女性団体連絡協議会
 大町の防災に女性の視点を入れることについて考えていた。2月18日の信毎に防災士の記事が掲載されていた。防災士は民間の資格だが、取得者が増えており、視点を低くした防災が大事だと思う。また、消防署OBの方の知識を生かしていける防災のまちづくりが求められていると思う。

○牛越市長
 お二方からご発言いただいた。近年は、防災士の資格を持った方の活躍が期待される時代になった。東日本大震災や当地域では神城断層地震などがあり、初期対応では公的支援がなかなかできない。この地域では北アルプス広域消防本部が3カ所の消防署を常備消防署として設置し、88人の消防署員でまかなっている。救急車は6台あるが、大規模災害の際、一斉に何千人もの被災者に即時に対応することはできない。その時にどういう支援策が必要かというと、自助、共助、最近では近助(近所)がある。自らの命は自ら守ることをスタートとして、まずは隣近所で救い合う仕組みが大事ということが特に最近は強調されている。その中で、地域での防災や減災の役割は非常に大きい。そうした地域コミュニティでの防災のリーダーとして防災士の役割が重要。最近、市内で元NHK解説委員で国士舘大学の防災・救急救助総合研究所教授の、大町市出身の山﨑登さんの講演があり、防災士の活躍について大きく取り上げていた。その時に60歳を超えた参加者から、「防災士の資格を取ったが、もっと若い人に参画してほしい」との意見が出された。また、消防団や自主防災会の活動が重要で、自主防災会の中でも防災士の育成をしてほしい、などの意見があった。大町市では、防災士の資格を取得するための補助金を支出して支援している。実際に、消防団員で防災士の資格を取得した方がいる。その方は地区の自治会などで開催される防災の研修会などに進んで講師役を受けていただいている。そうしたことから、こうした方を少しでも増やしていくことが重要だと考えている。また、講演会の席上では、防災士が地域で孤立しては地域での普段の活動がしにくいので、連絡組織を作ったらどうか、との建設的な意見も出た。
 市としても積極的に応援しながら、より多くの方に資格を取得していただき、地域でいざという時に専門的立場で対応できる方法について、日ごろから学習の機会などに資格を生かせる仕組みを作っていきたい。

○大町市女性団体連絡協議会
 そうした講演会などについての周知というのはされているか。

○牛越市長
 広報やホームページでも掲載したかもしれないが、広報は24から36ページ程度にもなり、全てのページに目を通していただける方は少ない。多くの情報を記載しているが、できるだけ見やすい広報を作るよう取り組んでいる。一方で情報を少なくすると、重要な情報が漏れてしまう恐れもある。先日の防災に関する情報は、消防団や自主防災会には隅々まで伝わっていると思う。関心がないとなかなか情報が届かない部分があるので、工夫していきたい。

○大町市女性団体連絡協議会
 その社会福祉大会の講演で伺ったが、犬や猫、その他のペットを飼っている人は、家族同様。避難所では、基本的には飼い主の食べ物や飲み物が配布されるので、ペットを連れて行くのであれば、ケージや食べ物等を飼い主が用意する必要があることを周知してほしいという説明があった。私はそれを聞いてとても勉強になった。今、ペットを飼っている人が多いので、その講演会に行けなかった人に伝えることが大切だと思った。

○牛越市長
 私も、その社会福祉大会の記念講演を聞いて良かったと思ったのは、ペットについてどう扱うかということ。避難される人はペットを家族として連れてくる。一時避難所には自分の命を守ることを第一として来ていただき、その中で、滞在期間が長引く場合で、福祉的ケアが必要な人には福祉避難所に移っていただく。そうでない方は通常の避難所に滞在していただくことになるが、その時に、家族同然のペットをどうするかということは、市の避難所運営計画や福祉避難所マニュアルには、まだ思いが至っていない。
 人の命を救うことが避難所の目的だが、ペットを受け入れる状態になっていない。食料の備蓄もペットの食料は用意していないし、用意するにも多様すぎて対応できない。あるいは、避難所の中には犬が嫌いという人もいるかもしれない。そうした時に、犬と同じ場所で避難生活を続けることを避けるためには、ケージを用意して別の部屋でケアすることを考えなければならない。そうした状態になった時のことも、避難所の運営を考える場合に意識の中に置いておいてほしい、というのが山﨑先生のお話だった。そうした課題があるということを皆さんに広げていくことが大事だと感じた。

