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12月定例会市長あいさつ

 本日ここに、平成27年大町市議会12月定例会が開会されるにあたり、一言ごあいさつを申し上げます。

 神城断層地震から1年が経過しました。市では、これまで被災者の皆様の生活再建支援に向け、住宅再建支援金支給事業をはじめ宅地復旧事業など、できる限りの支援策を講じてまいりました。現在、市営住宅に2世帯8人、市民農園に5世帯9人の合計7世帯17人の方が避難生活を続けておりますが、被害が大きかった半壊6棟のうち4棟は既に解体を終え、それぞれ新たな住宅の建設に向けて取組みが進められており、今後一部損壊の住宅を含め、住宅の建設や修繕、修復が一日も早く終了し、元の生活に戻っていただくことを心より祈念いたします。
 公共施設につきましては、市道、林道の復旧工事等はほぼ完了いたしております。ぽかぽかランド美麻の入浴施設につきましては、来年8月の再開を目指し事業を進めており、また、川手地区の宅地地下水排除工事につきましては、宅地の地盤の安定を図るため、早期の工事着手に向けて取り組んでまいります。
 また、地震観測体制の強化を図るため、ぽかぽかランド美麻に地震計の設置工事を進めてまいりましたが、このほど震度計本体の設置工事とネットワークへの接続が完了し、明日26日から運用を開始することとなりました。今後、地震が発生した場合には、気象庁からの情報として「大町市美麻」の震度も、テレビ、インターネット等で発表されます。市といたしましても、震度情報を有効に活用し、市全域にわたり、いっそう迅速な被害状況の把握や安否確認等に努めてまいります。

 地方創生につきましては、昨年11月に公布されました「まち・ひと・しごと創生法」に基づき、国及び都道府県、市町村が人口ビジョン及び総合戦略を策定し、人口減少に対処するため、従来の枠組みを超え総合的かつ戦略的な施策を展開していくこととされております。
 当市の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」と「人口ビジョン」につきましては、市議会特別委員会をはじめ、総合計画審議会、定住促進協働会議、地域産業活性化懇話会に加え、産業・教育・金融・行政機関、労働団体、メディア等、幅広い分野の皆様にご参画いただき、全庁を挙げて策定作業を進めてまいりました結果、先月29日に決定し、国、県等に提出いたしました。策定にあたり、議会をはじめ多くの皆様に積極的なご意見ご提言を賜りましたことに、改めて深く感謝申し上げます。
 今後は、策定した総合戦略をどのように具現化するかが肝要であります。戦略に盛り込みました地域経済の活性化や産業の振興、雇用対策や少子化対策、子育て支援などの重点項目を積極的に実施することにより、人口減少に歯止めをかけ、当市への新たな人の流れを作り、将来にわたって活力ある地域社会として持続できますよう全力を尽してまいりますので、議員各位のご支援ご協力をお願い申し上げます。

 新年度予算編成につきましては、現在各課からの予算要求書の取りまとめを行っております。28年度は、第4次総合計画の最終年であり、同時に、「地方創生元年」に当たります。これまで取り組んできた施策に対して、十分な評価、点検、検証を行い、目標の達成を期するとともに、総合戦略に掲げた事業効果目標に向け、これまでにない新たな取組みと、魅力ある戦略的な事業展開が求められております。こうした認識を全職員が共有し、5年、10年、20年先を見据え、施策の重点化、集約化を進めるとともに、各部課において戦略性のある事業展開を検討しつつ、徹底したコスト意識の下、経費の縮減や効率化に取り組むことを基本として予算を編成することといたしました。

