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現在位置:HOMEの中の市長の部屋の中の議会での市長あいさつの中の平成23年から6月定例会市長あいさつ
更新日: 2011年6月3日

6月定例会市長あいさつ

 本日ここに、平成23年大町市議会6月定例会が開会されるにあたり、一言ごあいさつを申し上げます。

 はじめに、今議会は、市議会議員選挙後、初の定例会であります。議員各位におかれましては、これから4年間、市民の代表として市政の発展と市民福祉のさらなる向上のために、ご活躍されますことを心よりご祈念申し上げます。

 東北地方を中心に未曾有の被害をもたらした東日本大震災の発生から、まもなく3か月が過ぎようとしております。この大震災におきまして15,000人を超える尊い命が失われ、8,000人を超える方が依然として行方不明のままとなっております。また、今なお、多くの皆様が避難所での生活を余儀なくされております。あらためて、お亡くなりになりました方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。被災地の一日も早い復興を願い、市といたしましても様々な形で直接、間接の支援を続けてまいります。

 こうした国を挙げて被災地の支援に全力を尽くして取り組むべき時に、国会では昨日、菅内閣に対する不信任決議案が提出されました。甚大な被害に苦しむ被災地の皆様の心情を思いますと、国政の混迷を深く憂うものであります。復興には一刻の停滞も許されず、早期に復興に向けた体制が確立することを強く望むものであります。

 さて、我が国の経済は、内閣府が発表しました5月の月例経済報告によりますと、「景気は、東日本大震災の影響により、このところ弱い動きとなっており、また、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にある。」との基調判断を示しております。また、先行きにつきましては、当面は東日本大震災の影響から弱い動きが続くと見られ、その後、生産活動が回復していくに伴い、海外経済の改善や各種の政策効果などを背景に、景気が持ち直していくことが期待されるものの、電力供給の制約やサプライチェーン立て直しの遅れ、原子力災害及び原油価格上昇の影響等により、景気が下振れするリスクが存在すること、また、デフレの影響や、雇用情勢の悪化懸念が依然残っていることにも、注意を喚起しております。
 こうした中、政府におきましては、先月17日に閣議決定した「政策推進指針」に基づき、大震災がもたらした影響を順次、確実に克服するとともに、日本経済の潜在的な成長力を回復するよう取り組むため、平成23年度1次補正予算の速やかな執行等により、震災からの早期立ち直りを図ることとしております。
 企業の生産活動や設備投資、個人消費などが、いずれも弱い動きとなっており、我が国全体が出口の見えない先行き不安にかられている中、地方自治体におきましては、省エネルギーへの取り組みや、観光客の誘客など、日本経済全体が活気を取り戻す一助となるよう、それぞれの地域での積極的な活動が重要であると考えております。

 本定例会におきましては、このたびの大震災に鑑み、防災資機材の整備に加え、住宅耐震診断費用及び太陽光発電システムに対する補助の増額のほか、合併特例交付金事業やがん検診の充実など、国、県の補助制度を活用する事業などを追加計上し、一般会計で総額1億788万5千円の補正予算を提案申し上げます。
 さらに予算関係といたしまして、平成22年度一般会計及び特別会計の補正予算、並びに平成23年度一般会計補正予算の専決処分を報告いたします。
 なお、平成22年度決算の見込みにつきましては、国による地域活性化施策等に伴う財政措置の積極的な活用や、健全財政堅持の方針に基づく予算執行の結果、財政の健全性が確保できる見通しとなっております。

 当市が目指すまちづくりの方向や、その実現のための施策などを定めた大町市第4次総合計画は、平成19年度を初年度とし平成28年度を目標年度としておりますが、本年度が前期基本計画の最終年度となりますことから、来年度を初年度とする後期基本計画を策定することとしております。
 本定例会の全員協議会におきまして、策定方針等につきましてご説明申し上げますが、後期基本計画の策定に当たりましては、引き続き地域懇談会や行政懇談会等を通じ、地域の実情や市民ニーズの把握に努めますとともに、昨今の様々な社会経済情勢の変化や時代の潮流を踏まえ、新たな行政課題にも的確に対応できるよう努めてまいります。
 また、第4次総合計画は、PDCAサイクルによる施策や事務事業の点検、評価、改善を行財政運営の基本としておりますことから、昨年度、総合計画審議会をはじめ、各種審議会の皆様にご協力いただき実施いたしました行政評価の成果を後期基本計画の策定に反映してまいります。