○大町市女性団体連絡協議会
 農村生活マイスターとして、過去に、公害のない自然を維持してほしいとお願いしたことがある。今度は、作った農作物をPRできる場所がほしい。市内には直売所や、スーパーの一角に置いていただけるようになってはいるが、スペースが狭く出荷する量が限られてしまう。そういった場所が点在しているので、大町の農産物を一カ所で集約してPRできる場所があれば良いと思う。
 農産物を作ってもシカやイノシシなどが荒らしてしまう。柵を作っても乗り越えてくることもあるので、直ぐに猟友会に対応してもらえるようなシステムができればありがたい。

○牛越市長
 まず、無農薬で誰にも安心して自信をもって勧められる農産物を、より多くの人に知ってもらいたい、あるいは購入してもらいたい、というのはその通りだと思う。ロットの少いものを扱うには直売所が適しているが、市内には冬期はお休みになる所も含め数カ所あり、昨年、マップを作って周知を図ったが、まだまだ広く知られるまでに至ってはいない。しかし、蓮華大橋の近くの直売所には、リピーターで毎年楽しみにして来てくださる人がいる。そのように一つひとつの直売所が魅力をPRすることも重要。同時に、大規模な場所ではロットの量が整わないと扱いにくい面があるため、一カ所に集約するのは難しいのではないかと思う。
 一番は、大町に旅行に行きたいとなった時に、インターネット検索などで地場産品がどこで購入できるか表示できれば良い。ホームページでどうなっているか農林水産課には確認する。できるだけ集約して情報を発信し、それぞれ特色のある直売所に寄っていただけるよう、案内を丁寧にしていくような方向で考えたい。

【農林水産課に伝達。現在は情報発信ができていないので、今後検討するとの回答。】

 一方で、市外から来られる方は、およそルートが限られているため、道の駅が効果的だと思う。松川村の道の駅では、松川で生産された大概のものが並んでいる。ネギでも3種類ほど並んでいるので、地域を代表するような場所には必要だと思う。大町市の道の駅は、美麻地区のぽかぽかランドの温泉棟に、地場産品を含め充実した売店がある。その他には市内には道の駅はない。しかし、今日の新聞で、いよいよ松糸道路の大町市内のルートをどのようにしていくか記載された。平成28年に発表された県の計画では、大町市街地南の常盤上一までの堤防道路を活用したルート案が発表されている。大町市街地をどうするかということは、平成28年の時に様々な意見を聞き、地域の状況を踏まえながらルートを決定していくこととされていた。昨日は、幅500メートルから1200メートルのルート帯として、市街地の中央、西、東の3つの案を発表した。県は新年度で、それぞれの地域からの要望を聞き、新年度中に1つのルート帯案に絞って発表したいとしている。松糸道路が建設されるとなれば、おそらく、その沿道に1~2カ所は、道の駅のような機能を持った施設が作られるのではないかと思うので、行政としても力を尽していきたい。
 次に、有害鳥獣対策については、本当に頭の痛い課題。丹精込めて作った農作物を荒らされてしまうのは残念なこと。そこで、市では、先進的にモンキードッグ事業として、犬を使って追い払いを行うほか、防護柵設置への支援、里山整備の強化、各地区から推薦いただいた方に追い払い協力員になっていただき、追い払いを強化する対策などを行っている。これをやれば解決するというものはないが、防護柵設置や追い払いを繰り返し行うことが重要。最近、サルなどは人間の作った栄養があるものを食べ、産んだ子のほとんどが育ち上がってしまう状況のようだ。そのような中で猟友会に委託し捕殺している。年間約120頭の計画で許可をいただいており、今年度は約50頭を捕殺しているが、おそらく生まれてくる頭数の方が多いのではないかと思う。市街地に隣接している群れは6~9群と言われており、その後方には里に下りていない群れが多くある。一つの群れを淘汰すると、別の群れがそこに移動するし、一つの群れを中途半端に処分すると二つに群れが分かれてしまい、かえって手に負えなくなることがあるようだ。信大の専門の先生にも相談しながら追い返すような対策を考えていきたい。また、近所に、サルが群れで来た場合や屋根に居座っている場合などがあったら農林水産課に連絡いただきたい。必ず現地を確認し追い払いなどを行う。
 