 次に、本年度の主要な施策の進捗状況等につきまして、第4次総合計画で定めた6つの目指すまちのテーマ、政策の柱に沿って順次ご説明申し上げます。

 1番目のテーマは、「市民に、より身近な市政のまち」であります。
 本年度4年目を迎えました後期基本計画では、今回の地方創生の先駆的となる取組みとして、「定住の促進」、「雇用の確保と産業おこし」、「安心して安全に暮らせるまち」の3つの重点プロジェクトを中心に、確実に地域に明るい光が差し込み、市民の皆様の笑顔が輝く「きらり輝くおおまち」が実現できますよう、市民との協働により総力を上げて取り組んでいるところでございます。
 定住促進につきましては、庁内の定住促進本部や市民の皆様に参画いただく協働会議等を設置し、新たな事業を含め、積極的に展開してまいりました結果、徐々にその成果が表れてきております。中でも、市外からの移住促進では、相談窓口の強化や大都市圏における移住セミナーの開催のほか、市の様々な魅力を肌で体感いただくツアーなどを通じ、市の魅力をアピールしてまいりました結果、本年度はこれまでに203件の移住相談があり、そのうち10世帯の移住が実現しました。
 我が国全体が抱える人口急減、超高齢化という極めて大きな課題に対し、それぞれの自治体が知恵と工夫を凝らした地方創生の取組みが一斉にスタートしましたが、当市では、先行して展開してまいりました「定住促進ビジョン」と、新たに策定いたしました「総合戦略」に基づき、引き続き市の特性を反映した人口流出対策と移住促進策に積極的に取り組んでまいります。
 文化芸術による地域振興につきましては、地方創生に向け地域の活力を再生する手段の一つとして、文化や芸術、スポーツを通じた地域振興を重要施策に掲げ、具体的な取組みを開始いたしました。この取組みは、文化、芸術活動の盛り上がりを通じて、地域ブランド力の向上を図り、地域の活力を蘇えらせるとともに、当市への新しく大きな人の流れを生み出し、観光客や交流人口、移住人口や定住人口の増加に資することを目指すものでありますが、具体的な成果に結びつけるためには、行政の力だけで実現することは困難であります。そのため、先月、市民参加と協働の観点から、オール大町の推進体制として、多くの関係団体の皆様に参画いただく「信濃大町アーティスト・イン・レジデンス事業推進協議会」を設立し、アーティストの滞在を受け入れる旧旭町教員住宅の改修を、市民参加によるワークショップで実施するなど、具体的な取組みに着手しました。
 また、今月8日に開催されました信濃大町食とアートの廻廊実行委員会臨時総会におきましては、組織体制の見直しが行われ、より幅広い構成団体との協働により2017年(平成29年)に予定する国際芸術祭に向け準備を進めていくこととなり、また、実行委員長には私が就くことになりました。
 文化や芸術を通じて地域の元気を再生し、地域の振興に結び付ける取組みにおきましては、市民の皆様に十分ご理解いただき、参加と協働により進めるため、今後様々な機会を通じ、その理念や取組みの内容につきまして、丁寧で解り易い説明に力を尽くしてまいりますので、議員各位におかれましてもこの取組みに深いご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
 指定管理者制度による公の施設の管理運営につきましては、本年度末に指定期間が満了する5つの施設につきまして、指定管理者選定審査会での審議を経て、来年度からの指定管理候補者が決定しましたので、本定例会に管理者の指定に関する議案を提出いたしております。
 八坂地区の定住人口増加を目的に進めてまいりました野平定住促進住宅2棟の建設につきましては、6月22日に着工し予定どおり今月末に竣工の見込みとなりました。今後は、来月19日に内覧会を開催し、年明け1月に入居者を募集した後、2月中旬に選考委員会により入居者を決定するよう準備を進めております。Iターン等で新たに入居される皆様には、お子様が年度の当初に、たけのこ保育園や八坂小・中学校へ入園、入学ができますよう配慮してまいります。

