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月定例会市長あいさつ

 本日ここに、平成28年大町市議会6月定例会が開会されるにあたり、一言ごあいさつを申し上げます。

 はじめに、4月14日午後9時26分、熊本県を中心としたマグニチュード6.5の、また、16日午前1時25分にはマグニチュード7.3の、ともに最大震度7を観測した熊本地震は、内陸直下型地震としましては、大きな余震を伴い、かつ広範囲に発生した、あまり例のない地震であり、今月9日現在、69人もの方がお亡くなりになり、負傷者1,800人余り、建物損壊約14万棟という大きな被害をもたらしました。お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、2か月を経過した今も、140箇所の避難所等で未だ不自由な生活を送られている6,000人を超える方々をはじめ、被災されました皆様に心よりお見舞い申し上げ、一日も早い復旧、復興を願うところでございます。
 当市でも、熊本市からの要請により、長野県合同災害支援チームの構成員として、4月20日、食料1,000食の支援物資を現地に向け搬送したところでありますが、市民の皆様からの温かな義援金等による支援をはじめ、被災地からの要請に基づき、今後も継続的に支援活動を実施してまいります。
 先週10日に発表されました国の地震調査委員会の「全国地震動予測地図」の本年度版によりますと、糸魚川―静岡構造線北部に当たる小谷村から安曇野市では、今後30年の発生確率が0.008から15パーセントと、上昇は見られないものの、熊本県や大分県の被災地と同様に活断層が存在する糸静線上に位置する地域として、決して他人事ではないこの大災害を教訓とし、今後、いっそう市の防災、減災力の向上に努めていくことを、改めて決意するところでございます。
 さて、内閣府が先月23日に発表しました月例経済報告によりますと、「景気は、このところ弱さもみられるが、緩やかな回復基調が続いており、個人消費はおおむね横ばい、企業収益は引き続き改善傾向にあるが、そのテンポは緩やかになっている。」としております。また、海外経済に弱さがみられており、アジア新興国等の景気が下振れリスクを内包していると指摘しております。
 こうした中、安倍首相は今月1日、世界経済の下振れリスクに対応するため、来年4月に予定されていた消費税率の10パーセントへの引き上げを、2年半先送りすることを表明しました。ようやく回復局面に向かいつつあります地方経済にとりましては、引き上げに伴う消費後退の懸念がひとまず先送りされたことに安堵する一方で、社会保障施策の充実や、将来にわたって持続可能な財源を確保するという重要な課題が先送りされたことについて、確実な代替財源の確保やさらなる議論の深まりに期待するところでございます。
 大町市まち・ひと・しごと創生総合戦略の大きな柱の一つであります芸術文化の振興では、来年6月4日から7月30日まで開催いたします「北アルプス国際芸術祭 信濃大町 食とアートの廻廊」の開催まで残すところ1年となりました。
 去る3月28日に開催されました実行委員会総会におきまして、役員の選出、本年度予算などをご承認いただきました以降、4月の市役所組織の見直しにより総務部にまちづくり交流課を新設し、事務局を市役所内に移して、参事以下11人の職員で業務をスタートしたところであります。さらに、先月2日には、実行委員会臨時総会を開催し、芸術祭の基本計画などをご承認いただいたところでございます。
 実行委員会には、総務部会、食部会、アート部会、広報誘客部会の4部会を設置するとともに、各部会におきましては、正副部会長会議並びに部会を精力的に開催いただき、分野ごとの課題について検討を進めていただいております。また、様々な団体等からのご要望に応じて、説明会を随時、開催してきております。
 先月16日からは、公式ホームページを開設し本格的な周知広報を開始いたしましたほか、今月12日には北川総合ディレクターの案内のもと、アート作品等の公募に応募したアーティストによる現地見学会を開催いたしました。現地見学会には、全国より27人の作家にご参加いただき、市内のエリアを見学いただきました。今回の公募は、来月15日に締め切り、8月に一次審査として書類審査、9月に二次審査として面接を実施し、9月下旬を目途に5点程の作品を選定する予定でございます。
 このほか、芸術祭のロゴマークを先月26日に決定し、今後はロゴマークを使用したチラシやポスター、のぼり旗などを作成し、広報誘客と開催の気運醸成につなげてまいります。
