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大町合鴨農法研究会

日 時 平成19年1月25日 午後6時15分から8時40分
場 所 市役所 庁議室
懇談した団体等名 大町合鴨農法研究会
出席者 大町合鴨農法研究会 事務局長ほか4名
市 側 市長 牛越徹
記録 庶務課広聴広報担当係長 勝野礼二

○出席者からのご提案・要望等

(1)会の紹介
  • 合鴨農法は、水田で合鴨を飼うことにより、無農薬有機栽培と合鴨の肥育を実現するもの。
  • 合鴨農法に個別に取り組んでいた仲間が集まって、研究会を発足させた。市の、笑顔と元気でまちづくり事業の助成を得て活動している。
  • 事業の内容は、合鴨農法による水稲栽培と合鴨の飼育、小学校の合鴨農法取り組み支援、野外保育園児との交流会、市街地活性化事業への参加、先進地視察、米・合鴨肉販路開拓である。
(2)会の活動の課題・お願い事項
  • 合鴨農法を進めていくと、さまざまな規制にぶつかる。生産者が加工販売できるように、さまざまな規制の撤廃・緩和をしてほしい。合鴨特区の新設をお願いしたい。
  • 収穫した米の販路はあるが、食肉の流通が全国の合鴨農家の抱える課題。農家で調理した、合鴨肉の販売ができるようにお願いしたい。現在は、肉処理の委託ルートが確保できているが、将来この問題に直面すると思う。
  • 合鴨肉処理施設の許可では、処理過程で出る血などは少量だが、雑排水処理に浄化槽など100万円くらいかかる。
  • 合鴨農家は少なく、合鴨だけで生計を立てるには、数千羽単位の施設が必要。場所も問題である。
  • 合鴨肉の販路の拡大に努力してきた。お客さんが増えてきている。応えるようにさらに努力していきたい。
  • 合鴨米の酒の仕入れ・販売または製造・販売ができるようにお願いしたい。
  • 酒米は信交516号を使っている。杜氏によれば、出来はいいようだ。販売の規制などについて教えてほしい。
  • 白馬のあるホテルでは、処理した合鴨肉を使ってくれている。大町にも広がればと思う。合鴨肉に自分の名前をつけて出荷する夢もある。
(3)合鴨農法を活用した教育、地域の振興等
  • 北小学校で、合鴨農法を取り入れた米作りをしてくれた。子ども達は、事業を通じて、食と命について学んだと思う。今後も他の学校で続けてほしいと思う。
  • はぜかけなど小規模でも、機械は最少で、環境に優しい農業を進めたい。
  • 合鴨農法で1年取り組んでみたが、失敗もあった。今までの農業よりも面白いと感じている。無農薬無肥料で、1反歩10俵を目指して頑張りたい。
  • 京都から移り住んで、農業に従事して1年である。小規模でも機械に頼らずいい作物を作りたいと頑張っている。2月2日に、長野市で開催される「あすの長野県の農業を担う若人の集い」で自分の思い、活動を意見発表する。都会には、農業に従事したい人は他にも大勢いると思う。市にそんな人たちのための窓口があればいいと思う。
(4)その他地域の振興策
  • 農村の田園風景があっての大町である。この環境を残して行きたいと思う。
  • 国の農業施策では、有機農法による農業を進める一方で、大規模化による集落営農を進めている。矛盾を感じている。 
  • 大町は、黒部ダムの入り口だとしか知らない人が多いのではないか。PRが必要だと思う。
  • 大町市の特産品が一覧できるパンフレットなどがあればよい。
  • 中央商店街は、シャッター街といわれるなど、活性化のための活動が見えない。商店などに、お客様視点の経営が見られなくて残念。会津若松市ではお客を大事にする会社の仕組みに対して、表彰している。市でも取り入れたらどうか。
  • 松本糸魚川連絡道路の計画は、好きではない。訪れる人を考えれば、千曲市と大町市、富山市を結ぶルートが望ましい。海の口辺りに、サービスエリアをつくり、特産販売など活性化につなげたらと思う。