○大町市女性団体連絡協議会
 以前も、有害鳥獣についてお願いしたことがあるが、里山の手入れができていないのも事実。私は山際に住んでいるが、今年は、今まで出なかったサルの群れが多く出没し、男性が一日がかりで追い払っても、時間をおいてまた出てくる。市役所に電話して来てもらうが解決には至らない。近所でパチンコの大きなものなどで追い払いの対策はしているが効果がない。電話でお願いした市役所の職員が見回りして帰るとまた出てくるので意味がない。銃刀法の課題はあると思うが、空砲銃などの道具があれば、各地区に配備して直ぐに対応でれば良いのではと思う。電気柵で回りも上部も囲ってもらったが穴をあけて入ってしまう。サルの方が頭が良い。何とかしてほしい。

○牛越市長
 まず、猟銃については、免許が必要で費用がかかる。市では補助金を出して一人でも多くの方に猟友会の会員になっていただけるよう支援している。動物の殺傷について嫌がる方も多くなってきているが、最近は若い人が会員になって活動いただいている。
 電気柵については、一定の限られた場所を守ることはかなりできるようになったが、通電していても入られてしまうことがあるようだ。また、人が手入れのため出入するところを見ていて戸を開けてしまう。根本的な対策は無いが、繰り返し追い返すことによってその場所を避けて通るようになる。犬がいるところは避けて通る。群れのサルに発信機を付けて動きを見ると、モンキードッグがいるところや電気柵を設置しているところは避けているようだ。電気柵の設置は、平や常盤地区ではかなり進んでいる。社地区から三日町、稲尾地区などは居ついている群れは無いが、池田町境や八坂地区へ回避するため厄介。発信機を付けている群れは位置が分かるため、協力員がいる地区には事前に連絡している。しかし、完全な仕組みができないのが残念。

○大町市女性団体連絡協議会
 家庭菜園で作っているものを荒らされるのは悲しい。それが無ければとても住み良い。

○牛越市長
 モンキードッグにしても、家人が留守の時は放し飼いができない。犬が繋がれている時にサルが出ることもある。人が付いていて初めてモンキードッグも機能する。

○大町市女性団体連絡協議会
 認知症サポーターについて、大町市は早く取り組んでいただいている。高齢者の5人に一人が認知症と言われているが、本人の権利を守る後見人制度などを含めて、サポーターの活用が大事になってくると思う。先日、テレビで放送された上田市の例で、認知症になると自分のことも判断できないだろうと思いがちだが、本人と話してみると、例えば最期をどこで迎えたいかという質問に、きちんと答えている人の実例が紹介された。私も介護のメンバーとして働いたが、介護を行う人はとても大変で、一人ひとりにケアできているかというと非常に難しいと思う。そのときに、サポーターの人材活用がこれからは必要になると思う。

○牛越市長
 認知症サポーターとしてご協力いただきありがたい。認知症という病気について広く理解されていくことが大事。また、認知症の段階にもよるが、社会に参画する機会が奪われてはならないことが原点。
 現在、広域的な取組みとして、大北5市町村が協力して、医師や看護師などが入った認知症初期対応チームを組織しており、医学的な分野を含めて対応が必要な場合に支援している。昨年4月にスタートしてから約50組にご相談いただき、医学的な判断で助言しながら適切な支援ができるようサポートしている。チームの拠点として、大町市では福祉課の地域包括支援センターが対応し、ご連絡いただくとチームとして対応する。
 成年後見制度については、市の総合福祉センターに成年後見支援センターが設置されており、認知症の方の財産管理や相続手続きなどを専門家が支援し、成年後見制度を運用する場合には弁護士を紹介するなどしているので、それぞれの状態にあった制度を活用していただければと思う。
 先日、大糸タイムスに、大町病院の関口先生が認知症について、分かりやすい記事を出していただいている。より多くの皆さんに、自分の課題のヒントにしていただければと思う。
 大町市には3つの包括支援センターがある。大町市地域包括支援センターは市役所の福祉課に、北部地域包括支援センターは平に、南部包括支援センターは常盤にあり、それぞれの包括支援センターで、国が推奨する共生社会の再生に向けた仕組みづくりに取り組んでいる。

