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3月定例会市長あいさつ

 本日ここに、平成27年大町市議会3月定例会が開会されるにあたり、一言ごあいさつを申し上げます。

 昨年9月、国におきましては、まち・ひと・しごと創生本部が設置され、人口が急減し、超高齢化が急速に進む我が国が直面する深刻かつ重要な課題に対し、地域がそれぞれの特徴を活かした自律的で持続的な社会を創生するため、政府が一体となって取り組むこととしております。地方創生に向けましては、国が総合戦略を策定するとともに、地方におきましても、独自の総合戦略を策定することとしており、これまで、当市が重点プロジェクトに位置付け、先行して取り組んでまいりました施策が、全国で展開される時代を迎えております。
 こうした情勢を踏まえ、新年度予算につきましては、4年目を迎える重点プロジェクトを着実な成果へ結実させるため、さらに加速させるとともに、福祉施策や子育て支援の充実、観光や農業などの産業振興、市民生活に密接な道路、水路の整備など、幅広い視点から積極的に施策を展開することとし、編成いたしました。
 新年度の一般会計予算は、歳入歳出総額1736,700万円で、前年度予算に対し7.1パーセントの増、過去最大の予算規模となりました。また、9つの企業会計及び特別会計を合わせた合計では、総額3054,296万円、前年度比1.5パーセント増の予算規模といたしております。
 なお、国の26年度補正予算に伴う、地域消費喚起交付金及び先行型地方創生交付金事業につきましては、現在、事業内容を精査しており、今定例会中に補正予算案を追加提案申し上げることとしております。

 次に、本年度の主な事業の進捗状況及び新年度の主要な施策につきまして、第4次総合計画で定めた6つの目指すまちのテーマ及び、後期基本計画重点プロジェクトに位置付けた事業を中心に、順次ご説明申し上げます。

 1番目のテーマは、「市民に、より身近な市政のまち」であります。
 平成24年4月よりスタートしました後期基本計画につきましては、「定住の促進」、「雇用の確保と産業おこし」及び、「安心して安全に暮らせるまち」の3つを重点プロジェクトに位置付け、これらを相互に連携させ、相乗的な効果を生み出すことにより、市民の皆様の笑顔が輝き、市の将来像の「きらり輝くおおまち」が実現できますよう、市民参加と協働により粘り強く取り組んでいるところでございます。
 定住促進につきましては、庁内の定住促進本部及び専任部署に加え、市民との協働会議等を設置するとともに、積極的に新たな取組みを展開してまいりました結果、徐々にではありますが、社会動態、自然動態の双方に成果が表れてきております。当市の人口推移の状況は、1月1日現在、昨年の同期に比べ、社会動態で20人の減少、自然動態では132人の減少と、なお減少傾向が続いておりますものの、減少幅が大きく改善するとともに、出生児数が24人増加するなど明るい兆しも現れております。増加の理由には様々な要因が関係しており、単年度の結果だけで即断することは困難ですが、これまでの施策の効果を含め分析を進めてまいります。
 地方創生につきましては、国を挙げて住みよい環境を確保し、将来にわたり持続が可能な社会の実現を目指ざすため、それぞれの自治体が知恵と工夫を凝らして総合戦略を立案し、事業の展開に取り組むことになりました。市といたしましては、一昨年から進めております定住促進ビジョンを基軸とし、国、県の「長期ビジョン」及び「総合戦略」を勘案しつつ、市の総合戦略をできるだけ早期に策定し、交付金等の国の財政措置を有効に活用して、事業の推進に全力で取り組んでまいります。
 新年度におきましては、マイホーム取得助成をはじめ、育児応援・入学お祝い地域商品券、新婚生活応援及び有料道路利用者負担の軽減などの定住奨励事業を継続しますほか、新たに空き家改修助成制度を創設し、市内の空き家を活用して市外からの移住人口の拡大を図りますとともに、引き続き市の魅力を積極的に発信することにより、定住人口の確保に取り組んでまいります。
