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9月定例会市長あいさつ


 本日ここに、平成23年大町市議会9月定例会が開会されるにあたり、一言ごあいさつを申し上げます。

 我が国の経済は、内閣府が発表しました8月の月例経済報告によりますと、「景気は、東日本大震災の影響により依然として厳しい状況にあるものの、持ち直している。」との基調判断が報告されました。また、先行きにつきましては、「サプライチェーンの立て直し、海外経済の緩やかな回復や各種の政策効果などを背景に、景気の持ち直し傾向が続くことが期待される。ただし、電力供給の制約や原子力災害の影響、海外景気の下振れ懸念に加え、為替レート・株価の変動等によっては、景気が下振れするリスクが存在する。また、デフレの影響や、雇用情勢悪化の懸念が依然残っていることにも注意が必要である。」としております。

 3月11日の震災発生から約6か月が経過し、被災地でも徐々にではありますが生産や消費に立ち直りの兆しが見えつつあり、今後、復興需要が徐々に本格化していくことから、来年度には実質成長率が2パーセント台後半に回復するものと見込まれております。しかしながら、急激な円高や株価の低迷、海外の景気減速などで輸出や企業業績が悪化する可能性も残されており、不透明な部分もありますことから、国、地域の景気動向に注視しながら、引き続き予算の着実な執行に取り組んでまいります。

 このような中、国政におきましては、昨日、野田佳彦氏が第95代首相に指名され、近日中に新たな内閣が発足することとなりました。新内閣には、東日本大震災からの本格的な復興対策とともに、円高対策を中心とした緊急経済対策を盛り込んだ第3次補正予算の早期成立を要望いたしますとともに、今後、国と地方の協議の場におきまして、現場を預かる基礎自治体の声を真摯に受け止め、相互の信頼関係のもとしっかりとした議論の中で政策が決定され、力強く遂行されますことを強く望むものでございます。

 本定例会におきましては、今月初旬の美麻地区における豪雨災害に係る補正予算の専決処分報告のほか、住環境の向上と地域経済の振興を目的として制度を新設する住宅リフォームに対する助成や、保育園の窓ガラス飛散防止対策及び小中学校の備品等の転倒防止などの震災対策経費、並びに補助対象面積が拡大した森林整備地域活動支援補助金などを追加計上し、一般会計で総額3億6,339万4千円の補正予算を提案申し上げます。
 また、平成22年度一般会計及び特別会計の決算報告を申し上げますとともに、それぞれの特別会計において決算額が確定したことに伴う一般会計からの繰出金の調整を補正計上いたしております。なお、いずれの会計におきましても財政の健全性が維持できる見通しとなっております。
 主な財政指標につきましては、現時点における暫定値ではありますが、実質公債費比率が18.0パーセントとなり、前年度と比較して1.0ポイント改善することとなりましたが、県内他市との比較では、なお高い水準にありますことから、今後も健全財政堅持の方針に基づき事業執行に努めてまいります。また、将来負担比率は78.2パーセントとなり、公債費の圧縮などにより、前年に比べ21.6ポイントの大幅な改善が図られております。
 当市の行政運営における総合的な指針であります第4次総合計画につきましては、基本構想でお示しいたしました当市の将来像「美しく豊かな自然文化の風薫るきらり輝くおおまち」を実現するための施策を定める基本計画につきまして、現在来年度を初年度とする後期5か年の基本計画の策定作業を進めております。
 また、総合計画に定めた基本構想に基づき当市の土地利用の方向性を定める国土利用計画につきましても、現在策定作業を進めております。
 これら2つの計画の策定方針等の概要につきましては、本定例会の全員協議会におきまして、ご説明申し上げることとしております。

 指定管理者制度に関する取り組みにつきましては、今月2日の全員協議会におきましてご報告申し上げましたが、12日に行政改革推進委員会からの答申を受け、行政改革推進本部会議を開催し、本年度末をもって指定期間が終了する2つの施設と、来年度新たに指定管理者制度の導入を予定する1施設につきまして、今後の方向性を検討いたしました。
 その結果、本年度末をもって指定期間が終了いたします大町市大町温泉郷森林劇場及び大町市勤労青少年ホームの2施設につきましては、引き続き指定管理者制度を導入することとし、速やかに指定管理候補者の選定に向けた手続きを進めてまいります。