 2番目のテーマは、「活力あふれる豊かなまち」であります。
 観光振興につきましては、今シーズンの終了まであと数日を残すところとなりました立山黒部アルペンルートの今期の入込状況は、昨年に比べ約9万人増加しており、20日には、平成23年以来5年ぶりとなります100万人台を達成し、記念の式典が扇沢駅で開催されました。東日本大震災以降、急激に落ち込んでおりました入込みを回復するため、この4年間、くろよん50周年記念事業や市プロモーション委員会の活動を中心に、旅行エージェントへの売り込みや首都圏でのイベントのほか、テレビ、新聞、雑誌など様々な媒体を活用して継続的に実施してまいりました。こうしたプロモーション活動の効果に加え、北陸新幹線の金沢延伸や天候にも恵まれたことにより、ようやく目標を達成することができました。関係の皆様のご協力、ご尽力に改めて感謝申し上げます。
 しかしながら依然として、貸切バスの新運賃・料金制度等の影響により団体客の減少は顕著で、来年度以降も厳しい状況が続くと予想されますことから、関係団体等との連携を密にし、いっそうの誘客対策を講じてまいります。
 本年度、地方創生交付金先行型を活用し実施しておりますインバウンド対策につきましては、メディア戦略として台湾の人気旅行番組を招へいし、先月、市内各所で4日間にわたるロケが行われました。当市を舞台に制作された番組は、先月下旬から2週にわたり、民放とケーブルテレビにより台湾全土で放映され、市内の観光名所が紹介されました。この事業は、台湾大手の旅行会社と連携して、比較的入り込みの少ない秋季から冬季における誘客を図るとともに、中心市街地への誘導につなげることを目的として実施いたしました。
 また、信濃大町カルチャープロジェクトにつきましては、本年度、白馬村を訪れるオーストラリアからのスキー客等を対象として、信濃大町グルメストリートを展開いたします。来月23日から2月15日までの約2か月間、白馬・大町間にシャトルバスを運行し、市内15店舗の飲食店と連携して夕食を提供するとともに、書道や茶道などの体験、着物や浴衣の試着など、日本の文化を体験できるプログラムを実施するなど、積極的に訪日外国人の新たな誘客に努めてまいります。
 第3次中心市街地活性化基本計画につきましては、東洋紡跡地への新たな商業施設の立地に伴い、市街地との連携等について一部見直しを行うため、7月に基本計画策定委員会を設置し検討を進めてまいりました。その見直し案がまとまりましたので、本定例会全員協議会でご報告申し上げることとしております。
 市の公式キャラクターおおまぴょんを活用した認知度向上の取組みにつきましては、本年のゆるキャラ日本一を決める「ゆるキャラグランプリ」の上位進出を目指し、8月に選挙対策本部を発足させ、「毎日1票」を合言葉に約3か月にわたる広報活動を展開してまいりました。その結果、昨年より大幅に順位を上げ、全国1,727体中第100位、県内52体中2位となりました。おおまぴょんの人気が着実に定着していることを確信しますとともに、熱心に投票に参加いただきました多くの支持者の皆様に心より感謝申し上げます。今後もいっそう、おおまぴょんを活用した当市の認知度向上に積極的に取り組んでまいります。
 農業振興につきましては、農林水産省が先月15日に発表した本年の水稲の作柄は、田植え期以降、高温で順調に推移したものの、8月中旬以降の低温や日照不足の影響により、県平均は97、中信地区では96に留まり、ともにやや不良となりました。米価につきましては、JAに米の販売を委託した農家に支払われる前渡し金は、県産のコシヒカリで60キロ1万680円、あきたこまちは9,180円と、昨年より400円から500円上昇しておりますものの、稲作を中心とする農業形態の当市におきましては、なお厳しい状況が続いております。
 TPP環太平洋経済連携協定交渉が先月5日に大筋合意したことを受け、国では、農業をはじめとする国内産業への影響を最小限に食い止めるため、全閣僚が加わる総合対策本部を設置し、先月9日に開かれた第1回会合におきまして、新たな市場の開拓、国民の不安払拭などの基本方針が示されました。
 また、県では先月7日にTPP農業分野等対策本部を設置し、農業等への影響を把握するとともに、国に対し詳細な情報提供や説明会を求めるほか、県農協グループや農業団体、若手農家等との意見交換を進め、対策を講ずるとしております。TPPの合意に伴う影響額は、JA長野の試算では392億円とされており、市といたしましても、地域農業に対する影響等についてJA等と情報交換を行うとともに、国、県の動向に注視して積極的に情報を収集し、具体的に示される施策等に的確に対応してまいります。
 なお、今月19日には、農林水産省によるTPP大筋合意の農業分野についての説明会が県下では塩尻市で開催され、席上、米・麦等の穀類や、園芸、畜産関係の合意内容と分析結果が説明されました。また、国のTPP対策の大綱は、本日25日に発表する予定とされております。
 農業委員会につきましては、農業委員会法改正に伴う政省令が先月28日に公布されたことに伴い、当市におきましては、定数を農業委員は上限19人、農地利用最適化推進委員は同じく28人までを範囲に条例に定めることとなりました。改正法は来年4月1日から施行されますが、経過措置により、現在の農業委員の任期が終了する平成30年4月までに条例整備を行うこととされており、関係機関の意見等を参考に慎重に検討してまいります。
 大北森林組合の補助金不適正受給問題につきましては、市が平成25年度に補助しました、森林整備地域活動支援交付金事業の一部が未実施であったことから、補助金の返還を求めることといたしました。内容等につきまして本定例会全員協議会でご報告申し上げることとしております。
 県では、市内で森林整備を実施してきた地区協議会ごとに説明会を実施するとともに、再発防止に向けた「林務部コンプライアンス推進行動計画」を策定するなど、解決に向けての具体的な取組みが始まっております。市といたしましては、現在、森林組合理事会を中心に検討が進められております、再生に向けての動向を注視するとともに、当市内を含めた大北地域の森林整備事業にこれ以上の遅れが生じることのないよう、引き続き、県及び事業体と連絡を取り適切に対応してまいります。
 なお、県から告発されておりました元専務理事が、一昨日補助金適正化法違反容疑で逮捕されましたことから、今後は司法の場におきまして真相解明が進むことを期待しております。

