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平成25年12月定例会市長あいさつ

  本日ここに、平成25年大町市議会12月定例会が開会されるにあたり、一言ごあいさつを申し上げます。

 

  本年は、数多くの台風が日本に接近し、全国各地に豪雨災害をもたらしました。特に、先月の伊豆大島の土石流災害では、35人もの尊い命が犠牲となり、今なお行方不明者の捜索が続いております。また、海外では今月、フィリピンで極めて強い台風による甚大な被害が発生し、改めて自然災害の恐ろしさを痛感いたしたところであります。被害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げますとともに、速やかに捜索、救援活動及び復旧事業が進むことを願ってやみません。

  一昨年の東日本大震災を契機に、地域での絆による支え合い、助け合いの大切さが改めて見直され、広範に進められております。当市におきましても、人と人の絆、地域の絆をより強固なものとし、「市民参加と協働」により安心して安全に暮らすことができるまちづくりを推進してまいります。

  我が国の経済は、内閣府が発表しました今月の月例経済報告によりますと、「景気の先行きについては、輸出が持ち直しに向かい、各種政策の効果が発現する中で、家計所得や投資の増加傾向が続き、景気回復の動きが確かなものとなることが期待され、消費税率引上げに伴う駆け込み需要も見込まれる」との基調判断を示しており、一部の報道等では、景気の回復感が多くの企業に浸透しているとの状況も聞こえてまいります。

  また、国におきましては、来年4月の消費税率引上げによる景気の腰折れを回避するため、税率の引上げに伴う経済対策を先月1日に閣議決定し、各省庁の要求を取りまとめたうえで、来月初旬には具体的な補正予算案を決定することとしております。国による経済対策の実行を裏付ける5兆円規模の経済対策につきましては、中小企業に重点を置いた競争力強化、高齢者や女性、若者向けの給付や雇用の拡大と、復興、防災、安全対策の加速の3点を柱としており、具体的には、地域経済に配慮したインフラ整備の前倒しや公共施設の耐震化、児童手当の上積みなどが検討されております。当市におきましては、すでに新年度予算の編成作業に入っておりますが、依然として地方経済の回復が立ち遅れている状況を踏まえ、国の補正予算を最大限に活用した有効な経済施策の前倒し実施を視野に入れ、引き続き、国の政策動向に注目してまいります。

  本定例会におきましては、給与の特例減額による人件費の減額と、これを財源とした経済対策費、緊急雇用創出交付金を活用した観光情報発信事業費などを追加計上し、一般会計で総額5,523万1千円の補正予算をご提案申し上げます。

 

  次に、本年度の主要な施策の進捗状況並びに今後の見通しにつきまして、第4次総合計画で定めた6つの目指すまちのテーマ、政策の柱に沿って順次ご説明申し上げます。

 

1番目のテーマは、「市民に、より身近な市政のまち」であります。

  昨年4月からスタートしました第4次総合計画後期基本計画では、「定住の促進」、「雇用の確保と産業おこし」及び、「安心して安全に暮らせるまち」を重点プロジェクトに位置づけ、現在、この3つの重点プロジェクトを着実に推進することにより、市民の皆様の笑顔が輝き、「きらり輝くまち」が実現できますよう、市民の皆様との協働により総力を上げて取り組んでまいりました。

  このうち、定住促進につきましては、昨年4月より庁内本部会議を設置するとともに、専任の部署を開設し、新たな定住促進対策に着手いたしました。2年目を迎えた本年度では、徐々にではありますが、その成果が表れてきております。中でも、市外からの移住促進につきましては、相談窓口の態勢強化を図るとともに、東京や大阪などの大都市圏における移住セミナーの開催や、大町市の様々な魅力を直接体験していただくツアーを実施するなど、積極的に施策を展開してまいりました結果、これまでに、移住に関する相談件数は570件、うち移住が実現した件数が、21世帯45人に上っております。

  八坂、美麻両地区におきましては、定住促進住宅の建設を計画的に進めており、本年度美麻地区では大塩桜台の住宅が3戸完成し、現在入居者を募集するとともに、新年1月からの入居ができますよう、事務手続きを進めているところでございます。

  また、八坂地区でも定住促進住宅の建設に向け、現在、宅地造成を進めており、来年度には3戸の住宅建設に着手し、若年層の定住による集落機能の強化を図るとともに、引き続き、空き家入居者に対する奨励金や住宅建設に対する助成など、定住促進対策を推進してまいります。