 次に、本年度の主な事業の進捗状況につきまして、第4次総合計画で定めた6つの目指すまちのテーマ、政策の柱に沿って順次ご説明申し上げます。

 まず、1番目のテーマは、「市民に、より身近な市政のまち」であります。

 市民参加と協働のまちづくりの推進につきましては、4月30日、本年度のきらり輝く協働のまちづくり事業の助成対象を決める公開審査会が行われました。
 市民の皆様の自主的、自律的なまちづくり活動としまして、伝統文化の継承やイベントの開催、地域の景観や自然を活かした地域づくりの取り組みなど、幅広い分野から12の事業がエントリーされ、審査の結果、11事業への助成を決定いたしました。
 このほか、市内の景観保全や環境美化のため、花壇やプランターなどで花づくり活動に取り組まれる39の団体に対しましても、助成を行うこととしております。
 市民の皆様が取り組まれる様々な地域活動や市民活動に対しまして、財政的な支援を行うことにより、さらなる協働の機運の高まりを期待しております。

 姉妹都市交流につきましては、本年3月の東京都立川市との姉妹都市提携満20年を控え、昨年度は相互に市の木を交換して記念植樹を行いましたほか、立川市に大町市のアンテナショップを開設するなど、これまでの継続的な交流に加え、節目の年を迎えるにふさわしい活発な交流を進めてまいりました。
 本年度は、初めて両市職員の人事交流として、4月から職員を相互に1人ずつを派遣しております。来月3日には、立川市におきまして20周年記念事業を開催することとし、この機会を契機にさらなる友好、交流を確認する式典に併せ、吹奏楽フェスティバルや大町市在住の齋藤清氏の作品展等を開催いたします。
 また、記念イベントには、市民の皆様にもご参加いただきますよう、広報おおまちやケーブルテレビ等を通じて参加を呼びかけており、多くの市民の皆様とともに、姉妹都市提携をお祝いいただきますとともに、今後さらに広範な分野で交流が深まりますことを期待しております。
 アメリカ合衆国メンドシーノとの姉妹都市交流につきましては、1年ごとに交互の訪問を重ねてまいりましたが、20回目となる今回は、今月29日から来月4日までの6日間訪問団が当市を訪れ、クラフト体験、美麻市(いち)への参加や学校訪問などを通じて交流を深めることとしております。
 交流実行委員会が中心となり、ホームステイを引き受けていただくホストファミリーを市内全域から募集するなど、より多くの市民の皆様にご参加いただく交流となりますよう準備を進めております。

 2番目のテーマは、「活力あふれる豊かなまち」であります。

 観光振興につきましては、3月11日に発生しました東日本大震災、3月12日に発生しました長野県北部地震、さらには原子力発電所事故などの影響により、個人消費の減退に加え、行事等の自粛ムードに伴い国内経済全体が低迷し、観光客の入り込みが減少しております。
 当市におきましても、大震災以降、観光客が減少し、4月10日にオープンしました立山黒部アルペンルートでは、5月末現在139,716人と、前年と比較し41.0パーセント減少しており、特に、外国人観光客は、激減している状況にあります。
 今後につきましても、東京電力に加え、中部電力の発電量減少に伴う節電対策や、高速道路利用料金の割引制度の一部廃止が予定されておりますことから、全国の観光地にとりまして、厳しい状況が続くことが予想されます。
 このような状況の中、市では、4月18日に市内の観光関係の皆様にお集まりいただき「大町市観光振興緊急対策特別会議」を開催し、当初に計画されていた事業に加え、新たに緊急的な事業を追加するなど、積極的に誘客活動を展開していくことを決定したところであります。
 取り組みの一例といたしましては、4月21日、22日に国営アルプスあづみの公園管理センターと共同して、新潟県内で学習旅行誘致キャラバンを実施しましたほか、先月25日、26日には、県東京観光情報センターの協力のもと、市観光協会が都内のマスコミ関係13社を訪問し、当地域が震災等の影響もなく安全であることをアピールするマスコミキャラバンを実施いたしました。
 また、本日から2日間にわたりまして、大町市旅館業組合の皆様とともに都内の旅行エージェントを訪問し、夏から秋に向けた旅行商品の企画造成のためのキャラバンを実施しているところでございます。
 本年度、当地域は、映画「岳-ガク-」やNHK朝の連続テレビ小説「おひさま」のロケ地として注目されておりますことから、本日からFM長野で放送が始まる情報番組「まるごとおおまち」などを最大限に活用しながら、一日も早く元気を回復し、まさに国難とも言うべきこの事態を乗り切るよう、市観光協会をはじめ観光関係の皆様と一体となり、効果的かつ積極的な誘客宣伝並びに受入態勢の整備に取り組んでまいります。