 今後は、アーティストや作品の設置場所の選定をはじめ、食のおもてなしや二次交通の計画、「こずく隊」などサポーターの募集など、多くの課題の解決に向けて、部会を中心に鋭意取り組んでまいります。
 なお、今月9日には、北アルプス国際芸術祭をいっそう意義あるものとするため、阿部守一長野県知事に対しまして、実行委員会の名誉実行委員長への就任を要請したところでございます。

 次に、本年度の主な事業の進捗状況につきまして、第4次総合計画で定めた6つの目指すまちのテーマ及び、後期基本計画重点プロジェクトに位置付けた事業を中心に、順次ご説明申し上げます。

 1番目のテーマは、「市民に、より身近な市政のまち」であります。
 人口減少に歯止めをかけ、市民の皆様が将来にわたって住み続けたいと思える活力あるまちづくりの実現に向けて、昨年10月に策定いたしました大町市まち・ひと・しごと創生総合戦略につきましては、本年度は総合戦略を実現していくための実質的なスタートの年であり、総合戦略策定の過程や策定後の地区説明会でいただきましたご意見やご提言を、確実に施策の展開に反映してまいります。そのため27年度補正予算に計上いたしました地方創生加速化交付金や、本年度、採択を目指して申請しております地方創生推進交付金など、国の財政支援措置を効果的に活用し、産業振興と雇用の創出や観光振興、子育て支援、移住定住の促進など地方創生に資する事業の展開に、引き続き全力を尽くしてまいります。
 メンドシーノ姉妹都市交流事業につきましては、先月13日から20日にかけ、美麻小中学校の児童19人と団長の吉澤副市長を含む引率者12人、計31人の訪問団がメンドシーノを訪問いたしました。現地での5日間の交流を通じて、次代を担う子供たち同士の友好親善を深めるとともに、交流会参加者の皆様に対しまして来年開催する北アルプス国際芸術祭への協力を要請いたしました。

 2番目のテーマは、「活力あふれる豊かなまち」であります。
 観光振興につきましては、立山黒部アルペンルートの入込み状況は、4月16日の全線開通以降、雪の大谷を楽しむ訪日外国人客の入込みが順調で、ここ数年増加が続いております台湾に加え、タイやマレーシアなど東南アジア地域からの個人客の増加も目立っており、4月の入込客数は初めて10万人を突破し、過去最高の102,595人となりました。
 例年に比べ雪融けが足早に進んだこと等により、5月には伸びが鈍りましたものの、先月末現在、累計で263,795人、昨年同期に比べ1万171人、約4パーセントの増となっております。
 今月26日から始まる黒部ダムの観光放水では、本年新たな展望スペースが整備され、ダムからの放水をより間近で見ることができるようになりました。この絶好のポイントから体感できる壮大な放水の迫力と心地よい清涼感が、酷暑が予想されます夏の誘客に大いに寄与するものと期待するところでございます。
 一部開園以降、整備が進められてまいりました国営アルプスあづみの公園は、今月18日にいよいよ両地区が一斉に全面開園いたします。平成16年7月の堀金・穂高地区に続き、21年7月に開園した大町・松川地区では、多様な自然体験、環境保全の実践の場として、センターゾーン及び林間レクリエーションゾーンのほか、保全ゾーンの一部、約79ヘクタールが整備され、さらに25年9月には渓流レクリエーションゾーン、約25ヘクタールが追加開園しました。今回新たに開園する約136ヘクタールの自然体験ゾーンでは、北アルプス山麓の豊かな森と清流の魅力を体験でき、初心者から経験者までが楽しめるマウンテンバイクコースや水遊びのできる渓流など5つのエリアから構成され、植物や動物とふれあうことができるネイチャーガイドツアーを行うなど、北アルプスの自然を満喫できる場を目指しております。既に開園しております区域を合わせ240ヘクタールにも及ぶ、より充実した国営公園大町・松川地区に、夏休み期間中に家族連れなど多くの皆様にご来場いただくことを期待いたします。
 大町登山案内人組合は、近代登山の黎明期に北アルプスを目指す登山者を迎えるための登山案内人を育成するため、大正6年に全国で初となる登山案内人の組合として百瀬慎太郎氏により設立され、来年設立100周年を迎えます。同組合は現在も設立当時の精神を脈々と受け継ぎ、現在、約40人の会員が当地域の山域において、登山ガイドや山岳遭難の救助活動などに活躍しております。近年、中高年層や女性を中心として登山者が急増し、山岳ガイドのニーズは益々高まっており、また、本年からは8月11日が「全国山の日」として国民の休日となりますことから、全国的に山への関心がいっそう高まることが予想されます。この機会に組合がこれまで果たしてまいりました功績と歴史を振り返るとともに、山岳文化都市大町市が誇る北アルプスの魅力を全国に広く発信し、山岳観光の振興を図るため、先月17日「大町登山案内人組合創立100周年記念事業実行委員会」を設立いたしました。本年度は活動を紹介する組合ホームページの充実を図るとともに、パンフレットの製作やテレビ番組の企画制作、放映など、プロモーション事業を実施することといたします。