 次に、本年度の主な事業の進捗状況につきまして、第4次総合計画で定めた6つの目指すまちのテーマ、政策の柱に沿って順次ご説明申し上げます。

 まず、1番目のテーマは、「市民に、より身近な市政のまち」であります。
 私は、市の将来像「きらり輝くおおまち」の実現に向け、就任以来、市民参加と協働によるまちづくりを積極的に推進してまいりました。
 この市民活動の拠点といたしまして市民活動サポートセンターを開設し、まもなく1年半を迎えます。当初心配されました設置場所が分かりにくい等の課題もサポートセンターの認知度の向上とともに解消され、これまでに多くの市民団体の皆様に利用され、好評をいただいております。
 また、本年度も11月6日に大町公民館分室におきまして、“ずく出せ大町みんなが主役”のスローガンのもと、「市民参加と協働のまちづくり推進フォーラム」を開催することとしております。より多くの市民の皆様から市民参加と協働のまちづくりについて理解を深めていただきますとともに、それぞれのお立場から、まちづくりへの具体的な取り組みに参加いただくよう要請してまいります。
 来月4日には美麻地区におきましてJICF(日本学生自転車競技連盟)大町美麻サイクルロードレース大会が開催され、美麻地区内の周回コースを利用したロードレースには大学40校、男女合わせて約200人の選手が参加します。この大会はアマチュア自転車競技界を代表する大会のひとつであり、運営にあたりましては、地区住民が参加して実行委員会を組織し、90人を超えるボランティアが交通整理等にあたります。また、コースの沿道では多くの観戦者の声援により、大会を盛り上げていただくこととしております。美麻地区でのサイクルロードレース大会の開催は本年度で連続5回目となりますが、今後も地域の活性化に資する大会が継続して開催されますことを期待しております。
 人権教育につきましては、「人権を考える市民の集い」を各地区ごとに開催しております。本年度は、いじめ、インターネット、障がい者、高齢者の人権問題について講演会を開催し、市民一人ひとりが、人権についての課題を理解し認識を深めることにより、人権が尊重され差別のない明るいまちづくりが実現するよう施策を進めてまいります。

 2番目のテーマは、「活力あふれる豊かなまち」であります。

 観光振興につきましては、東日本大震災以降、観光客の動向が懸念されております立山黒部アルペンルートの状況は、今月20日現在、累計で48万6,299人となり、昨年同期に比べ、なお9万7,101人、約17パーセントの減となっておりますが、徐々に回復の兆しが見えてきております。今後も、引き続き各種キャンペーンの実施に合わせ、JR各駅や高速道路の主要サービスエリアにおける誘客の強化や各種メディアの活用など、関係団体、事業者と連携した誘客宣伝をいっそう推進してまいります。

 NHK朝の連続テレビ小説「おひさま」のロケ地であります中山高原におきましては、現在、蕎麦の花が見頃となり、このところ、県内外から大勢の皆様に訪れていただいております。現地におきましては、今月10日から案内所を設置し、来場される皆様への案内、駐車場の整理や市街地への誘導にも努めているところでございます。
 県では、昨年実施しました「信州デスティネーションキャンペーン」を契機として、地域が一体となった誘客宣伝活動をさらに発展させるため、本年度は来月16日から12月まで「未知を歩こう。信州2011」観光キャンペーンを展開します。当地域といたしましては、昨年に引き続き、北アルプス山麓・安曇野地域が一体となり、大糸線ゆう浪漫委員会が中心となって県と連携し、広域的な受け入れ態勢により、いっそう誘客宣伝に取り組んでまいります。
 国営アルプスあづみの公園大町・松川地区におきましては、7月、8月の来園者数が昨年を大きく上回っております。来月3日、4日開催の、雄大な北アルプスを望みながらノルデックウォーキングを楽しむイベント、北アルプス山麓ツーデーウォーキングや、10月22日、23日の北アルプスフェアなどの秋の大規模イベント開催に向け、国営公園と連携して誘客宣伝にいっそう取り組むこととしております。
 当市におきましても、周遊バス信濃大町ぐるりん号の運行による2次交通の確保や、市の秋の魅力を特集した観光パンフレット「信濃大町秋づくし」による情報発信の強化など取り組みを進めておりますが、今後も、着地型の観光メニューの企画開発や、各種イベントの開催などに合わせ、おもてなしの充実を図ってまいります。
10月には、秋以降の観光情報の提供や来シーズンの新たな旅行商品の造成を目的に、私自ら都内の旅行代理店を訪問しセールス活動を行います。また、市内の観光や商工関係の皆様とともに、首都圏の旅行雑誌社をはじめとするマスコミ関係者との情報交換会を開催し、さらなる情報発信に努めてまいります。