 3番目のテーマは、「安心・安全なまち」であります。
 大町総合病院につきましては、3月から休止しておりました分娩の取扱いを先月から再開し、今月から本格的な受入れを進めております。また、妊婦健診につきましても受診者は順調に増加しており、併せて、婦人科の手術も再開し、診療の充実とともに子供を産み育てる環境が整いつつあります。
 一般病棟の機能分化につきましては、7対1看護配置を実施しております急性期病棟を縮小して回復期の病棟に機能を転換し、「地域包括ケア病棟」を来年1月1日から開設することといたしました。この病棟は、急性期の治療を経過し、症状が安定した患者が最長60日間まで入院が可能で、リハビリテーションの積極的な関与や退院調整などにより、在宅への復帰を支援することを目指し運営するもので、5階東病棟に配置するため準備を進めております。稼働後は、院内の急性期病棟や他の急性期病院からの患者を受け入れてまいります。
 在宅医療の提供につきましては、8月に着任しました内科や総合診療科の医師を中心に体制整備を進め、今月から在宅での療養を必要とする患者への訪問診療を実施することとなりました。今後、開業医の先生方をはじめ、訪問看護ステーションや介護支援専門員等と緊密な連携の下、在宅医療の充実を図ってまいります。
 地域の急速な高齢化が進む中、大町病院では急性期から慢性期までの医療を提供することに加え、在宅医療を担うことにより、地域包括ケアシステムにおける医療面を充実させ、地域に密着した病院として医療ニーズの多様化と高度化に対応してまいります。
 消防防災関係につきましては、地震などによる大規模災害が発生した際に、市は災害応急対策及び復旧復興活動の主体として重要な役割を担うとともに、たとえ災害により市役所自体が被災した場合にありましても、継続しなければならない通常の行政業務を同時に抱えることになります。このため、被災により業務に制約が生ずる状況下でも、災害直後から、災害への対応とともに優先度の高い通常業務を着実に継続する必要があり、あらかじめ体制を整備しておくことが重要であります。そのため、今月11日に、職員を対象として神戸大学紅谷昇平特命准教授を講師に「大規模災害発生時における地方公共団体の業務継続の役割」と題する研修会を実施いたしました。
 今後、市の地域防災計画で定める災害対応業務と、優先的に継続すべき通常業務を遂行する庁内体制のあり方を検討し、実効性のある業務継続計画の策定に取り組んでまいります。
 今月15日、長野県北部を震源域とする大規模な地震が発生したという想定に基づき、八坂地区におきまして、消防署、消防団の連携の下、住民参加型の防災訓練を実施いたしました。今回の訓練は、神城断層地震の発生から1年が経過するのを契機に、住民の防災意識の高揚を図るとともに、消防団員の専門性の高い知識と技術を習得することを目的に実施しました。訓練にご参加いただいた約50人の皆様は、4班に分かれて消火、救出、救護及び救命のそれぞれの訓練を順序立てて進めることにより、住民ができる災害時の対処方法を学びました。こうした住民参加型の訓練は、今後も各地区を巡回するなどして、さらに多くの市民に参加いただけるよう努めてまいります。