 農家民泊事業につきましては、受け入れ農家の副収入が確保されることに加え、定住促進への効果も期待でき、地域の活性化に寄与するものであります。現在、市内では、常盤地区の13軒の農家により実施いただいておりますが、都市部の小中学校では、農家に宿泊し農業体験を行う旅行への関心が高まっており、国営アルプスあづみの公園事務所が中心となり取りまとめた、新年度の農家民泊の希望者数は2千人を超え、受入れ農家が不足する状況にあります。そのため、常盤地区での農家民泊の受入れ拡大に努めますとともに、松川村及び安曇野市とも協力して受け入れ体制を整備し、農家民泊事業を継続的に推進する協議会を本年度中に発足させ、新年度から本格的に活動を展開してまいります。

 2番目のテーマは、「活力あふれる豊かなまち」であります。
 観光振興につきましては、春の観光シーズンの幕開けとなります立山黒部アルペンルートは、昨年と同様4月16日に全線開通することとなり、当日は式典と安全祈願祭が行われ、また、オープンカーニバルは4月19日に開催されます。
 本年は、大町温泉郷観光協会設立50周年の節目の年を迎えますことから、4月25日から始まります「大町温泉郷さくら祭り」を皮切りに、さまざまなイベントなどの記念事業が実行委員会を中心に開催されます。
 いよいよ来月14日に迫りました北陸新幹線長野・金沢間の開業への対応につきましては、これまで市北陸新幹線延伸対策協議会を中心に、善光寺御開帳や富山、金沢を組み入れた観光ルートの旅行商品化や、新たな商品企画を進めてまいりました。今月から、これらの旅行商品が大手旅行会社を通じて販売されることとなりましたので、今後の観光客の入込みに期待するところであります。
 山岳高原を活かした世界水準の滞在型観光地づくりにつきましては、昨年から、観光客のニーズや動向を把握する市場調査や、運営組織の検討を進めてまいりましたが、引き続き、有識者による委員会を開催し、概ね9月を目途に、三市村共通の観光ビジョンを策定することとしております。
 「信州山の日」の関連事業につきましては、昨年に続き、市民をはじめ多くの皆様に、地域の貴重な資産であります山への理解を深め、恩恵を将来にわたって享受する山に感謝する機会として、「信濃大町山岳フェスティバル」を開催いたします。
 一昨年度から本年度まで3か年にわたり実施いたしました、くろよん50周年記念事業は、「つなぐ」をテーマに様々な事業を展開してまいりました。この成果としまして、キャンペーンやイベント等を通じ、全国ネットのテレビから地元の新聞まで、あらゆる媒体を活用してきめ細かな誘客宣伝を行い、改めて情報発信の重要性を認識したところであります。新年度におきましては、新たに設立を予定しております(仮称)大町市プロモーション委員会に引き継ぎ、更なる誘客宣伝に取り組んでまいります。
 中心市街地の活性化につきましては、まちづくり協議会が中心となり、荷ぐるま市やおおまちバルなどのイベントを開催するとともに、のれんの設置などのまちなかドレスアップ事業を実施しており、引き続き中心市街地のにぎわい創出に取り組んでまいります。
 6月6日には、中心市街地の活性化を目的として「信濃大町まつり」が開催されることになりました。一昨年5月に開催しました「くろよんまつり」と同様に、ディズニーキャラクターによるパレードをはじめとして、市街地において多彩な催しが実施されます。これを機会に中心市街地の活性化が促進されますよう支援してまいります。
 地域消費を喚起する対策としましては、継続して地域商品券の発行を進めており、子育て世代への支援をはじめ、IターンやUターン、新婚の皆さんを応援するために、現在、市内の店舗等、約130の事業所に商品券を取り扱っていただいております。
 また、地元消費のいっそうの拡大のため、国の地域創生交付金を活用して、20パーセントのプレミアム付き商品券を発行することとし、補正予算に盛り込むことを予定しております。
 地域ブランドの向上につきましては、大町市キャラクターおおまぴょんの活動や特産品の黒部ダムカレー、ハサイダー等を活用するイベントを通じて、観光客など当市を訪れる方の市街地への誘導を図ってまいります。
 立川市に出店しておりますアンテナショップにつきましては、店舗での特産品の販売に加え、立川市内を中心に商店街へのセールスを強化いたしますとともに、各種イベントでのPRに努め、立川市と連携して販路の拡大と認知度の向上に努めてまいります。また、昨年11月に銀座にオープンしました県の「銀座NAGANO」におきましても、関係機関、団体と連携し、首都圏での大町市の知名度向上に努めてまいります。
 なお、新年度、総務省の地域おこし協力隊制度を活用して、協力隊員1人を新たに採用し、市のブランド振興をはじめ、農林水産業の6次産業化など地域ブランド戦略の構築に取り組むことといたします。