 農業振興につきましては、市における28年産米の生産目標値は昨年の8,716トンと同量となりましたものの、一昨年の水準からは76トン減少したまま推移しており、米価の低迷とあいまって、稲作を中心とした営農形態の当市におきましては、依然として厳しいものとなっております。このため、農業所得の向上を目的に、県北安曇農業改良普及センター及びJA大北等と連携し、収益性の高いアスパラガス、りんご、ブルーベリー、ジュース用トマトなどの地域振興作物の生産拡大を推進しております。
 農地管理機構による農地の集約化につきましては、農地を貸し付けたい農家から農地を借り受け、地域内で分散している農地を集約して担い手に貸し付ける事業を、公益財団法人長野県農業開発公社が実施しております。昨年度の実績は、貸付者38人の141筆約30.3ヘクタールの農地を10人の担い手に配分しており、今後も引き続き農地の集積と集約化を推進してまいります。
 平成26年度に開始された国の多面的機能支払交付金につきましては、昨年度は市内29組織で取り組まれ、交付対象面積約1,300ヘクタール、交付金額は約1億1,500万円となりました。本年度は新たに4地区において組織設立の申し出があり、面積にして約170ヘクタールの拡大を見込んでおります。市といたしましても、引続きこの制度を有効に活用して、農業、農村の多面的機能の維持、発揮を図るため、関係地区の皆様にご理解いただき、市内対象地域全域で取り組めるよう普及、啓発に努めてまいります。
 昨年3月に、国の6次産業化ネットワーク活動交付金の支援を得て完成しました大原町のワイナリー、株式会社ノーザンアルプスヴィンヤードにおきましては、この夏にいよいよワイナリーで醸造した大町産のワインが初めて販売される運びとなりました。市におきましても、これまで進めてまいりました6次産業化の成功例として積極的に支援してまいります。
 雇用の確保につきましては、来春の新卒予定者を対象とした大北地域の企業説明会を先月6日に開催しましたところ、22の企業の参加の下、高校生を含め、昨年を上回る75人の新卒予定者の皆さんにご出席いただきました。会場は、リクルートスーツ姿の学生と参加事業所の皆さんで大変賑わいを見せ、特に高校生を対象とした「就職ガイダンス」会場では、参加いただいた大町岳陽高校と白馬高校の生徒達が、真剣なまなざしで事業所の方々の説明を聞いていました。説明会に参加された学生、生徒や事業所からのアンケート結果では、会場や企画内容等について、おおむね高い評価をいただきました。この企業説明会につきましては、ハローワーク、大町職業安定協会及び郡内の4町村等と連携して、来年度も引き続き開催してまいります。
 創業支援につきましては、4月から中小企業アドバイザーを委嘱し、商工労政課内におきまして新規創業希望者の相談に応じております。また、本年2月に設立されました大町市創業支援協議会が主催して、大町創業塾の講座を今月18日から5日間の日程で開催することとし、定員20人の受講生を募集したところ、予想を超える28人の応募があり、応募者全員に受講いただくこととしました。今後も協議会を中心に、創業塾やセミナーの受講者等に対して、相談、情報提供等の継続した支援を行い、具体的な創業につながるよう、支援に取り組んでまいります。
 中心市街地の活性化につきましては、4月下旬、東洋紡工場跡地に大型商業施設フレスポ大町がオープンしました。この商業施設開業後の、歩行者や自動車等の流れの変化を把握するため、施設周辺におきまして交通量調査を実施しました。現在、調査結果を分析中でありますが、今後、この結果も踏まえ、商工会議所や商店街連合会と連携を図り、商業施設を訪れた人たちを中心市街地に誘導するための取組みを進めてまいります。
 ブランド振興につきましては、大町市のブランド力を向上させ地域経済の活性化と移住・定住人口の増加を図るため、新たに策定した信濃大町ブランド戦略に基づき、特産品開発支援など様々な施策に取り組んでまいります。このため、国の地方創生推進交付金を活用して、特産品パッケージのリデザイン事業など信濃大町ブランドの向上を目指す取組みを推進することとし、所要の経費を本定例会の補正予算に計上いたしました。