  当市の人口の推移につきましては、出生と死亡の差を表す自然動態では、依然として減少が続いておりますことから、市の人口は引き続き減少傾向にあります。しかしながら、年度上半期の社会動態を見ますと、昨年度まで転出が転入を上回る、いわゆる転出超過となっておりましたが、本年度は転入が上回る転入超過に転じております。

  当市が掲げております目標人口3万人達成への道のりは、なお厳しい状況にあるものと認識しておりますが、1月に策定いたしました「定住促進ビジョン」に基づき、目標人口に可能な限り近づけるため、具体的な取組みをさらに強化してまいります。

  今月16日、大町公民館分室におきまして、“ずく出せ大町 みんなが主役”のスローガンのもと、今年で4回目となります「市民参加と協働のまちづくり」フォーラムを開催いたしましたところ、地域づくり活動に熱心に取り組まれる多くの市民の皆様にご参加いただきました。

  当日は、中小企業診断士の滝澤恵一氏をお招きし、「喜びがこだまする地域をともに創ろう」との演題でご講演いただいたのち、市内で活躍されている2つの市民団体の代表をパネリストとして、「市民主役のまちづくりに参加しよう!」をテーマに討論していただきました。それぞれの実践活動を通じて見えてきた様々な課題や、今後の進め方などについて、熱心に語り合い、参加いただいた皆様には、まちづくり活動への手掛りを得ることができたものと考えております。

  今後も、より多くの市民の皆様に「市民参加と協働のまちづくり」にご参加いただき、身近なことからできる具体的な取組みをお願いしてまいりますとともに、芽生えてきました参加と協働の流れを、いっそう大きな流れとするため、市民活動サポートセンターを中心に、市民の皆様の様々なまちづくり活動を積極的に支援してまいります。

 

2番目のテーマは、「活力あふれる豊かなまち」であります。

  観光振興につきましては、立山黒部アルペンルートの今シーズンの営業も残すところわずかとなりました。入込状況は、今月20日現在、累計で98万2,666人となり、昨年同期に比べ10万2,847人、11.7パーセントの増となりました。本年は、東京ディズニーリゾートの30周年や、伊勢神宮の式年遷宮など、各地に節目を迎えるイベントや行事などがあり、全国の観光地とも大変苦戦を強いられる中、前年に比べ10万人を超える来訪者の増加を確保できましたことは、外国からの観光客の回復と、前年度から取り組んでまいりました、くろよん50周年記念事業の成果によるものと分析しております。

  来年度は、関電トロリーバスが開業50周年を迎えますことから、引き続き、様々なキャンペーンを展開するとともに、JRの主要駅などにおけるPRの強化や、各種メディアの活用など、関係団体等と連携した誘客宣伝を、企画し、実施してまいります。

  平成27年3月に長野・金沢間の開業が予定されております北陸新幹線の延伸に伴う観光誘客につきましては、県観光協会を中心に滞在型商品の販売に向け、市観光協会、近隣市町村とともに検討を進めております「立山黒部アルペンルートを観光起点とした観光振興事業連絡協議会」や、「大糸線ゆう浪漫委員会」、さらには、糸魚川市を中心とした「北アルプス日本海広域観光連携会議」などといっそう連携を強化し、目前に迫りました開業に向けさまざまな準備を進めてまいります。

  国の緊急雇用対策関係では、起業支援型地域雇用創造事業を活用し、観光情報をはじめ市の情報発信力を強化するため、昨年度まで実施しておりましたFM放送に加え、テレビを活用して、市内で開催される各種イベントと連携した情報発信の委託業務を実施することといたしました。

  「山の日」の制定につきましては、国では国会議員連盟が8月11日に、また県では7月第4日曜日を山の日と制定することを目指しております。市といたしましては、山岳文化都市宣言の理念の下、雄大な北アルプスをはじめ、大町市の豊かな自然を市民をはじめ、より多くの皆様に親しんでいただく契機ともなりますことから、国・県の動きを見ながら、観光誘客や里山整備等につなげてまいります。

  農業振興につきましては、本年の水稲の作柄は、農林水産省から、先月15日現在の作況指数が発表され、全国では102のやや良、県下及び中信地区におきましては101の平年並みとなりました。昨年は、中信地区は98のやや不良でありましたことから、本年は作柄が回復し、一定の収穫量が確保できました。