 昨年モデル事業としてスタートしました農業者戸別所得補償制度は、本年度から本格実施となり、水田に加え畑が対象に加えられたこともあり1,358戸、水田1,738ヘクタール、畑25ヘクタールと、前年に比べ21戸、91ヘクタールの増加となっております。
 また、東日本大震災、原発事故、新潟・福島豪雨による水田の被害面積は4万ヘクタールにも上ると言われており、それに伴い今後の米価の動向や来年度以降の作付けの見通しなどが、不透明な状況となっております。
 さらに、長野県下では全市町村において、収穫を迎えた米の放射性物質の検査が行われることとなり、当市におきましても収穫が早い水田から検査用玄米を送付いたしました。検査結果の判明は来月10日前後と見込まれておりますが、検査結果が判明するまでは、有償無償にかかわらず本年度米の出荷自粛が要請されているところであります。
 今後も、地域農業の経営安定、安全な農産物の生産、流通に向け、国、県の動向等を注視しながら、関係団体、農家などと連携を密にし、適切に対応してまいります。
 長野労働局が発表した最近の雇用情勢によりますと、「雇用情勢は厳しい状況にあるものの、緩やかな持ち直しの動きが続いている。」と分析されており、大北管内の7月の有効求人倍率は0.63倍で、前月を0.15ポイント、また、前年同月を0.18ポイント上回っており、緩やかな改善傾向にあります。

 今後も、引き続き企業訪問により求人の掘り起こしに努め、地域経済の動向を見極めながら、大町公共職業安定所など関係機関と連携して雇用環境の改善に努めてまいります。
 先月末の中小企業制度資金の融資状況につきましては、融資件数は27件で前年同月比79パーセント、融資額は1億4,544万円で85パーセントに留まっております。また、県の制度であります東日本大震災関連の融資は、7件、1億1,000万円となっております。
 先月、市内金融団、商工会議所、商工会及び長野県信用保証協会等の関係機関・団体にお集まりいただき、中小企業制度資金運営会議を開催し、最近の融資相談状況などについて意見交換を行いました。県全体でも資金需要は低調に推移しており、東日本大震災関連の資金斡旋も低調であるとの情報をいただいております。
 ここにきて、急激な円高の進行等に伴い、我が国全体の経済が不安定となっておりますことから、今後も企業の資金需要を注視しながら適切に対応してまいります。
 地域ブランド力の向上につきましては、市の認知度向上を目的として取り組んでおります黒部ダムカレーは、今年もサークルKサンクスの店舗で発売されました。特に、今年は販売エリアを県内に留まらず、関東、北陸、静岡、関西及び四国にも拡大し、約3,600店舗での販売となりました。黒部ダムカレーの認知度も徐々に向上しており、いくつかのイベントから出展要請をいただいております。今後もこうした実績を積み重ねながら、地域ブランドとしての黒部ダムカレーの普及に取り組んでまいります。