 雇用情勢につきましては、大町公共職業安定所管内では、昨年12月末現在、有効求人倍率は1.35倍と、7月から6か月連続で1倍を超える水準を維持しております。また、今春の高校卒業予定者の就職内定率は、93.9パーセントで、ほぼ順調と聞いております。新年度におきましては、市内への就職、定住に結びつきますよう、職業安定所をはじめ関係機関と連携し、市内で就職面接会の開催を予定しております。
 企業誘致と工業振興につきましては、現在、雇用を伴う設備投資に対し助成しておりますが、定住をいっそう促進する観点から、新年度より、新規常用雇用者で市内に住所を有する正規社員が半数以上含まれる場合には助成率を加算することとし、本定例会に工場等誘致振興条例の改正案を上程いたしております。
 米政策につきましては、平成26年産の米価の急落や全国的な米余り、長引くTPP交渉等により、将来の展望が極めて厳しい状況となっております。また、国では、30年産米以降は、行政による生産数量目標の配分によらず、生産者や集荷業者・団体が需要に応じた生産を行うこととしております。米の単作地帯であります当地域の農業にとりましては、大きな影響が懸念されますので、早期にこうした変革に備えるため、県や農業団体等と協力し、米以外の多品目の生産にも本格的に取り組むなど、経営の多角化を支援してまいります。
 農地の集約化につきましては、農地中間管理機構の創設等もあり徐々に進んでおりますが、一方で、地域農業を守るための仕組みづくりが求められており、こうしたことを背景に本年度創設されました日本型直接支払制度を積極的に活用してまいります。多面的機能支払は、市内ですでに16組織が取り組んでおり、新年度に向け、さらに相当数の活動組織が準備を進めております。また、中山間地域直接支払につきましては、新年度から第4期対策が始まり、これまでの参加団体がそのまま移行することが予定されております。市といたしましては、これらの制度を有効に活用し、地域農業の維持、発展につながりますよう努めてまいります。
 農地整備事業につきましては、県営による社新堰の法面保護工事が新年度で完了しますことから、28年度からの新規事業としまして、鹿島川を横断し大町西部の農地へ用水を供給している幹線水路の大蔵宮堰の更新事業に着手するため、実施設計及び採択申請のための委託費を新年度予算に計上いたしております。
 第66回長野県植樹祭、「ふるさとの森づくり県民の集い」が、5月30日に市内、鹿島槍スキー場を会場に開催されます。植樹祭は、地域住民の主体的な参加による森林づくりを進める機会であり、今回は、28年春に本県で開催されます全国植樹祭のプレイベントに位置づけられております。この集いで植樹する苗木のホームステイ活動として、学校や家庭でドングリなどの苗木を育てる活動が展開されておりますほか、大会テーマを地元の小中学生から公募するとともに、木工工作体験やアトラクションを設けるなど、より多くの方に参加いただくよう計画されております。自然豊かな当市をPRする機会として、多くの方に当市を訪れていただくことを期待しております。
 木育推進事業につきましては、新年度から、県の森林づくり推進支援交付金を活用して、地元産の間伐材等を利用した温もりある木製のつみきを製作し、市内の1歳児の皆さんにお贈りする「木のぬくもりプレゼント」を実施することといたしました。幼児期から、安心して長く楽しめる木製品に身近に親しむことにより、子どもだけでなく子育て中の若い両親が、木の文化や森林の持つ多様な役割について、理解を深めていただくことを目指しております。また、地域資源であります木材を活用したビジネスモデルとして、新たな展開につながることを期待するところであります。
 大北森林組合における不適正な補助金受給につきましては、現在、県による調査が進められておりますので、動向を引き続き注視いたしますとともに、市への影響等を含めまして、本定例会の全員協議会でご説明申し上げます。

 3番目のテーマは、「安心・安全なまち」であります。
 市立大町総合病院につきましては、産婦人科医師の病気療養に伴い、出産の取扱いが休止となりますことから、信州大学医学部をはじめ、県や県立病院機構などに医師の派遣や招へいを強く要請するなど、産科診療の継続を図るため様々な活動に取り組んでまいりました。しかし、産婦人科医師は全国的に不足し、県内でも厳しい状況にあり、信大医学部からの増員派遣が難しいことに加え、当面、分娩体制がとれない中、現在派遣されている産婦人科医師も継続配置が難しい見込みであります。