○大町市女性団体連絡協議会
 介護者の高齢化が進んでいる。若い人が担ってくれることができれば良いと思うが、方策はないか。

○牛越市長
 介護の担い手が不足していることは大きな課題。大きな介護施設では介護員の確保のため様々な策を講じている。大町市には介護職を養成する専門機関は無く充足できない状況。しかし、昨年、フィリピンから4人の方が市内の介護施設に入職した。ただ、これはモデル的なケースで、フィリピンで看護師の資格を取得し、さらに全員が小諸市内で日本語教育を3カ月受けて大町市に来た。その方たちは、まず1年目は勤務、2年目と3年目は勤務成績によって本人が希望すれば勤務できる。以降は帰国時期になるが、特別の許可を得ることができれば、その後も滞在することができる、という制度が始まった。日本の介護需要は日本の中でカバーしなければならないが、外国の方の助けもいただきながら全体の介護人員が増えることを期待している。

○大町市女性団体連絡協議会
 不要陶器の回収を団体として行っているが、今までの回収場所は環境プラントだったが、そこが使えなくなるということなので、市役所の正面玄関付近を使わせていただけないか。

○牛越市長
 市のルールがあると思うので確認していただきたい。

○大町市女性団体連絡協議会
 資源物の回収を毎週行っていると思うので、合わせてできないか生活環境課に問い合わせてみたい。

○牛越市長
 生活環境課にご相談いただきたい。

○大町市女性団体連絡協議会
 かえで保育園と近くに住んでいるが、かえで保育園が休園となって1年近く経つ。やむを得ない判断かもしれないが、近隣住民の気持ちに沿ってもらえる手だてはなかったのかと思う。住宅でも住んでいないと傷んでくる。休園になった経過も耐震的な課題などが理由だったと思う。入園申し込みが無かったと聞くが、そのような状態では他の園に行くほかない。かえで保育園の園庭には遊具がまだあり、近所の保護者は、近くに遊園地が無いため、園庭だけでも使えないか担当課に相談したが、管理上の課題があって開放はできないと言われた。保護者がごみの片づけや、子どもの安全管理を行うなどして、園庭を使えないか。児童センターはバイパスを渡って行くのが大変なので、まだ検討中であれば園庭を使わせてもらいたい。

○牛越市長
 かえで保育園は、一昨年、1年間の検討を経て、耐震度がない部分を改修して存続させるか、あるいは徐々に子どもの数が少なくなっていく中で、他に相当数の空きがある園に移っていただくことも含めた対策を考えたときに、そうした状況を説明したところ、実際に申し込みが無かった。閉園を前提として取り組んでいたのかと言われれば、全くそうではない。かえで保育園については、相生町の皆さんを中心に地域の皆さんが園を支えてくださった。隣接する畑をお借りして野菜畑や花壇を作っていただくなど、地域の皆さんが支えてくれた。それがかえで保育園の強みだった。私も出席した保護者説明会には、地域の皆さんにも併せて出席いただいた。そして保護者の皆さんが連絡を取り合って決断された経過がある。残った施設をどうするかについては、まだ最終的な結論は出ていない。
 園庭は、建物の老朽化とは関係がないため、使おうと思えば使える。しかし、保護者の方がついてきて使った場合は、ごみの片付けなどしていただけるが、開放するとなれば、他の子どもが使ったり、夜には侵入され荒らされる恐れがあるなど、管理上困るということで担当課では閉めていると思う。早く結論は出したいが、はなのき保育園やくるみ保育園などでは保育室が空いている。一方で、来年度の3歳未満児の入所申し込みが多くなってきており120人を超えている。世の中全体でも働き手が足りない、あるいは生活のために子どもを預けて働かなくてはならないなどの事情がある。そのようなことも含めて総合的な受け入れ態勢を整えて新年度を迎えたい。その中で、かえで保育園をどうするかについては、もう少し時間をいただきたい。

○大町市女性団体連絡協議会
 東小と西小は、各1クラスずつになっている。分けることは難しいと思うが1クラスで6年間通す。また、仁科台に行けば二つに分かれる。そういったことについてどう思うか。