 4番目のテーマは、「快適な生活基盤のあるまち」であります。
 マイナンバー制度につきましては、今月に入り市民の皆様に個人番号をお知らせする通知カードの送達が始まり、また、顔写真付きの個人番号カードの交付を希望する方の申請受付も開始しております。
 今後は、個人番号カードの申請方法や個人番号の利用範囲につきまして、市民の皆様に十分ご理解いただきますよう、市の広報誌やホームページ等を活用し、いっそう周知に努めてまいります。また、この制度を安心してご利用いただくため、個人情報のセキュリティ対策に万全を期すとともに、安全性に十分配慮し、慎重な運営に努めてまいります。
 生活関連道路の除雪につきましては、本年度、国庫補助により大型除雪ドーザ1台と、合併特例交付金により中型ドーザ1台及びハンドガイド除雪機2台を購入し配備するとともに、市道約868キロメートルのうち、歩道を含め477キロメートルを除雪路線に指定し、除雪体制を構築しました。また、幹線道路や中心市街地では、凍結防止剤を散布するなど冬季の安全な交通確保に努め、安心して暮らすことのできる市民生活の維持に万全を期してまいります。
 平成22年度から計画的に実施してまいりました都市計画道路若宮駅前線の道路改良につきましては、地権者や関係者の皆様のご協力を得て、先月、未整備の区間約380メートルにわたる工事を2工区発注いたしました。現在、本年度中の竣工を目指し工事を進めており、来年度早期に供用を開始する予定であります。
 下水道使用料につきましては、7月に上下水道事業経営審議会へ使用料の改定について諮問いたしましたところ、先月29日に、今後3年間は現行の使用料体系を据え置くこと、とする答申をいただきました。市といたしましても答申の趣旨を尊重して、使用料の改定は行わないこととし、引き続き、公共用水域の水質保全と経営の健全化を図るため、下水道への接続促進に取り組み、水洗化の推進に努めてまいります。
 北アルプス広域連合が平源汲地区に整備を進めております一般廃棄物処理施設、北アルプスエコパークにつきましては、施設の建設用地が確定し、今月13日に開催されました広域連合議会11月定例会におきまして、用地取得議案が議決されますとともに、共有地につきまして賃貸借の方針が確認されました。また、施設建設の発注仕様書の策定が完了しましたことから、広域連合では来月中に入札公告を行い、所定の手続きを経た後、来年2月の広域議会におきまして工事請負契約の案件をご審議いただく予定としております。市におきましても、施設建設に伴う関連事業を着実に進めてまいります。