 3番目のテーマは、「安心・安全なまち」であります。

 東北地方を中心に未曾有の被害をもたらした東日本大震災におきまして1万5千人を超える尊い命が失われ、4千人を超える方が依然として行方不明のままとなっております。また、今なお多くの被災者が不便な避難所での生活を余儀なくされております。
 あらためて、お亡くなりになりました方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様にお見舞い申し上げます。被災地の一日も早い復興を願い、市といたしましても今後も直接、間接の支援を続けてまいります。
 これまでに被災地から21世帯44人の方々を受け入れておりますが、既に地元へ戻られた方もおり、現在は16世帯28人が当市で避難生活を送られております。今月1日には避難されている皆様との意見交換会を実施し、現在の悩みや今後の生活に関するご意見、ご要望など、生の声を伺うことができました。市といたしまして、今後もできる限りの支援を継続いたしますとともに、現在、見直し作業を進めております大町市地域防災計画にも、貴重なご意見として反映してまいりたいと考えております。
 来月3日に実施いたします地震総合防災訓練につきましては、今年は、大町地区を対象とし、西公園グラウンドを主会場に実施いたします。訓練内容は、参加機関の皆様とも協議し、より実践に即したものとなりますよう、一部見直しを行いました。いつ発生するか分からない地震に備え、市民の皆様にとりましても実効のある訓練となることを期待いたします。
 なお、東日本大震災により死亡し、又は行方不明となっている消防団員が251人に上っており、確実な公務災害補償を実施するため、消防団員等公務災害補償責任共済契約に基づく掛金が引き上げられることに伴い、所要の経費を本定例会の補正予算に計上いたしております。
 また、最近は各地で集中豪雨が頻繁に発生しており、当市におきましても局地的な豪雨により、床上浸水などの被害が発生しております。局地的な集中豪雨は、発生が予測しにくいことから、災害が発生した場合には被害を最小限に食い止めるよう、正確な情報収集と素早い対応ができるよう努めてまいります。
 八坂地区を中心に、5月29日に発生しました梅雨前線豪雨災害につきましては、6月定例会において災害復旧費として1億3,700万円余を補正計上いたしました。小規模な被災箇所につきましては、先月末までに復旧作業が終了し、公共土木災害復旧工事10件、林道施設災害復旧工事4件につきまして、今月2日から4日に実施された第5次災害査定により国庫負担対象の採択が決定しました。今後は、早期発注、早期完成を目指し進めてまいります。
 また、美麻地区におきましては、今月5日から翌日にかけての7時間に降雨量が35ミリメートルに達する局地的な集中豪雨により、市道、林道や農地施設25か所に路肩欠損、法面崩落などの被害が発生しました。この災害に対し緊急に応急作業を進め、早期復旧を図るための予算を専決処分いたしましたので、本定例会に報告させていただきます。

 「やさしさいっぱい・支え愛のまちづくり」をスローガンに掲げる市民ふれあい広場は、今年で13回目を数え、昨年度は56団体の参加により、約5,000人の皆様にご来場いただくなど、恒例行事として市民に定着しております。今年は、サブテーマに「東日本大震災復興支援」を掲げ、災害ボランティアの活動記録のパネル展示や被災地の地場産品の販売などを企画に盛り込み、10月8日に文化会館一帯を会場とし開催することとしております。
 健康づくりの推進につきましては、自殺の防止を目的として、昨年6月に懇話会を設置し、「大町市心の健康づくり推進計画」の策定に取り組んでまいりました。このたび計画案を大町市健康づくり推進委員会に諮問し、答申をいただきました。答申では、自殺の引き金の一つとされる「うつ」の予防段階での対策が重要であること、また、自殺が多いとされる中高年層に加え高齢者層にも目を向け、市民がお互いに気付き合うことが大切である等の意見をいただきました。
 今後はこの答申を踏まえ、世代別の自殺の背景及び対策の基本的な考え方を整理したうえで、計画に沿った効果的な事業の推進に取り組んでまいります。
 後期高齢者医療保険につきましては、本年度の保険料の確定通知を先月に該当の皆様に発送いたしましたところ、事務の不手際により一部発送を漏らしたまま口座から保険料の引き落としが行われたことが判明いたしました。
 未発送となりました皆様にはお詫びの文書を添えて直ちに通知しますとともに、広報おおまちでもお知らせをいたしました。関係の皆様には深くお詫び申し上げますとともに、今後、再発防止の徹底に努めてまいります。
 市立大町総合病院につきましては、新たに経営企画室を設置するとともに、前飯田市立病院事務局長を院長特任補佐として招き、病院が抱えている課題を改善するため、様々な角度から個別、具体的な改善策を助言いただき経営改善に取り組んでおります。
 こうした取り組みの成果として、重要課題のひとつでありました入院患者7人に対して看護師1人を配置する7対1看護配置基準を今月より取得することができました。質の高い看護の提供と収益の改善に向け一歩前進したところであります。
 22年度決算につきましては、昨年4月の診療報酬の改定と、この改定などに伴う施設基準の取得により、入院単価が2,000円近く上昇し、入院患者も延べ1,700人以上増加しており、外来でも入院ほどではないものの、単価、患者数とも前年度を上回り、医業収益は前年度比で約2億4,000万円の増収となりました。その結果、純損失は2億3,000万円余に圧縮され、過去最大の純損失を計上した21年度より大幅に減少しました。本年度は、引き続き看護師をはじめ職員の確保や病院機能の向上により、さらなる収益の確保を図ってまいります。現在までのところ、入院単価、外来単価とも前年をさらに上回っており、また、7対1看護配置基準の取得の効果も相まって、いっそうの入院収益の改善を目指してまいります。
 このたび、懸案でありました有識者による経営検討委員会が発足し、第一回の会合を今月20日に開催しました。大町病院の従来の経営状況につきましては厳しいご意見・ご提言もいただきましたが、一方で現在取り組んでいる経営改善方策や方向性については一定の評価をいただいたと認識しており、新たな一歩を踏み出せたものと考えております。
 しかしながら、なお医師が不足している状況に変わりはなく、山田院長とともに医師の招聘の働きかけに積極的に努めてまいります。
 大町病院は、地域の基幹病院として、市民の安心安全のため質の高い医療を提供し、健全な病院経営を目指し鋭意努力してまいりますので、今後も議員各位のご理解とご協力をお願い申し上げます。
 子ども手当につきましては、今年10月から来年3月までの支給額を見直すことを盛り込んだ特別措置法が、今月26日の参議院本会議で可決、成立しました。支給額は、3歳未満と第3子以降の3歳から小学生までは月額1万5千円、第1子・第2子の3歳から小学生まで及び中学生に対しては月額1万円となっております。また、来年度以降の現金給付は、児童手当法に所要の改正を加え実施することとなっております。所得制限につきましては来年6月分以降から適用することとし、所得制限の基準及び所得制限を超える者に対する税制上・財政上の措置等については今後検討するとしております。
 市内保育園におきましては、現在耐震診断や耐震改修を計画的に進めているところでありますが、構造上の対策のほか、地震発生時に園児の安全と避難経路を確保するため、窓ガラスの飛散防止対策を先行して実施する経費を補正予算に計上いたしております。
 長寿をお祝いする敬老祝金につきましては、敬老の日を中心に高齢者に支給いたしますが、本年度対象となります方は、88歳の方199人、99歳以上29人の、合計228人で、最高齢は104歳となっております。なお、支給にあたりまして100歳以上の方には、私又は担当部課長が直接ご本人にお会いしてお祝い申し上げ、99歳と88歳の皆様方には、地区の民生委員さんから祝い金をお届けいただくこととしております。
 生活援護につきましては、現下の雇用情勢等が依然として厳しいことから、本年度は先月末までに22件の相談があり、うち11世帯が新たに保護開始となり、先月末現在では145世帯189人に給付しております。相談内容や生活保護の適用に至った状況は、傷病や精神的な理由等により継続的な就労が困難な方や、年金の受給資格を取得できない方などが中心となっておりますが、厳しい雇用情勢を反映しての生活相談も増えておりますことから、個々の状況に即して自立を目指す援助に努めてまいります。