 大北地域で唯一、産科診療を行っております大町病院におきまして、あらゆる手段を尽して診療を継続していくため、県の医師確保対策室との連携をいっそう強化するとともに、医師紹介コンサルタントなどを通じて産婦人科医師の募集を強化するなど、常勤医師の招へいに向けて全力を尽しております。こうした取組みの結果、県の力強い支援の下、ドクターバンクを通じて、非常勤の産婦人科医師の着任が決定し、来月から週2日、4月からは週4日勤務いただくことになりました。分娩体制は未だ整いませんが、いったん3月末から休止する予定としておりました妊婦健診は、当面秋まで継続することができ、産科診療を確保、継続していくための大きな一歩と考えております。関係の皆様に深く感謝申し上げます。なお厳しい道のりが続きますが、議員各位をはじめ、「病院を守る会」や市民の皆様のご協力をいただき、引き続き、粘り強く取り組んでまいります。
 県の地域医療再生事業補助金を活用した被災者収容施設の整備につきましては、建物の躯体工事がほぼ終了し、引き続き、外壁や内装工事を進めておりますが、12月からの豪雪の影響により、基礎部分の埋戻し作業など工事に遅れが生じ、完成が新年度にずれ込む見込みであります。工事期間中は、東側駐車場の多くが使用できない状態が続き、ご不便をお掛けいたしておりますが、早期の完成に努めてまいりますので、ご理解いただきますようお願い申し上げます。
 本年度、先月までの経営状況につきましては、患者数が入院、外来ともに、前年度と比べ増加しておりますが、当初の目標数を下回る見込みとなり、本定例会に業務予定量及び収益額を減額する補正予算を提案いたしております。依然として厳しい状況の中ではありますが、今後さらにコスト削減や業務の効率化を進めますとともに、収益確保に取り組み、経営改善に努めてまいります。
 国民健康保険及び後期高齢者健診事業につきましては、現在、日帰りドックと1泊2日ドックを助成対象としておりますが、新年度の受診分から、新たに脳ドックを対象に加えることとし、新年度予算に所要額を計上いたしております。
 保健衛生につきましては、新年度から、中学、高校の3年生を対象とする任意のインフルエンザ予防接種の市独自の助成制度を創設いたします。生徒の皆さんが、卒業を控え万全の体調で新たな道へ歩み出すことができますよう、十分周知を図ることとし、所要額を予算に計上しております。
 子育て支援につきましては、新年度から5か年の大町市子ども・子育て支援事業計画の策定に向け、子ども・子育て審議会でご審議いただいており、近日中に答申をいただくこととしております。また、新たに始まる子ども・子育て支援制度に円滑に対応するため、保育園への入所資格や手続き等につきまして、条例の改正案を上程いたしております。
 また、出産祝金につきましては、現在、第1子、第2子に5万円を、第3子以降は10万円を支給しておりますが、出産を祝い、子育て支援を充実するため、新年度から第2子への支給額を8万円に増額することとし、新年度予算に所要額を計上しますとともに、条例改正案を上程いたしております。
 あすなろ保育園の改築につきましては、現地改築によることとし、新年度早期に仮設園舎の建設及び既設園舎の解体に着手し、平成28年度の完成に向けて、工事を進めてまいります。
 消費税率の引き上げによる影響を緩和するため、新年度におきましても、引き続き臨時福祉給付金及び子育て世帯臨時特例給付金が支給されることとなり、10月からの支給に向け準備を進めてまいります。なお、新年度の給付額は、臨時福祉給付金が対象者1人当たり6千円、子育て世帯臨時特例給付金が対象児童1人当たり3千円となる予定であります。
 高齢者福祉の推進につきましては、介護保険制度の改正により、日常生活総合事業の実施主体が市町村に移行するに伴い、体制を整備するとともに、第6期大町市老人福祉計画に基づき、事業を円滑に推進してまいります。
 神城断層地震災害への支援につきましては、数多くの市民や自治会、企業、団体等の皆様から温かな励ましの言葉とともに、多くの義援金が寄せられております。今月20日までに、8,373,690円に上り、このうち第1次配分として670万円について昨日までに対象の方への振り込みをほぼ終了いたしました。1次配分の残額と募集期限の来月末までにお寄せいただいた義援金は、2次配分として被災された皆様にお届けいたします。