 5番目のテーマは、「潤いのあるまち」であります。
 山岳博物館につきましては、ニホンライチョウの飼育再開に向け、6月からスバールバルライチョウの飼育技術の確立に鋭意取り組んでおります。現在は成鳥3羽と7月に孵化した幼鳥4羽の合わせて7羽を飼育しており、いずれも既に白い冬毛に変わり、元気な姿を見せております。
 鹿島槍ヶ岳カクネ里雪渓の学術調査につきましては、予想を超える悪天候に見舞われ8月中の調査を断念しましたが、9月中旬に、改めて調査項目を氷体の流動調査に絞り、氷体にポールを設置してGPS測量を実施するとともに、先月中旬に再度測量を行い、氷体の移動量を測定いたしました。調査により得られた氷体移動のデータの解析には、2か月程度かかる見込みでありますが、本年中には氷体の移動が確認できるものと、大きな期待を寄せているところでございます。
 芸術文化の振興につきましては、文化の日を中心に、大町市文化祭が市内各地区で多彩な内容で開催され、大町公民館及び文化会館では、本年で91回目を迎えました菊花展をはじめ、1,700点に上る市民の皆様の作品展示や舞台発表が行われました。
 また、今月8日には、来年30周年を迎えます文化会館の開館を記念するプレイベントとして、市民有志による実行委員会が企画、制作しました「祭in大町・北安曇」が、16年ぶりに開催されました。会場の文化会館は満席となり、出演いただいた33団体、延べ400人による地域の伝統文化や芸能を中心とする迫力溢れる創作舞台が、壮大にくり広げられました。
 神城断層地震により被災しました国の重要文化財、旧中村家住宅につきましては、国、県の補助を受け3月から復旧工事を実施してまいりましたが、工事が順調に進み、崩落等の損傷を受けた主屋、土蔵の土壁等の保存修理が先月末に完了いたしました。

 6番目のテーマは、「人を育むまち」であります。
 本年度の全国学力・学習状況調査は、4月21日に市内の小学6年生と中学3年生を対象として、国語、算数・数学、理科の3教科が実施され、全教科において国、県の平均点を上回る良好な結果となりました。詳細につきましては本定例会全員協議会でご報告申し上げます。
 情報通信技術を活用したICT教育推進事業につきましては、実証に取り組む大町西小学校、北小学校、第一中学校と美麻小中学校の4校にタブレット端末を配置し、今後、電子黒板やデジタル教科書と組み合わせ、効果的な授業を実施できますよう、教職員の研修や公開授業を行うとともに、機器を活用するモデルカリキュラムを策定いたします。
 (仮称)大町岳陽高校につきましては、今月4日、平成21年度から19回の会議を重ねてまいりました、地域と共に大町新校を考える懇話会の最終の会合が開かれました。会議では、過去6年間の懇話会の検討経過や、現在進められております普通教室棟の建築工事の進捗状況が説明されましたほか、新しい校章の、高山植物ミネウスユキソウや北アルプスをイメージしたデザインが発表されました。いよいよ来年4月には、ともに100年以上の伝統と実績を積み重ねてまいりました大町高校と大町北高校の2校を継承、発展させる新たな高校が誕生します。地域の大きな期待を担い、いよいよスタートするこの大町岳陽高校から、将来を担う有為な人材が数多く輩出されますことを心から念願するところであります。
 社会体育の振興につきましては、第32回大町アルプスマラソンが、絶好の天候の下、先月18日に開催され、北アルプスの山麓に映える紅葉の中を3,342人のランナーが駆け抜けました。本年は、クマ出没の心配もなく、市内事業所や各種団体の皆様に、運動公園内やマラソンコース沿いの清掃、草刈りなどにご協力いただきましたほか、800人ものボランティアのご支援により、参加者から大変好評をいただき、盛り上がりのある大会となりました。ご支援いただきました多くの皆様に心より感謝申し上げます。
 また、先月31日には北信越ソフトバレーボールフェスティバル、また、今月1日には長野県高校駅伝競走大会と、スポーツの秋にふさわしい大会が当市において相次いで開催されました。いよいよ冬を迎え、市民スキー・スケート大会や小学生のスキー教室の開催等を通じ、当地ならではの地域性を生かした冬季スポーツの積極的な振興に努めてまいります。

 以上、第4次総合計画で定めました各事業の進捗状況と、今後の執行方針等について申し上げましたが、年度の終盤に向け、新年度での展開を視野に入れながら、計画いたしましたそれぞれの施策が予定どおり円滑に推進できますよう、全力を挙げて取り組んでまいりますので、議員各位のいっそうのご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 本定例会にご提案申し上げます案件は、報告案件7件、人事案件1件、事件案件5件、条例案件4件、予算案件9件の合計26件でございます。それぞれの議案につきましては、上程の際、説明いたしますので、よろしくご審議いただきますようお願い申し上げます。