○市長からのお答え、提案
(2)会の活動の課題・お願い事項について
  • 県内の事例では、ある建設業者が経営多角化で食鳥事業を展開している。肉処理ができないので、遠くで処理してもらい、直営店に出している。評判がいいようだ。もうひとつは、辰野の「儀太郎軍鶏」。自宅で処理施設の許可を得て、東京の直営店に出している。ブランド化に成功した事例だが、時間がかかると思う。
  • 酒類販売の免許の許可などは、税務署が所管なので、相談して仕組みを調べてみたらどうか。
  • 規制の緩和も必要だが、食の安全への住民の関心は高い。その面も考慮しなければならない。
  • 雑排水の処理は、保健所に相談して研究してみてほしい。
  • 合鴨農家は、市内には多くはない。南安曇地域と連携すれば相当な規模になるのではないか。
(3)合鴨農法を活用した地域の振興等について
  • 食と命の教育は、ひとつの流れである。すそ野の広がりをつくりたい。
  • 大町温泉郷などでは、規模が大きいので食材も大量に必要な場合があると思う。民宿、ペンションは小回りが利く、アプローチしてみたらどうか。調理師会にも相談してみれば、調理法のアドバイスも期待できる。
  • 大町では、今、黒豚を売り出しているが長い間、積み重ねの苦労があった。合鴨も特産として定着すればと思う。
  • 稲作は、兼業に適した作物だと思う。都会から移り住んで大変な面もあると思うが、粘り強く続けてほしい。
  • 農業には多面的な機能があると言われている。農作業は、地域を彩る風景でもある。市の第4次総合計画では、市の将来像を「美しく豊かな自然 文化の風薫る きらり輝くおおまち」とした。まちづくりの基本理念は「市民参加と協働の市政による地域の再生」である。「美しく豊かな自然」の中には、山岳景観だけでなく、里山の人々の暮らしも入っている。このことからも、農業は大事である。
  • 合鴨農法は、今は小さい取り組みでも、大勢を巻き込むようにしていけばいいと思う。第一歩を踏み出すことが大事。知恵を出し、工夫をすることは楽しいと思う。
(4)その他地域の振興策について
  • 国の農業施策では、米価が市場原理で決定するとの原則でいえば、皆で集約して大規模経営の流れに向かうことは、地域産業を守る一つの方向だと思う。また、食の安全や消費者ニーズの多様化の観点からは、生産者の顔が見える安心さなど小規模でも特色ある農業は必要だと思う。国の施策には、二つの柱があるのだと思う。一つは、集団的な集落営農による米づくり全体を守ることと、もう一つは、消費者の個別の需要に応える特色ある米づくりを進めることである。
  • 大町は、都会への情報発信力は弱い面がある。観光情報やIターン情報など発信に努めたい。
  • 団塊の世代には、故郷への回帰思考がある。「NPOふるさと回帰支援センター」などにお願いして、情報提供とPRに努めている。
  • 北安曇地方事務所で、農産物のブランド作りに取り組んでいる。ブランドは、自分達だけではつくれない。品質のよいものをつくり、大勢の消費者に愛されて、ブランドになっていくものだと思う。大町市も地域ブランド推進会議を中心にブランド、特産品作りを進めていきたい。
  • 市の主役は市民である。地域の活性化については、市の総合計画の「市民参加と協働の仕組みづくり」のなかで取り組んでいきたい。
  • 道路計画にはロマンは大事だが、千曲、大町、富山のルートは、投入する事業費は莫大である。観光客は、沿線のスキー場や観光地の縦軸で流れている。住む人や訪れた人のために、縦軸の補強は是非必要と考えている。道路の整備は、交流人口の拡大、滞在時間の増加など、効果は大きい。地域をあげて、長い時間をかけて取り組んできた経過からも、今の計画の推進に努めたい。