 また、神城断層地震の市内における被災状況は、人身被害が2件、住宅被害では、全壊家屋はありませんが、半壊6棟、一部損壊87棟のほか、空き家、土蔵、物置など非住家の一部損壊が42棟に上っており、市では、独自に住宅再建支援金制度を設け、被災者への支援に努めてまいりました。
 半壊の住宅に対しましては、県の被災者生活再建支援に上乗せして50万円の支援金を、一部損壊の住宅には、被害の程度に応じて、40万円から20万円を支給するとともに、損害率が5パーセントに満たない場合で、上下水道施設に相当の被害があった場合も対象といたしました。これにより支給対象となりました52棟に対し、合せて1,379万円の支給を完了しております。
 また、宅地の危険度判定の結果による被災宅地は、危険判定が4か所、要注意判定が18か所確認され、これらの宅地につきましても、補助金を交付することといたしました。現在、昨年来の積雪により、ほとんどの被災宅地で、ひび割れ等の復旧工事が実施困難なことから、本定例会におきまして補正予算に繰越明許費を設定し、雪解け後に対応することといたします。
 消防防災関係につきましては、新年度、新たな防災対策として、地震観測体制の強化を図るため、美麻地区に地震計1基を設置することとし、今後、県や関係機関との間で設置場所の選定等、所要の調整を進めてまいります。
 また、国では、昨年9月に発生した御嶽山の噴火災害に伴い、中央防災会議のワーキンググループで火山防災のための具体的な対応策を検討した結果、富山県立山町の弥陀ヶ原火山を新たな常時観測地に加えることが提言されました。これを受け、新たに弥陀ヶ原火山防災協議会が設立され、関係機関の連携の下、防災体制の構築や防災意識の向上を図ることとなり、当市も、長野県とともに協議会に参画し、火山活動に伴う避難対象地域等の検討を行うコアグループ会議に参加することとなりました。
 消防機動力の整備につきましては、本年度、当市では初となる救助資機材搭載型ポンプ積載車1台を総務省消防庁から無償貸与を受け、今月6日に消防団へ車両の引渡しを行いました。この車両は、油圧カッターやウィンチなど多くの救助資機材を装備しており、消火活動に加え地震や土砂災害時の人命救助などにも威力を発揮するものと期待しております。
 春の火災予防運動に合わせ来月7日に、昨年中止になりました県総合防災訓練に代わる訓練として、地震発生直後における、安全行動を身につけるための市民参加型の訓練、いわゆる「シェイクアウト訓練」を実施することといたしました。防災行政無線や緊急メール等により、訓練の合図を一斉に伝達し、参加者一人ひとりがその場で安全行動をとるもので、所要時間がわずか1分間程度の訓練であります。当市では初めての訓練であり、市のホームページやケーブルテレビ、自治会の回覧文書で広報しますとともに、自主防災会や消防団を通じて広く市民への周知に努めますので、大勢の市民の皆様に参加いただくことを期待いたします。
 特殊詐欺につきましては、県内では本年度10億円を超える被害が発生しており、市内でも被害が発生しております。特に高齢者を狙った特殊詐欺や悪質商法が後を絶たず、市民に身近な相談窓口として市消費生活センターの役割がより重要となっておりますので、警察や県消費生活センターと連携を密にして被害防止に努めてまいります。

 4番目のテーマは、「快適な生活基盤のあるまち」であります。
 道路の除雪につきましては、昨年、12月としては記録的な大雪に見舞われ、市民の交通を確保するため、除雪を徹底するとともに、市街地を中心に排雪作業を実施いたしました。また、1月に入りなお降雪が続きましたため、市街地での排雪に加え、道路の堆雪帯の排雪作業を実施しております。現在のところ、雪による大きな被害は発生しておりませんが、引き続き除雪体制を維持し、市民生活に支障が生ずることのないよう努めてまいります。新年度では、除雪機械の老朽化に伴い、国庫補助金等を活用して、大型ホイールドーザ等を購入する経費を予算に計上しております。
 道路の新設改良につきましては、各自治会からの要望か所を中心に、生活道路の安全確保や利便性の向上に取り組んでまいります。
 社会資本のストックマネジメントとして進めております橋梁の長寿命化対策につきましては、修繕計画に基づき工事を継続的に実施しますほか、舗装や道路照明、付帯構造物の点検、修繕につきましても、市民の皆様が安心して利用できる道路環境の整備に努めてまいります。