 4番目のテーマは、「快適な生活基盤のあるまち」であります。

 ごみ処理広域化につきましては、6月に三日町地区ごみ処理施設建設問題対策委員会委員長の招集による三日町住民集会において、対策委員会として反対との方向を自治会に具申することが決定されました。
 これまでも対策委員会に対しまして、委員からのご質問やご意見について、広域連合から文書をもってお答えをしてまいりましたが、地元三日町の皆様に直接ご説明する機会をいただけず、大気の保全などの環境対策や施設計画などについての情報がなかなか伝わっていない状況にございました。
 このような中、今月7日に三日町自治会主催により、第2回の説明会が開催され、約70人の皆様にご出席をいただき、計画の内容や環境等に関しさらに詳しいご説明をさせていただいたところであります。また、3市村の住民を対象とした説明会も大町市で2回、白馬村、小谷村で各1回実施し、当市での説明会には、あわせて150人の皆様にご出席をいただきました。3市村の説明会では、施設の煙突からダイオキシンやばい煙が撒き散らされるといった意見もあり、いまだに不正確な認識が残っていると感じたところであります。
 引き続き、三日町の皆様はもとより、市民の皆様にも新しい施設の環境対策などについて、広報紙などを通じてお伝えし、正確な情報に基づきご理解いただけますよう全力を尽くして努めてまいります。
 なお、来月4日には、広域連合及び大町市が主催して、建設候補地の現地を直接見ていただく見学会を開催することとし、三日町の皆様にご案内申し上げております。
 また、三日町自治会におかれましては、7日に臨時総会を開催し、施設建設について賛否の決定方法について協議を行う予定と伺っております。
 ごみ処理施設は市民生活になくてはならない施設であります。地区の振興に加え、市域、圏域の発展にも思いを巡らせていただき、合意形成が図られますことを切望いたします。