  国では、現在、減反制度をはじめ水田農業政策の大幅な見直しの議論が始められており、TPP交渉の行方をにらみ我が国農政の抜本的改革を進めようとしております。米政策に踏み込むことにより、国内農業の強化を図るとされておりますが、減反の廃止は米価の低下を招く恐れがあり、地域農業を維持し、ひいては地域を守るため、今後の国の動向に強い関心を持って注視するとともに、必要に応じ、県市長会等を通じ地方の声を国に訴えてまいります。

  農業基盤の保全につきましては、東日本大震災の教訓を受け、ため池の安全性を確保するため、かんがい受益面積が2ヘクタール以上のため池におけるボーリング調査及び堤体の安定解析業務が、国庫補助に採択されましたことから、所要額を補正予算に計上いたしました。

  工業振興につきましては、今月3日、立川市こども未来センターにおいて開催されました「立川まんがぱーく大市」に、「大町の飲料水産業展」を出展いたしました。併せて、信濃大町アルプスプラザによる物産展も開催し、当市の水資源の豊かさと、関連産業のPRに努めました。会場でのアンケート調査では、「大町の水はとてもおいしい」との高い評価をいただき、「水がいいから大町産はうまい」ことを訪れた皆さんに印象付けることができたと考えております。

  市街地活性化につきましては、大町まちづくり協議会による「荷ぐるま市」が先月26日と今月16日に開催され、市内外から10店舗以上の出店があり、多くの市民の皆様に街なかに足を運んでいただきました。今後もこうしたイベントの開催を契機として、中心市街地ににぎわいを再生する施策を展開してまいります。

  市のキャラクターおおまぴょんは、先月末までに、市内外のイベント等に約60回出演し、市の認知度向上のために積極的に活動を行っております。本年の「ゆるキャラグランプリ」につきましては、一昨日投票結果が発表され、全国1,580体中175位、県内では46体中6位となりました。参加数が昨年の1.8倍もあり、順位は下がりましたものの、多くの皆様の応援により昨年の2倍近い得票となりました。

  また、今月9日にはおおまぴょんに関して広く意見を聞く場として、「おおまぴょんカフェ」を開催いたしました。商品開発、販売に関わる方や、おおまぴょんに関心を寄せる方など20人に参加いただき、今後の活動展開や商品開発など様々なテーマで意見を伺いました。情報発信を含め常に人々の目に触れるよう、行事、イベント等への参加の機会を増やすことや、衣装の着せ替えコンテストの開催など、多くの提案をいただきました。こうした提案をもとに、今後のキャラクターのいっそうの展開に反映してまいります。

  信州大学とのブランド振興に関する共同研究につきましては、昨年に続く活動として人文学部社会学研究室において、昨年の調査実習の補足調査として、今月8日、9日に市民を対象にアンケートを実施いたしました。このアンケート結果に基づき学生が市内に滞在し、市の産業の状況や定住促進の動向などについて、市内の企業や団体からの聞取り調査を行いました。今後、市におきまして、この調査結果を基に人口動態の要因について分析を進めるとともに、引き続き信州大学と連携して、地域ブランド力の向上に取り組んでまいります。

 

3番目のテーマは、「安心・安全なまち」であります。

  市立大町総合病院につきましては、喫緊の課題であります医師招聘(しょうへい)の取組みを進めてまいりましたところ、信州大学附属病院における総合診療科の研修病院として位置付けられ、来年4月から指導医及び研修医の2人を派遣していただくことになりました。これに加え、内科医師など3人の常勤医師が来年度中に着任していただくこととなりました。

  最重要課題として取り組んでまいりました医師確保対策の成果が徐々に現れ、来年度の診療体制が充実しますとともに、新たに5人の医師を迎えることにより病院機能が大きく向上することとなります。

  大北医療圏を存続させるために課題となっております、急性期における脳卒中や急性心筋梗塞への対応につきましては、先月、大北地域医療推進会議が開催され、急性心筋梗塞は、大町病院と安曇総合病院双方が標準的な治療を担うこととなり、また、脳卒中の診療は大町病院が担うことが決定されました。

  脳卒中の診療を担っていくためには、救急医療体制を充実していくことが不可欠でありますことから、今後、県、信州大学医学部などの積極的な支援を受け、体制整備を図ってまいります。

  県の地域医療再生事業補助金を活用した病院施設の整備につきましては、救急医療、がん診療を充実するための施設や医療器械及び災害拠点病院としての傷病者受入れ施設などの整備を、来年度までの2か年で進めてまいります。現在、施設整備のための院内調整や、実施設計に取り組みますとともに、医療器械につきましても新たに着任する医師と調整を図り、計画的な整備に努めております。