 市民が安心して暮らせる住宅・居住環境の形成につきましては、住宅に求められます省エネ性能や耐震化、環境負荷の低減などの性能や機能を向上させる住宅リフォームを促進し、安全で快適な住生活を実現するため、新年度、新たに住宅性能向上リフォーム支援事業を創設することとし、所要の経費を予算に計上いたしております。
 水道事業につきましては、給水人口の減少や節水意識の高まり等による使用水量の減少に伴い、本年度の決算は、給水収益が前年度に比べ約2.1パーセントの減と見込まれますが、原水供給収益等を含めますと税抜で約6,200万円余の純利益を確保できる見通しであります。
 水道料金につきましては、昨年10月に上下水道事業経営審議会へ料金の改定について諮問し、今月4日に答申をいただきました。答申では、今後3年間は現行の料金体系を据え置くこととされ、市といたしましても、審議会の答申を尊重し、料金改定を行わないことといたしました。
 水道施設関係では、本年度は基幹管路の耐震化のための布設替えを実施するとともに、水温上昇対策のための改良工事に取り組んでまいりました。新年度におきましても、引き続き耐震管への布設替えを重点に、施設の更新を図ってまいります。
 公営簡易水道事業につきましては、老朽化に伴う送配水管や計装設備の更新を計画的に進め、適切な維持管理を図るとともに、安定した供給体制の確立に努めております。新年度におきましては、引き続き安定供給のための改良工事に取り組みますとともに、地方公営企業法の適用を視野に、固定資産の調査や評価に取り組むことといたしました。
 公共下水道事業につきましては、本年度から地方公営企業法を適用いたしましたが、決算では約3,900万円余の純損失となる見込みであります。これは、法適用初年度には一時的に減価償却費が増加するためであり、次年度以降は純利益を確保することができる見通しであります。
 農業集落排水事業につきましても、同様に本年度が法適用の初年度でありますが、公共下水道事業に比べ施設規模が小さいため、初年度の減価償却費による影響は少なく、決算では約100万円余の純利益が確保できる見込みであります。
 北アルプス広域連合が進めております一般廃棄物処理施設の整備につきましては、建設予定地の源汲地区を中心とした生活環境影響調査が終了し、実施設計に反映させる作業に着手しております。今後、来月には調査書の縦覧及び説明会を開催し、1か月間、パブリックコメントを実施した後、いただきました意見を実施設計に反映させ、事業の進捗を図ることとしております。引き続き、7月には入札を行い、8月に着工する予定としております。新年度予算におきましては、用地取得や施設建設に要する広域連合への負担金を計上いたしております。

 5番目のテーマは、「潤いのあるまち」であります。
 ごみの減量化と循環型社会の構築を推進するため実施しております生ごみの分別収集と堆肥化につきましては、市内小中学校や福祉施設のほか、ホテルなどの宿泊施設や一部の自治会からもご協力いただき、堆肥化の拡大を順次進めております。
 また、家庭から排出されるごみのいっそうの減量化を進めるため、生ごみ堆肥化のためのコンポストやボカシ容器、電気式の生ごみ処理機の購入に対する助成を増額することとし、所要額を新年度予算に計上いたしております。
 地球温暖化防止に繋がる再生可能エネルギーの普及促進につきましては、これまで実施してまいりました太陽光発電設備の設置補助に加え、積雪寒冷地でも天候による影響を受けにくい、地中熱を利用した冷暖房システムの導入に対する助成制度を新年度、創設することといたしました。新たな制度を普及させるため、一般家庭や事業者の皆様に積極的にお取り組みいただきますよう周知に努めてまいります。
 温泉引湯事業につきましては、本年度、信州・長野県観光協会が行う高瀬分譲地内の配湯管の更新にあわせ、市の引湯管の布設替工事を実施いたしました。新年度におきましては、籠川橋付近の引湯管の布設替事業に着手してまいります。
 また、高瀬分譲地の温泉施設につきましては、平成24年の合意に基づき、県観光協会による分譲地内の更新工事が完了し、計画通り移譲を受けることとなります。現在、移管に向けた事務手続きを進めており、このため、新年度予算におきまして、これらの維持管理に要する経費を計上いたしました。
 温泉供給事業につきましては、24年度に着手しました、上原分湯槽から大町温泉郷の貯湯槽までの温泉送湯管の更新工事が、本年度をもって完了いたしました。