 3番目のテーマは、「安心・安全なまち」であります。
 北アルプス連携自立圏構想に基づく連携事業につきましては、4月より大町市社会福祉協議会に北アルプス成年後見支援センターが開所いたしました。現在、社会福祉士1人を含む職員2人体制で相談業務を開始しており、今後、成年後見支援制度の利用や権利擁護の推進を図ることにより、圏域住民の皆様が住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができますよう、相談体制の充実を図ってまいります。
 また、同様に連携自立圏事業として4月より拡充いたしました大町市消費生活センターにつきましては、消費生活相談員を1人増員し、2人体制で大北地域全体の相談窓口としての役割を担っております。今後も引き続き、大町警察署や県消費生活センターなどと連携を密にして消費者被害の防止に努めてまいります。
 平成26年度から進めてまいりました美麻福祉企業センターの全面改築につきましては、事業が完了し先月6日に竣工式を行いました。利用者が効率よく作業できる快適な環境が整いましたことから、一人ひとりの皆さんの力が最大限に発揮できる授産施設となりますよう、円滑な運営に努めてまいります。
 あすなろ保育園改築工事につきましては、4月から第1期工事の新園舎西側の未満児室・給食室等の建設に着手し、現在順調に工事が進められております。この工区は8月下旬に完成する見込みで、その後速やかに第2期工事として東側工区の建設を進めることとしており、引き続き、工事期間中の安全に十分配慮するとともに、工事の円滑な進行管理に努めてまいります。
 子育て支援につきましては、本年度より新たな施策として「子育て支援ショートステイ事業」を開始いたしました。この事業では、保護者の急な疾病等により家庭において児童の養育が困難となった場合に、一時的に児童を児童福祉施設等にお預かりするもので、これまで課題となっておりました宿泊を伴うお預かりが可能となり、子育て支援の充実が図られるものと考えております。
 大町総合病院につきましては、信州大学医学部附属病院総合診療科のご協力の下、診療体制と医師の臨床研修の充実に努めてまいりましたが、4月から新たに初期研修医2人と後期研修医1人が臨床研修を行うこととなりました。初期研修医のうち1人は、平成22年度に開始いたしました医師就学資金制度により貸与を受けた方でございます。「地域の医師は、地域で育てる」という臨床研修の取組みは、医師不足に悩む大町病院にとりまして、医師の増加につながる大変重要な取組みでありますことから、今後も信州大学病院との連携を強化しながら、質の高い魅力ある研修体制の構築に努めてまいります。
 病床の機能分化として1月に開設しました地域包括ケア病棟は、現在約40人を受け入れており、一般病棟における入院期間の短縮や患者の状態に応じて診療、リハビリテーションなどを提供することにより医療の質の向上に寄与するとともに、病院全体の診療単価の上昇にもつながり、経営改善の一助となっております。今後も、患者や家族のご要望などを勘案しつつ、病棟の有効活用に努めてまいります。
 第6回となります病院祭は、「人と人が笑顔でつながる明るい未来」をテーマに、先月15日に開催いたしました。本年は、文化会館開館30周年を記念して上演される舞台「ペコロスの母に会いに行く」のプレイベントとして、信濃大町観光大使の仁科亜季子さんや女優の藤田弓子さんをお招きし、「今の介護、未来の介護。認知症について考える」と題して、脳神経外科の青木俊樹医師とともに、トークセッションを行いました。また、市内中学校のブラスバンド演奏や、大町病院を守る会、駅前本通り商店街の皆さんによる出店、販売など、多彩な催しを実施いたしました。当日は天候にも恵まれ、4,700人を超える皆様にご来場いただき、地域とともに歩む病院として、大町病院の取組みを知っていただく機会となりました。

 4番目のテーマは、「快適な生活基盤のあるまち」であります。
 マイナンバー制度につきましては、本年1月1日より、本人の顔写真が入ったマイナンバーカードの発行を開始し、本格的にスタートしたところでございます。先月末現在、当市における申請件数は1,981件となり、3月定例会でご報告いたしました2月15日時点の申請件数と比較して、約800件増加しております。
 カードの発行に当たりましては、一時期、交付申請が集中したことや、カードの作成を担当する地方公共団体情報システム機構においてシステム上のトラブルが頻発したこと等により、申請から交付までに3か月ほど期間を要しておりましたが、現在では、システム障害もほぼ収まり、約1か月で交付できるよう改善しております。