  なお、更新を予定しておりますMRI(磁気画像診断装置)やCT(断層撮影装置)などの高額医療器械につきましては、本年度内に契約することが補助要件とされておりますことから、所要額を補正予算に計上いたしました。

  また、施設整備に加え、新たな医師を迎えて、さらに質の高い医療を提供していくために、来年度に向けて看護師をはじめ診療技術職員などの医療スタッフについて、さらに増員を図る必要があり、職員の確保を計画的に進めてまいります。

  福祉の向上につきましては、社会経済の立直りが遅れている中、地域福祉の担い手として民生委員・児童委員の役割はますます重要になっております。本年度は、民生・児童委員の一斉改選の年にあたり、来月2日に、全体で84人の皆さんに厚生労働大臣からの委嘱状を、伝達交付することとしております。

  民生委員・児童委員の主な職務は、地域の第一線での市民に密着した活動でありますが、住民の福祉ニーズや地域における福祉課題が複雑かつ多様化しておりますことから、関係機関と密接に連携を図り活動いただくことを期待しております。

  子育て支援につきましては、平成27年度を初年度とする5か年の「大町市子ども・子育て支援事業計画」を策定するため、「大町市子ども・子育て審議会」を設置し、第1回となる会議を去る19日に開催し、審議を開始いたしました。今後は、市における教育・保育や、子育て支援事業の現状を把握するとともに、保護者を対象に施策や制度の利用について要望調査を実施し、計画策定に向けて作業を進めてまいります。

  あすなろ保育園の改築につきましては、あすなろ保育園建設懇話会からいただいておりますご意見を参考に、基本設計業務の発注に向けた事務を進めているところでございます。また、設計業者の選定にあたりましては、地元事業者育成の観点から、市内からの参画に配慮した公募型プロポーザル方式による選定を検討しております。

  防災対策につきましては、寒さが一段と増し、暖房を使用するこの季節は、空気が乾燥し火災発生件数が増加する傾向にあります。こうした時期を迎え、来月15日に、住宅防火対策推進協議会が主催し、大町市及び北アルプス広域消防本部等の共催により「住宅防火防災推進シンポジウム」が、文化会館大ホールで開催されます。当日は、タレントのダニエル・カールさんほかの皆さんをお招きし、住宅防火と防災対策について、講演やパネルディスカッションが行われます。日頃から地域での住宅防火と防災対策を身近に考える機会として、大勢の皆様のご参加を期待いたしております。

 

4番目のテーマは、「快適な生活基盤のあるまち」であります。

  市内の公共交通対策につきましては、より良い公共交通の実現を図るため、昨年度策定いたしました「大町市地域公共交通総合連携計画」におきまして、中心市街地活性化の支援策として位置づけております「市街地循環線」につきまして、来年度運行を開始するため、現在、関係機関との調整を進めております。

  生活に直結する道路、水路の修繕等につきましては、市民の皆様の要望を基に、できる限りきめ細かな対応に努めております。特に、自治会等、地域から要望の多い、傷みが目立つ道路側溝や水路の整備に加え、安全な歩行空間を確保する路側帯のグリーンベルトの整備につきまして、9月定例会で議決いただきました職員給与の減額措置に伴う相当額を、市民の生活基盤の向上、改善に活用することとし、所要額を補正予算に計上いたしました。

  除雪対策につきましては、昨年度の繰越及び本年度国庫補助により、大型除雪ドーザ2台を購入し配備いたしますとともに、市道延長約868キロメートルのうち、歩道部分を含め約468キロメートルを除雪路線に指定し、除雪体制を構築いたしました。幹線道路や中心市街地では凍結防止剤を散布するなど、冬期の交通確保に万全の体制で取り組んでまいります。

  国土交通省は、21年ぶりに雪寒指定道路の見直しを行い、当市からは大幅な増加となる市道72路線、約134キロメートルについて、市民バス路線などを中心に申請しておりましたが、今月12日、国から路線指定がなされました。これに伴い、今後、社会資本整備総合交付金を通じ、除雪等に要する費用への助成の拡充が可能となります。

  地域高規格道路松本糸魚川連絡道路につきましては、私が会長を務めております長野県側ルート建設促進協議会におきまして、今月11日に阿部知事及び本郷県議会議長を尋ね、長野県側起点部について早期にルートを定着させるとともに、調査区間を整備区間に指定し、1日も早い着工を図ることなどを要望いたしました。