○牛越市長
 昨年から、教育委員会では、義務教育小学校の少子化、小規模校化に関する研究会を始めている。その中で、今後どのような学校のあり方が良いか、保護者の皆さんにアンケートを行った結果、1クラスが少人数の方が良いという意見もあれば、小規模だと音楽や体育のような集団で行う授業が充分できないという意見もある。ただ、小規模のメリットを生かしていければ良いのではないかという意見が大勢。しかし、私は財政面から効率で考えるということは許されないと思っている。教育という分野は、子どもの教育環境をどうするかという観点から整理し、考えるべきだと思う。
 今回の市議会3月定例会の中でも、教育委員会において、新年度に全市民を対象にしたアンケート調査を実施したいとしている。全世帯調査ではなく抽出調査になると思うが、単に意向を伺うだけでなく、教育環境の問題に取り組んでいかなければならなくなってきたということを、皆さんに関心を持っていただき、意見を寄せていただきたいという観点から実施するもので、これによって、どうしていくか、1年や2年の課題ではなく10年、20年先の将来を見据えて、どうあるべきかを考えていきたい。
 小学校区と中学校区がずれている状況については、小学校と中学校の規模が違うため、そのような状態になる。これを機械的に一緒にするのは難しい。小学校と中学校の全体を考えながら検討する問題だと思う。現在、美麻では小学校と中学校を一つの学校と位置付けた義務教育学校としており、1年生から9年生としている。小規模であることや、コミュニティスクールの仕組みが充分機能しており、一人ひとりが生き生きとしている。学校ごとの発表会などでもまとまりがあり、小規模校の良さが生かされており、1年から9年の縦の関係性の良い部分が表れている。こうしたことも大切だと個人的には思っている。

○大町市女性団体連絡協議会
 大町市は長野県の中でも高齢者人口が非常に多い。高齢者が生き生きと生活し、学んでいける場所が大町市にもいくつかある。生涯学習の場として重要。私たちがよく利用するのは大町公民館分室だが、私たちが活動している団体でトイレウォッチングということを行い、誰もが気持ちよく利用できる施設整備についてお願いしている。分室は他の施設と比べ使用頻度が高いと思うが改善されていない。費用の問題もあるかと思うが検討いただきたい。保健センターも併設されており子どもたちも多く利用する。暗くて改善が必要だと思う。

○牛越市長
 トイレの改善はしっかり進めていかなければならない分野だと思う。前段の生涯学習に関しては、高齢者が生き生きと意欲を発揮できる勉強の機会や、仲間との交流の機会は重要。昨年、厚生労働省が発表した平均寿命は、男性で大町市は長野県で1位、全国8位だった。長寿の要因を探っても明確なものはないが、長野県は漬物も含めて野菜を多く摂ることや、健康に関心を持っている人が多いこと、高齢になっても地域社会や家庭の中で、自分の役割をもって取り組んでいることなどが要因ではないかと思う。こうしたことの活動の場として公民館などを活用していただき感謝している。
 施設のトイレの整備については、私も最近、何度か分室に行く機会があった。男性用トイレは洋式が1つ、和式が1つだったと思う。女性用は確認していないが、おそらく洋式は1つあると思う。今までも少しずつ和式から洋式に切り替えているが、その時に、人が触れたところに直接肌が触ることが嫌いという人もいる。直接触れないようにする機種もあるが、全てを切り替えてしまって良いのかという課題もある。
 現在では、家庭でも洋式が定着してきているのでペースを上げて切り替えていきたい。しかし、現在のスペースで切り替えできる施設は良いが、切り替えによって個数が少なくなる場合は施設の外に作ることになる。新たに建物を建設する場合は優先的に導入するが、そうしたことも課題。計画的に進めていくが、一気に切り替えできないことについてご理解いただきたい。

○大町市女性団体連絡協議会
 北アルプス国際芸術祭は、大町の人と自然の良さを発信するメリットはあると思う。そうであれば、実行委員会ではなく、大町市の直営で行えば良いと思うが、なぜ実行委員会で運営するのか。

○牛越市長
 イベントを行う場合には様々な方法がある。北アルプス国際芸術祭は、繰り返し行うことを定着させることや、より多くの皆さんに参画いただくことが重要。多くの皆さんの参画という面では直営はやりにくい。市の中の組織として行うより、外部に実行委員会を組織して行う方法が良いとの判断から、外部の実行委員会方式としている。他の自治体でも大規模なイベントを行う際に通常組まれる方法で、大町市においても採用している。
 財源調達でも、約2億円の事業費がかかる場合、パスポート収入はおよそ3千万円、国や県などからの補助金が5~6千万円、市の一般財源は計画で6千万円、実際には剰余金が5千700万円ほどあったため、寄付として市に返ってきた。そうした結果からすると一般財源の負担は極めて少なかったが、計画上は6千万円だった。その他は民間企業のスポンサー料や寄付。寄付する企業からすると、市に寄付をして税制面での優遇を得る方法と、スポンサーの広告宣伝費として計上し、実行委員会に協賛として資金提供する方法がある。市に対して協賛として資金提供するのは難しい。そうしたことから、資金調達の面からもメリットがあることをご理解いただきたい。