 なお、交付に当たりましては、予約制の導入や時間外交付窓口の設置などにより、窓口に来られる市民の皆様の負担軽減に努めております。来年7月には、マイナンバーの情報連携により、国や地方自治体が管理しております個人情報が広く共有されることとされており、いっそう、市民サービスの向上に努めますとともに、個人情報の厳正かつ慎重な取扱いを期してまいります。
 平成22年度から計画的に整備を進めてまいりました街路若宮駅前線の道路改良につきましては、はなのき保育園前から県道有明大町線までの延長380メートルの区間の整備が完了し、4月15日に完成式を行い、総延長1,130メートルの全線が開通しました。これに伴い、円滑な交通環境が整備されますとともに、歩車道分離による歩行者の安全性や大型商業施設と中心市街地へのアクセスの向上が実現し、地域経済の活性化が期待されるところでございます。
 平成23年度から土地改良事業により整備を実施してまいりました八坂地区野平配水池につきましては、4月5日に完成式を行いました。440トンの貯水容量を有する配水池の完成により、既存の配水池との併用により、11ヘクタール余の農地に用水を供給することが可能となり、農業用水の安定した供給体制が完備されました。
 北アルプス広域連合が進めております一般廃棄物処理施設北アルプスエコパークの整備につきましては、2月に仮契約を締結した建設工事請負契約が3月の広域議会で議決され本契約となり、現在、平成30年7月の完成を目指して作業に着手しており、今週17日に起工式を行う運びとなりました。市といたしましては、新施設の稼動までの間、現在の環境プラントの安全な運転管理に努めますとともに、施設建設に伴う関連事業を円滑に進めてまいります。また、ごみ処理広域化に備え、ごみ袋や収集品目の統一に向けた所要の準備を進めるとともに、市民の皆様への周知広報に努めてまいります。

 5番目のテーマは、「潤いのあるまち」であります。
 山岳博物館におきましては、環境省の決定を受け、今月下旬に乗鞍岳において採卵予定のニホンライチョウの卵4個を受け入れ、12年ぶりに待望のニホンライチョウの飼育を再開する運びとなりました。現在、環境省が進めるニホンライチョウ生息域外保全計画に基づき、受入れ体制の整備に全力を尽くしているところでございます。なお、ニホンライチョウの飼育には、防疫体制の維持と成育環境等への配慮から、より慎重を期す必要がありますことから、当分の間、非公開の下で飼育を進めてまいりますので、ご理解いただきますようお願い申し上げます。
 鹿島槍ヶ岳カクネ里雪渓における氷河の学術調査につきましては、調査の内容と結果について3月及び5月に開催されました関係の学会で発表いたしましたが、今後さらに雪氷学会において発表を行うとともに、学術論文を提出するなど手続きを進め、正式に氷河として認定されますよう取組みを進めております。また、先週11日から8月28日まで、博物館展示室におきまして「鹿島槍ヶ岳カクネ里 氷河への道のり」と題し、これまでの氷河調査に関する企画展を開催しております。なお調査団では、今月及び10月の2回にわたり、カクネ里の現地に入山し、残されております気象や地質等の調査を実施するとともに、来月10日にはサン・アルプス大町におきまして、この調査の経過と結果について報告会を開催することとしております。
 自然エネルギー活用事業として昨年度から検討を進めております、雪や氷を媒体とした温度差発電の取組みにつきましては、本年度県の元気づくり支援金事業に採択され、イルミネーションへの活用の実証実験を行うとともに、自然エネルギーや再生可能エネルギーの利活用について、広く市民の皆様にご理解いただくための講演会等を開催することとし、所要の経費を補正予算に計上いたしました。今後も環境保全都市を目指し、引き続き自然エネルギーの活用によるエネルギー自給率の向上と地球温暖化防止対策に取り組んでまいります。
 生涯学習の推進につきましては、文化会館において8月30日に観光大使の仁科亜季子さんが出演する現代劇「ペコロスの母に会いに行く」を上演いたします。この演劇は、認知症の母親の介護を題材として、ユーモアに富んだ母親との交流を明るく描いており、今日的な課題であります認知症や介護の難しさについて、楽しみながら理解を深めることができ、多くの皆様にご覧いただくことを期待しております。
 また、文化会館開館30周年記念事業としましては、混声コーラスグループ「フォレスタ」のコンサート、劇団四季のミュージカルの公演を計画しており、12月には、記念式典に併せ市民による交響曲第九の演奏会を開催いたします。これらの事業を通じて、市民の皆様が優れた芸術文化に親しむ機会の充実に努め、潤いある心豊かなまちづくりのための拠点施設として役割を果たしてまいります。