 平成20年度から検討を進めてまいりました、公共工事への電子入札の導入につきましては、来月からの運用開始に向け準備を進めており、先月には市内業者を対象として説明会を開催しました。
 電子入札は、入札に係る経費の削減が期待されるとともに、談合等の不正行為の防止にも効果がありますことから、できる限り速やかに導入するよう国から通達が出されており、また当市の公共工事等入札契約監視委員会からも、公正でより透明性の高い入札手続への改善のため導入について検討するようご意見をいただいております。
 今回導入いたします電子入札システムは、県や県内市町村との共同利用型でありますことから、当市に限らず、県及び県内全ての市町村において実施が可能となり、入札に参加する業者側の利便性が向上するとともに、事務の効率化が図られるものと考えております。

 誰もが安心して暮らせる住宅、居住環境の形成につきましては、住環境の向上と地域経済の活性化を図るため、「住宅リフォーム促進事業」を創設することとし、関連する経費を本定例会の補正予算に計上いたしております。この制度は、快適な住宅に改修するため市民が市内の施工業者に依頼して住宅リフォーム工事を行う場合、その費用の20パーセントについて、20万円を限度として助成するもので、地域経済に対し一定の波及効果を期待しております。

 水道事業につきましては、昨年度から実施しております爺ヶ岳スキー場前の老朽化した導水管布設替え工事が、5月末に発生した梅雨前線豪雨の影響により工事の内容に多少の変更が生じましたが、当初の予定どおりスキーシーズン前に工事を完了するよう進めてまいります。
 今後引き続き、石綿管や鉛給水管の布設替えなど、老朽化した水道管の布設替えに併せ、大規模な災害に備えて耐震化対策を進めますとともに、長期的な施設整備計画において重点項目として取り組んでまいります。
 また、平成22年度水道事業会計決算におきましては、損益計算では3,800万円余の純利益を計上いたしております。水道事業収入の根幹をなす給水収益につきましては、前年度に対してわずかながら増額となりましたが、これは、平成6年以降減少傾向にありました1人あたりの使用水量がここ数年下げ止まりの状況となったことによるものであります。今後、しばらくは横ばいの傾向が続くものと予測しております。
 下水道事業に伴う送配水管の布設替えが終了し、耐用年数に達していない配水管等の償却資産の除却がなくなりますことから、本年度以降の収支はより安定したものになるものと考えております。
 原水供給事業につきましては、飲料水製造会社から原水供給量の増量の要請がありましたことから、現在、新たな供給方法について検討を進めております。
 温泉引湯事業の22年度経営状況につきましては、給湯収益に変動はなく、単年度の収支としては堅調に推移しております。
 下水道事業につきましては、地方公営企業法の適用につきまして、平成25年4月の移行を目標に、計画的に準備を進めておりますが、法適化移行支援業務の委託業者を、公募型プロポーザル方式により先月決定し、今月11日に契約を締結いたしました。法適化の対象とする事業や範囲等につきましては、今後、大町市下水道事業経営審議会において、ご審議いただくこととしております。

 5番目のテーマは、「潤いのあるまち」であります。

 市立山岳博物館は、本年11月で創立60周年を迎え、創立50周年を機に制定されました山岳文化都市宣言も、本年で10年を迎えようとしております。この記念すべき年にあたり、10月29日からは、市民と当館の学芸員との協働による調査、研究の成果を展示する企画展「くさばなの一生湿地植物に見られる植物の生活史その営みとなぞにせまる」を開催します。また、これに合わせ、本年度当初から制作を進めてまいりました博物館の活動内容を紹介するテレビ番組も10月29日に放送されることが決まり、11月3日には60周年の記念式典を挙行する運びとなっております。60周年を契機として、全国有数の市立山岳博物館の活動をさらにいっそう拡充し、山岳文化都市大町市の情報を広く発信してまいります。

 芸術文化の振興につきましては、文化会館の自主事業等では、10月24日に小学校高学年生を無料招待する「劇団四季こころの劇場」を、また、11月3日には「川久保賜紀、江崎昌子とっておきの名曲コンサート」を、19日には「劇団四季ミュージカル夢から醒めた夢」、29日には「一青窈ツアー2011」、12月3日には「ゴスフェスおおまち2011」をそれぞれ開催することとしております。また、財団法人地域創造の助成を得て、学校や福祉施設などでミニコンサートを行う「公共ホール音楽活性化支援事業」は、12月9日から11日までの3日間実施することが決定しております。