○大町市女性団体連絡協議会
 なぜこのような質問をするかというと、実行委員会としての支出について、市民に情報が公開されない部分があるのではと思っている。

○牛越市長
 それはない。同様の質問に議会で何度も答弁しているが、実行委員会は公的な性格が極めて強いため、財務は全て市と同じ情報公開の対象になっている。おそらく今のご意見は、参加したアーティスト一人ひとりに支払われた金額が公開されない点についてだと思う。これは市の直営であっても同じで、例えば、国立美術館における美術品の購入費も、現在活躍されている存命中の作家の作品については個々の購入金額を公開していない。それは、公的機関や公的な団体が個々の作家の作品の購入額を公開することによって、その作家の不利益につながるため、国の機関ではそのように決めている。私たちも、他の全国的に展開している多くの芸術祭の取扱いと同様に、個々人の作品の制作費は一般には公開していない。しかし、実績報告では全て明確になっている。議会でもこの点をご説明しているのでご理解いただきたい。
 芸術祭に、より多くの皆さんに参加いただくことが重要。第2回開催に向け準備を進めているが、市民の皆さんに関心を持っていただきたい。また、参加いただく以上にビジネスのチャンスとして様々な形でかかわっていただきたい。例えばお客様は、ここに来た自分の記念として飲食したり買い物したりする人が多いことが分かっている。飲食店や商店の皆さんには、品揃えなど、できることから取り組んでいただきたいという観点から、商工会議所や商店街連合会の皆さんと意見交換している。

○大町市女性団体連絡協議会
 松崎和紙の入り口は大型バスが入れない。道路を拡幅してもらいたいが、どこに相談したら良いか。

○牛越市長
 市道なので市の建設課が担当する。道路改良の計画などがあれば考えることはできると思うが、特定の事業所のためだけに改良することは難しい。

○大町市女性団体連絡協議会
 北アルプス国際芸術祭について、知人に、北アルプスは最高の芸術なのになぜ活用しないのか、と言われた。全くその通りだと思う。
 北川フラムさんは、立川市の再開発に携わり、街なかに作品が残っている。大町市のスタイルとして作品を残さないという方針で芸術祭を行うのか。残せるものを残していけばリピーターが来てくれると思う。また、市内には様々な分野の芸術家がいる。多くの地元の芸術家の皆さんと連携することができたら良いと思う。

○牛越市長
 北アルプスは、これ以上ない自然の造形。芸術祭の開催にあたって意見交換した際に市民の皆さんから、北アルプス自体が素晴らしいものなので、景観を壊すようなものはいかがか、という意見があった。しかし、実際に開催した芸術祭を見て、決して景観を壊すようなものではなかったと思っていただいていればありがたい。
 北アルプスをこれ以上美しくするために手を入れることはできないが、大事なのは、それにマッチした市街地の景観を良くすること。電線も太くなり数も増えた。電線の地中化について計画したいが片側50メートルでおよそ1億円かかるという。それには電力会社、通信会社、ケーブルテレビ、公共の補助金などで相当負担しなければならない。地震に対する安全対策も含めて、直ぐに対応することはできないが、大都市ではかなり進んでいる。企業にも地域の景観を生かすために協力していただくことを粘り強くお願いしていきたい。
 芸術作品について、第1回目は、残さないのではなく、残すことができなかった。2回目や3回目の開催についての合意形成が全くない中で、まず1回目の開催を成功させるため、仮設的な方法で行う場所が多くなった。公共用地やご理解いただけた場所には継続的に置くことができたが、現在、第1回の作品は5カ所残っており、2回目の芸術祭に生かしていく。瀬戸内では4回目になるが、恒久的な作品が数多く残っている。また、松本市出身の草間彌生さんの見事な「かぼちゃ」は世界的有名な作品になっているが、そうした作品がしっかり残っている。値段はかなり高額のようだ。大町市の芸術祭では、そこまで高額な資金を調達することはできないが、草間さんにも参加いただけないかと個人的には思っている。
 1回目の芸術祭では、大町市在住の作家は5人(組)。布施知子さん、高橋貞夫さん、杉原信幸さん、青島左門さんを招へいし、公募で参加したYAMANBAガールズが郷土料理を作品として提供した。地元の作家の参加があって成功することを市民の皆さんも実感されたと思う。また、布施さんのような世界的な作家が30年以上もこの大町で制作活動していることを知っていた人は少なかったと思う。布施さんも、オープニング前日の八坂地区での発表会で「この大町で国際芸術祭に出展できるとは夢にも思わなかった」と仰っていた。今年も海外で多くの企画展に参加されており、世界的な作家が大町にいたことに気付いた。杉原信幸さんや青島左門さんなど若手の作家にも国際芸術祭に参加いただいたことは地域としての誇りだと思う。そうした取り組みは、当然第2回にもつなげたいと考えている。