 6番目のテーマは、「人を育むまち」であります。
 学校教育につきましては、教育委員会では、「地域の子どもは地域で育てる」との理念の下、学校、家庭、地域社会の連携と協働により、コミュニティ型の特色ある学校づくりを進めてまいりました。美麻小中学校、八坂小学校、八坂中学校の3校に続き、本年度からは大町南小学校、大町北小学校の2校が新たに信州型のコミュニティ・スクールとしてスタートいたしました。引き続き、大町東小学校、大町西小学校、仁科台中学校及び大町第一中学校の4校につきましても推進委員会を立ち上げ、保護者や地域の皆さんのご理解、ご協力をいただきながら、来年度からのコミュニティ・スクール導入に向けた取組みを進めてまいります。
 また、昨年度に続き、子どもたちが互いに主体的に学び、考え、教え合うアクティブラーニングを推進しており、その一環として文部科学省の指定を受け、市内全校で電子黒板やタブレット端末等を活用したICT教育の実践に取り組んでおります。
 地域の長年の懸案でありました市内高等学校の再編統合につきましては、4月7日に、新入生241人を迎え、大町岳陽高等学校の開校式が厳粛に挙行され、席上、県教育委員会原山隆一教育長により、この日誕生した新たな高校の開校宣言が行われ、続いて入学式が盛大に開催されました。これまで大町高等学校と大町北高等学校が築いてまいりました両校の歴史と伝統を継承、発展させ、健やかな心と身体を持ち、豊かな創造力と実践力を備え、国際的な視野に立ち、地域の産業や文化を支える多くの人材が輩出されますことを期待いたしますとともに、市としましても、市内唯一の大町岳陽高校との間で、中高連携と交流を密接に図り、新校への支援に力を尽くしてまいります。
 スポーツ、体育の振興につきましては、先月7日に開催されました市民ゴルフ大会を皮切りに、夏の市民スポーツ祭がスタートしました。引き続き来月3日からは、夏の競技16種目に市民約1,300人のご参加をいただき、盛大に開催いたします。また、幼児期に遊びの感覚で体を動かし運動機能を養成する「運動あそび教室」や、子育てに追われるお母さん方のリフレッシュを図る「ママさんフリータイム広場」をはじめ、様々なスポーツ教室を開催し、市民の健康増進を図ってまいります。
 新屋内運動場の建設につきましては、このほど基本設計が完了し、9月を目途に実施設計に着手し、本年度内に工事に着手することとし作業を進めております。なお、基本設計の概要につきましては、本定例会全員協議会でご説明申し上げます。
 リオデジャネイロオリンピックに関しましては、先月9日に、当市出身の奥原希望さんがバドミントン女子シングルスの日本代表に決定しました。市ではこの快挙をお祝いして市内3か所に懸垂幕等を掲出したところでございます。当市にとりまして初めてのオリンピック選手の誕生でありますので、大いなる活躍と奥原選手ご自身の目標の達成に向けて、「応援する会」の皆様を中心に、市民の皆様の大きな声援を結集し熱い思いを送るため、バドミントン競技期間中、文化会館を会場にパブリックビューイングの大画面により応援の場を開設することとしております。また、市民有志の皆さんが奥原選手の応援のため現地に行かれる経費に対し助成するため、所要の経費を補正予算に計上いたしました。なお、諸般の状況に鑑み、当初予定しておりました公的な立場で市長等が現地に赴き、激励する活動は行わないこととし、補正予算案も修正し、当該経費を削除することといたしました。オリンピックの大舞台で、より多くの皆様の心からの応援により、奥原希望選手が持てる力を最大限に発揮し、ご自身の夢が実現できますよう、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご支援をいただきますようお願い申し上げます。

 以上、第4次総合計画で定めました各施策の進捗状況と今後の執行方針について申し上げましたが、本年度計画いたしましたそれぞれの事業が円滑に推進できますよう、全力をあげて取り組んでまいりますので、今後とも市政の運営にいっそうのご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 本定例会にご提案申し上げます案件は、報告案件9件、人事案件1件、事件案件2件、予算案件2件の合計14件でございます。それぞれの議案につきましては、上程の際、説明いたしますので、よろしくご審議いただきますようお願い申し上げます。