 市民の皆様の芸術文化活動の発表の機会としましては、10月から11月にかけて「市民芸能」、「器楽・合唱」など5つのジャンルで、市民芸術祭を開催しますほか、12月18日には、大町市少年少女合唱団の定期演奏会が開催されます。
 今後も、こうした事業を通して、市民の皆様が芸術文化にふれる機会の充実に努め、さらには自主的で活発な芸術文化活動の促進に努めてまいります。

 6番目のテーマは、「人を育むまち」であります。

 教育委員会では、これまでも児童・生徒の安全の確保を第一に、交通安全教室の開催や登下校時の安全指導に努めるとともに、保護者や関係機関の支援のもと通学区ごとに危険箇所等を地図上に表示した「安全マップ」を作成し、注意喚起を図ってまいりました。来月からは、こうした危険箇所等の情報を市内全体で一元的に集約し、市のホームページで広く公開することといたしました。これにより、保護者をはじめ多くの皆様にいっそう周知を促しますとともに、市民全体が情報を共有することにより、児童・生徒の安全確保が図られるものと期待しております。
 また、東日本大震災や、松本市での地震におきまして、書棚やロッカー等の転倒による人身被害が発生しておりますことから、学校でのこうした被害を防止するため、本定例会の補正予算に所要の経費を計上し、備品の転倒防止対策を進めることとしております。
 継続事業として実施しております大町東小学校の耐震・大規模改修は、低学年棟につきまして、プレールームの耐震補強、屋根の改修及び教室のサッシや外壁などの外装工事等がほぼ終了し、今月末現在の進捗率は約80%となり、予定どおり10月末の完成を目指して、順調に工事を進めております。

 体育振興につきましては、先月開催した市民スポーツ祭には、17種目に約1,800人の市民の皆様にご参加いただき、盛大に開催することができました。また、今月7日に開催された少年少女球技大会には、野球に5チーム、男女のソフトバレーボールに26チームが参加し、熱戦が展開されました。
 全国レベルの大会では、国民体育大会予選を兼ねた北信越大会のカヌー競技が先月3日に木崎湖で、また、剣道競技が今月28日に総合体育館において開催されました。先月30日からは全国選抜少年サッカー大町大会が運動公園サッカー場を中心に開催され、県内外から約1,000人の選手が参加し、連日、熱戦が展開されました。こうした大会の開催は、地域スポーツの振興と活性化に大いに寄与するものと考えております。
 来年度、本県で開催が予定されております全国高校総合体育大会におきましては、女子サッカー競技が、開会式から準決勝まで当市運動公園サッカー場を主会場に開催されることが決定しております。これに先立ち本年11月には、プレイベントとして東日本大震災の被災地の有力校をお招きして、県高校女子サッカー復興支援交流会を開催することとし、所要の経費を本定例会の補正予算に計上いたしました。
 10月16日に開催されます第28回大町アルプスマラソンにつきましては、実行委員会を中心に、現在、準備が進められております。コースにつきましては、フルマラソンをはじめとする長距離公認コースは従前のとおりとし、3キロコースを市街地から運動公園内特設コースに変更することとしております。市内外から大勢の方々にご参加いただき、盛大な大会となることを期待しております。
 このほか、各種のスポーツ教室につきましては、B&G海洋センター艇庫を活用した少年海洋教室をはじめ、市内小中学生を中心にカヌー・ヨット体験教室などを開催しますとともに、中高年を対象としたウォーキング教室を保健センターと相互に連携し、今月から来年2月までを期間として、健康づくりと運動習慣の形成を中心に開講いたします。

 以上、第4次総合計画で定めました各事業の進捗状況と、今後の執行方針等につきまして申し上げましたが、年度後半におきまして、それぞれの事業の計画的な執行に努めますとともに、各分野の施策を積極的に推進し、所期の成果が達成できますよう、全力をあげて取り組んでまいりますので、議員各位におかれましてはいっそうのご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 本定例会にご提案申し上げます案件は、報告案件2件、条例案件5件、予算案件8件、決算認定案件12件の合計27件でございます。それぞれの議案につきましては、上程の際、説明をいたしますので、よろしくご審議をお願い申し上げます。