○大町市女性団体連絡協議会
 堤防や河原には松くい虫の被害が目立っている。松本などは空中防除ができないとのことで、山林の伐採が広範囲に進んでいる。そのような場所では、災害が発生したらどうなるのかと心配。大町市はどう考えているか。松くい虫が発生する時期に空中防除で一斉に駆除するなどは考えているか。

○牛越市長
 松くい虫対策については、必死に取り組んでいる。現在、南部から迫ってきており、安曇野市明科地区では枯れ山になっている場所もある。根まで枯れてしまうと地崩れを起こしてしまうため、砂防工事のため作業道を作ったりしているが、その作業道の整備も危ない。明科町は合併まで防除していたが、合併してから一時行わなくなって被害が拡大した。池田町の山もほとんど被害に合っている。大町市では宮本地区で伐倒したりしながら広がらないよう対応しているが、社地区は山下まで広がってきており、食い止めるために県や国の補助金を活用し、年間4千万円から6千万円の事業費で取り組んでいる。なかなか食い止めることができなくなってきているのではないかと思う。松川村では、松くい虫の被害にあう前に伐倒し、松林一辺倒ではなく針葉樹と広葉樹を混ぜて植林する動きが始まっている。
 お尋ねの空中防除は、現在、日本中で実施しているところはほとんどないと思う。森林は飲用水や農業用の水源になっているところも多く、なかなかできない。松本市も実施しようとしたが反対があってできなかった。上田でも子どもへの健康被害を心配する反対があって空中防除を止めた。大町市では、八坂地区の人家がほとんどない地区で毎年1回ヘリコプターによる散布を行っているが、今のところ人体への影響が出ているという指摘はないことから、地域の皆さんの要望に沿ってしていると思うが、それ以外の地区では新たに空中防除は難しいと思う。地域の皆さんの理解があれば、そうした方法も一つの選択肢として良いのではという考えもあるが、現在、大町市で採用する考えはない。松が枯れていれば、直ぐに原因を調べて伐倒する。ただし、伐倒にはふさわしい時期がある。ご指摘の河川敷には30本以上あると思うが、河川敷は県の管理であるため、県が伐倒している。県の予算の関係でこれまで一度に処理できなかったが、森林づくり県民税を松くい虫対策に充てられるようになったため、ペースが上がってくると思う。

○大町市女性団体連絡協議会
 被害が出てから対応するのではなく、予防として何かできないか。

○牛越市長
 薬液を注入する方法はあるが莫大な経費がかかる。1本5万円ほどかかる。大町市では、南小学校の周囲の松林で、弱ってきた松に注入したことはあったが、弱った松に注入するとかえって悪化することがあるので難しい。しかし、必ず守らなければならない松があれば予防することができる。

○大町市女性団体連絡協議会
 仏崎観音寺の夫婦松が枯れてしまい残念だった。

○牛越市長
 調査した結果、松くい虫の影響ではないという説が有力と聞いている。

○牛越市長
 本日は、様々な観点からご意見、ご発言をいただいた。まだご発言いただいてない方が多く申し訳なく思う。ご要望やご意見などがあれば、市長への手紙などを活用していただくほか、いつでもそれぞれの担当課にお寄せいただきたい。こうした機会は、年に何回か調整して設けていきたいので、皆さんの声を直接お聞きして市政に反映していきたい。

4.閉会 午後3時7分

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情報交通課広聴広報係 内線 404
E-mail: kouhou@city.omachi.nagano.jp

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