 山岳博物館の運営につきましては、常設展示リニューアルの効果もあり、本年度の入館者は先月末現在で19,353人と、一昨年同期と比べ約30パーセントの増加となっております。
 ライチョウ保護増殖事業につきましては、去る20日、環境省の「ライチョウ保護増殖検討会」におきまして、本年6月から7月にかけて、10個の卵を乗鞍岳において採卵し、上野動物園及び富山ファミリーパークで育成し繁殖させることが決定されました。山岳博物館でのニホンライチョウ飼育は、平成28年度となる見込みとなり、このため、本年5月下旬の完成を目途に現在、建設を進めておりますライチョウ舎では、ニホンライチョウのための先行飼育として、スバールバルライチョウの飼育を開始し、必要な準備を進めてまいります。
 新年度のカクネ里雪渓の氷河調査につきましては、昨年実施いたしました事前踏査を踏まえ、8月下旬及び10月の2回に分けて、氷体の流動や地質、植生の調査を行うこととしております。また、この調査に先立ち、市民の皆様が氷河に関心を持ち、学んでいただく機会として、氷河に関するシンポジウムを5月16日に開催いたします。
 芸術文化のまちづくりを担う人材の発掘と育成を目的として、昨年11月に開講しました大町冬期芸術大学の成果発表会を、一昨日、平公民館で開催し、大勢の方にご参加いただきました。パフォーマンス、ファッション等、4つのコースの受講生が、一流のアーティストや専門家の指導のもと、自ら学び、考え、身体を使って自由に表現するコンテンポラリーダンスを創作し、舞台を作りあげる画期的な発表会となりました。
 新年度におきましては、新たに設置する文化芸術振興の担当係と教育委員会が連携し、引き続き、市民の自主的な文化芸術活動を支援し、特色ある芸術文化の振興を図ってまいります。
 文化会館につきましては、28年度に迎える開館30周年を控え、新年度ではプレイベントとして「祭りイン大町・北安曇2015」の記念公演を開催いたします。また、自主公演事業では、歌謡コンサートや劇団四季のミュージカルを開催し、市民の皆様の文化芸術に親しむ機会を提供してまいります。
 計画的に進めております施設、設備の改修につきましては、新年度は舞台吊り物機構の一部の改修工事のほか、楽屋トイレの改修を行い、芸術文化活動の拠点となる施設としていっそう充実を図ってまいります。
 神城断層地震により被災した旧中村家住宅の保存修理につきましては、所要の経費を12月補正予算に計上いたしましたが、工法の見直しなどにより、工事費を1,500万円縮減できましたことに加え、補助率が50パーセントから85パーセントへ引き上げられることになりました。
 県教育委員会から委託を受けております大町岳陽高校建設に伴う遺跡発掘調査におきましては、昨年度実施した南校舎部分から、約500年前の集落跡とみられる建物跡や陶磁器とともに、珍しい縄の炭化物が発見されました。新年度では、北校舎部分の発掘調査を実施するとともに、全体の調査報告をまとめることとしております。

 6番目のテーマは、「人を育むまち」であります。
 学校施設の整備につきましては、新年度は西小学校及び八坂中学校の体育館吊天井の耐震化工事を実施することとし、西小につきましては講堂としての風格を活かすため、現在の吊天井を撤去後、新たな耐震基準に適合した軽量の天井を設置いたします。これにより、一昨年度から進めてまいりました市内小中学校体育館の耐震化は完了いたします。
 本年度の全国新体力テストの結果によりますと、市内小学校では、昨年度に比べ全国及び県平均を上回るなど大きな改善が見られました。これは、規則正しい生活習慣の確立を図る「きらりおおまち サンプラン」の活用と、各校が独自に実施している体力向上の取組みの成果によるものと考えられ、今後さらに、関係者一体となって改善に努めてまいります。
 学力向上と不登校児童・生徒への対応につきましては、細やかな指導に取り組むために、引き続き、市内各小中学校に市独自で心の教室相談員や学習支援員を配置してまいります。
 いじめの防止につきましては、新たに施行されました「いじめ防止対策推進法」と県教委の「いじめ防止のための基本方針」を踏まえ、いじめに対する正しい理解を普及するとともに、児童・生徒を関係者がきめ細かく見守る体制を整備するため、「大町市いじめ防止等の基本方針」を策定し、取組みを強化してまいります。詳細につきましては、本定例会の全員協議会でご説明申し上げます。