  阿部知事は、「この道路は、大北地域、松本地域だけにとどまらず県においても大変重要な路線との認識でしっかり進めて行きたい。単に地域の道路を造るというのではなく、隣接他県との連携強化により本県を発展させる基幹的事業という認識で取り組みたい。」と回答いただきました。

  今後も、地域が一体となって積極的に関係機関に働きかけますとともに、沿線地域の気運の醸成を図り、早期に工事に着手できますよう建設促進活動を展開してまいります。

  住宅リフォームの促進につきましては、これまでに年度当初の見込みを大幅に上回る申請がありましたことから、9月定例会において議決いただきました補正予算を加え適切に対応してまいりました。10月末現在、414件、6,917万円余の補助金交付決定を行いましたが、来年4月より消費税率を引き上げるとする政府の方針が示され、税率引上げ前の新たな申請がなお見込まれますことから、所要額を補正予算に計上いたしました。

  建築物の安全対策につきましては、平成元年以前に建てられた建物では、当時、資材として用いられた吹きつけ材の中にアスベストが含まれている場合があり、アスベストの吸引が肺がん等の原因になることが懸念されております。このため、アスベストの分析調査や吹きつけアスベスト等の除去を行う経費の一部を補助する国の制度を活用して、要件に該当する市内の建物1件について、アスベスト飛散防止対策を講ずることとし、所要額を補正予算に計上いたしました。

  下水道事業につきましては、来年度からの地方公営企業法の全部適用と下水道課及び水道課の組織統合に向けて、これまで資産の点検整理や組織体制などにつきまして、庁内関係課により検討、調整を進めてきたところであります。この結果、統合後の組織として、課を上下水道課とするとともに、係の名称及び事務分担を見直すこととし、本定例会に関係する条例の改正案を上程いたしました。今後、年度末に向け、さらに細部の調整を図り、円滑に移行できますよう事務を進めてまいります。

  北アルプス広域連合が進めております一般廃棄物処理施設整備につきましては、建設予定地であります源汲地区におきまして地質調査と測量、生活環境影響調査を実施しております。これらの調査結果を基に、建設予定地の現状を正確に把握し、地元源汲自治会の皆様をはじめ、近隣地域の皆様に安心いただける施設の建設に努めてまいります。

  そのため、調査結果などの情報を積極的に公開し、説明会や懇談会などの場を通じて、意見交換を進めるとともに、いただきました意見を反映して事業を推進してまいります。

 

5番目のテーマは、「潤いのあるまち」であります。

  山岳博物館関係につきましては、平成16年から中断しておりましたライチョウの飼育事業につきまして、当博物館がこれまで蓄積してまいりました実績を踏まえ、近縁種のスバールバルライチョウの飼育研究により再開することとし、まず来年度は飼育舎の整備に着手することといたします。これに併せ付属園全体につきましても、年次計画により施設の改修整備を行うことといたしました。詳細につきましては本定例会全員協議会でご説明申し上げます。また、現在、耐震補強とユニバーサル化工事を進めております本館は、今月5日から臨時休館として仕上げを急いでおります。同時に進めております館内の展示改修では、来年3月29日のリニューアルオープンに向け、現在、展示用設備について工場製作を進めており、2月からは館内での設置工事に入ります。

  ごみの減量化と循環型社会の構築を推進するため整備を進めております生ごみ堆肥化施設・大町市堆肥センターは、年内に工事を終え、来年2月からの堆肥生産に向け準備を進めております。施設の運営につきましては、指定管理制度を導入することとし、関係する議案を上程いたしました。

  悪臭防止法に基づく臭気の規制に関しましては、来年4月からの臭気指数の導入に向け、現在、環境審議会に規制の素案について諮問しております。環境審議会でご検討いただきました結果を基に、規制の範囲や基準となる数値につきまして、市民の皆様への説明会を市内6地区で開催いたしましたほか、事業所に対する説明会を開催し、ご意見をいただきました。これまでに出されました意見を反映させ、当市の自然条件や市民の事業活動に最も適した案を策定してまいりたいと考えております。

概要につきましては、本定例会全員協議会でご説明することとしております。

  芸術文化の振興につきましては、文化の日を中心に市内各地区におきまして文化祭が盛大に開催されました。大町公民館と文化会館では、本年で89回目となります菊花展をはじめ、約1,500点にのぼる市民の皆様の作品の展示や、姉妹都市であります立川市民のオペラ合唱団をお招きした舞台発表など盛りだくさんの内容で開催され、日ごろ研鑽された成果を来場された多くの市民の皆様に楽しんでいただきました。