 28年度に開校します大町岳陽高校につきましては、教育課程の編成案や校歌の作詞作曲者、校章について公募等のスケジュールが発表されるなど、開校に向けての準備が順調に進められております。市といたしましても、市独自の支援策として、新年度から第一中学校と仁科台中学校に中高連携教員2人を配置し、中高間の連携を図りながら、きめ細かな学習支援と積極的な進路指導に努め、新高の魅力づくりを積極的に支援してまいります。
 中学生による立川市との姉妹都市交流につきましては、交流をより強固なものとし、未来を託す両市の子ども達の友好親善を図ることを目的として、「立川市・大町市中学生サミット」を夏休み中に開催することとしております。両市の中学3年生の代表が当市に集い、信濃木崎夏期大学を中心に、一泊二日の交流活動を通じて相互理解を深めるとともに、今後のそれぞれの地域の将来について意見交換を行い、将来にわたる交流の出発点となる友好関係を築いてまいります。
 コミュニティスクールの推進につきましては、これまで、地域の子どもは地域で育てるとの理念の下、学校、家庭、地域社会の連携と協働により、コニュニティスクールや小中一貫教育の導入等、学校を地域の核とした特色ある学校づくりを進めてまいりました。新年度におきましては、美麻小中学校に続き、八坂小、八坂中の2校に学校運営協議会を設置し、正式なコミュニティスクールとしてスタートします。こうした取組みに併せ進めております、特認校制度による区域外通学の児童・生徒数は、美麻小中で9人、八坂小で1人となる見込みであります。引き続き、新年度では、大町北小と大町南小でも信州型コミュニティスクールを導入した学校づくりを進めてまいります。
 また、新年度から、地方教育行政の組織及び運営に関する法律が改正され、現在の教育委員会制度が大きく変ることとなります。主な内容としましては、首長が議会の同意を得て、直接教育長を任命するとともに、首長と教育長、教育委員による「教育総合会議」を新たに設置し、教育の目標や施策の基本的な方針とする「大綱」を策定することになります。この改正に伴い、経過措置を含む関係条例の改正案を本定例会に提案いたしております。
 社会体育の振興につきましては、先月25日に開催しました市民スケート大会には31人の選手に参加いただき、好天にも恵まれ盛会裏に終了することができました。また、今月15日に予定しておりました市民スキー・スノーボード大会は、138人の選手の申込みがありましたものの、当日は予想外の大雪となり、競技の安全確保が困難であると判断し、残念ながら中止といたしました。大会の実施に向け準備に当たられた関係の皆様に厚く御礼申し上げます。
 新年度の事業につきましては、恒例の市民スポーツ祭や第32回大町アルプスマラソンの開催をはじめ、高校駅伝の県大会及び北信越大会などのほか、ソフトバレー北信越フェスティバル、北信越高校総体サッカー競技などの開催を支援してまいります。
 体育施設の整備につきましては、冬期間の運動施設が不足しているとの市民の皆様の要望に応え、屋内運動場の整備計画を具体化してまいります。
 本年、サッカーJリーグ1部に昇格する松本山雅FCから、当市に対し出資の要請を受けております。市内におきましても山雅後援会大町支部が結成されるなど、市民の間に松本山雅を応援する機運が高まってきており、当市が松本山雅のホームタウンに加わることにより、サッカーを中心としたスポーツ活動のいっそうの促進が図られますとともに、観光、商工業など地域振興への波及効果や、中信地区の連帯感の醸成などが期待されますことから、この要請に応じることとし、新年度予算に所要額を計上いたしました。

 以上、ご説明申し上げましたが、本年度に予定しました事業は概ね順調に進捗しております。また、新年度事業の推進にあたりましては、地域経済が依然厳しい中、より具体的な成果に結びつけることができますよう、全力を尽してまいります。市の財政状況も厳しい中ではありますが、効果的な財源の確保と重点的な配分により、均衡ある大町市の発展に向け積極的に施策を展開してまいりますので、議員各位をはじめ、市民の皆様の、いっそうのご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 本定例会にご提案申し上げます案件は、報告案件3件、事件案件1件、条例案件9件、予算案件18件の合計31件でございます。それぞれの議案につきましては、上程の際、説明いたしますので、よろしくご審議をお願い申し上げます。