  先月19日、文化会館を主会場として開催された「第63回長野県図書館大会」では、県下各地から約600人の関係者が出席し、講演会や分科会を通じて有意義な研修が行われました。この大会の準備運営に当たりましては、PTAや読書ボランティアをはじめ多くの皆様に、多大なご協力をいただき、改めてお礼を申し上げます。また、大会で実践活動を発表いただいた大町市読書ボランティアサークル連絡会は、多年にわたり読書活動を推進してこられた功績に対して、読書週間である今月3日に、公益社団法人読書推進運動協議会から優良読書グループとして表彰を受けられました。心からお祝いを申し上げます。

  文化財関係につきましては、大町高校敷地内で9月より1か月をかけて進めておりました遺跡調査が終了いたしました。約500年前の室町時代の集落跡とみられる住居や倉庫と推定される建物の跡4件と、陶磁器等約500点が発掘されました。また、火災の痕跡がみられる住居の跡からは、大変珍しい縄の炭化物が発見されました。来年度には、引き続き北校舎部分の遺跡発掘を実施したのち、これら調査の報告をまとめてまいります。

 

6番目のテーマは、「人を育むまち」であります。

  3月に着工いたしました大町東小学校の高学年北棟と給食棟の耐震・大規模改修工事は、先月、工事が完了し、無事、引越しを終えることができました。この工事の竣工により、平成21年度から実施してまいりました大町東小学校の耐震・大規模改修工事の全てが終了し、より良い教育環境が整備されました。ご協力いただきました関係の皆様に深く感謝申し上げます。

  本年度の全国学力・学習状況調査は、4月24日に市内の小学校6年生と中学校3年生を対象に実施されました。先月までに採点、集計及び分析等が終了し、小学校では大変良好な結果が得られました。詳細につきまして、本定例会全員協議会でご報告申し上げます。

  八坂、美麻地区で進めておりますコミュニティ型の学校運営を目指す義務教育の検討につきましては、八坂地区では義務教育に関する懇話会をこれまでに4回開催し、信州型コミュニティ・スクールへの取組みや山村留学生の確保、小中連携など小規模校の特徴を生かした教育形態の工夫について検討いただいております。

  また、美麻地区では、美麻小中学校コミュニティ・スクール推進委員会を4回開催し、視察やアンケート調査の結果を基に、来年度から導入を予定しておりますコミュニティ・スクール学校運営協議会の設置と小中一貫教育等について検討を進めております。検討結果の詳細につきましては、本定例会の全員協議会でご報告いたします。

  平成28年4月の開校が予定されております大町岳陽高校の整備につきましては、一部新校舎の建設が進められております。また、3年後の開校に向けて、これまでの経過や来年度以降の新入生の受け入れ体制などについて、地域説明会が開催され、新たな高校への理解を深める取組みが進められております。市といたしましても、引き続き、県教育委員会と緊密な連携を図り、関係の皆様との協議を進め、地域の期待に応える理想の学校づくりにつながりますよう、提言や支援に努めてまいります。

  体育の振興につきましては、先月開催されました第30回大町アルプスマラソンは、あいにくの天候にもかかわらず、過去最多となる3,600人を超えるランナーが市内のコースを駆け抜けました。本年も運動公園内やコース沿いの草刈りなどに、市内の事業所や各種団体の皆様の積極的なご協力をいただきました。また、大会当日は、800人もの市民ボランティアの皆さんのご支援により、参加者からは大変好評をいただき、盛り上がりのある大会となりました。関係各位に心より感謝申し上げます。

  平B&G体育館は、現在、耐震補強と改修工事施工のため臨時休館しております。皆様にはご不便をお掛けしますが、工事は順調に進んでおり、計画どおり年内に竣工の予定であります。

 

  以上、第4次総合計画で定めました各施策の進捗状況と、今後の執行方針につきまして申し上げましたが、年度の終盤に向け、また、来年度は市制施行60周年並びに合併10年の節目の年を迎えますことから、記念事業等を含め新年度での展開も視野に入れ、計画いたしましたそれぞれの施策が予定どおり円滑に推進できますよう、全力をあげて取り組んでまいりますので、今後とも市政運営に対しまして、いっそうのご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 

  本定例会にご提案申し上げます案件は、事件案件10件、条例案件14件、予算案件7件の合計31件でございます。それぞれの議案につきましては、上程の際、説明いたしますので、よろしくご審議をお願い申し上げます。