 農業振興につきましては、昨年度実施されました戸別所得補償モデル対策事業は、市内では1,414の農家、生産組合からご参加いただきましたが、本年度からの本格実施に向け、現在、交付申請書類を農家に配布し加入の促進を図っております。今後も、個別相談会を開催するなど円滑な制度の運営を図ってまいります。
 有害鳥獣対策につきましては、モンキードックを始めとした猿の追払い及び防護柵設置に対する補助のほか、猟友会にご協力いただき、野生鳥獣保護計画に基づく計画的な個体数調整や緊急駆除を実施しております。

 昨年度創設した銃及び狩猟免許取得への助成制度により、新規の駆除従事者が増加する一方で、イノシシやニホンジカによる被害が増加傾向にありますことから、猟友会の皆様とさらに連携を図り、効果的な被害防止に努めてまいります。
 また、国、県の補助制度を活用して被害対策を推進するため、大北5市町村及び関係団体による大北地区鳥獣被害対策協議会を発足させることとしております。

 市内の景気動向は、大震災により物資等の供給が寸断され、影響を受けている企業がある一方で、受注の増加により生産体制を強化する企業もあり、業種により大きな相違が生じております。
 このような中、福島県いわき市から二つの企業が当市に工場の機能を移転しました。市では、工場建物の情報提供等、積極的な支援に努め、新たな雇用を伴う操業が始まりました。転入された企業をはじめ、ご協力いただいた市内企業や地域の皆様に改めて感謝申し上げます。
 昨年夏以降目立っております市内企業における設備投資の動きにつきまして、このほど飲料水製造企業から、増設に伴う工場等誘致振興条例に基づく助成金が申請されました。審議会での審議を経て、所要の経費を本定例会の補正予算に計上いたしております。このほか、コンデンサ素材製造企業における大規模な工場増築の計画について、先般地元説明会が行われ、現在建築確認等の準備が進められております。これら市内工場の増設により雇用の拡大が図られますことは、現下の厳しい経済状況にあって歓迎すべきことであり、市といたしましても積極的に支援してまいります。
 こうした中堅大手を中心とした明るい動きがありますものの、なおいっそう企業誘致等による地域産業の活性化を図るため、先月23日、第1回の地域産業活性化懇話会を開催いたしました。様々な分野の委員から、企業誘致に関する情報や産業間の連携のアイデアをいただくことができましたので、今後の具体的な企業誘致活動に活かしてまいります。

 地域ブランド力の向上につきましては、平成20年度より3年間、信州大学と共同研究を進めてまいりました。このたび、国土交通省が主催する「“水のめぐみ”とふれあう水の里の旅コンテスト2011」におきまして、「めぐるり!信州大町うるおいの二日間」が大賞を受賞しました。この作品は、共同研究の一環として信州大学の学生が、大町の水をキーワードに旅の企画をまとめたもので、新しい視点から大町の魅力を引き出す内容が高く評価されました。現在、この作品をもとに大町の魅力を発信する商品づくりを進めております。また、大町をイメージするマスコットキャラクターの作成事業が、県の地域発元気づくり支援金の対象として採択されましたことから、関係経費を本定例会の補正予算に計上いたしております。
 ご当地グルメ黒部ダムカレーは、先月7日、8日に神奈川県横須賀市で開催された「よこすかカレーフェスティバル」に参加し、全国ご当地カレーコンテストで第3位に選ばれました。当市の知名度向上のための手段として定着してきているものと受け止めており、今後、「黒部ダムカレー.com」の皆様とともにいっそうの普及に力を注いでまいります。

 3番目のテーマは、「安心・安全なまち」であります。

 各種の検診事業につきましては、国の新たな事業として一定の年齢の方を対象に大腸がん検診と肝炎ウイルス検診の無料検診を実施するため、所要額を本定例会の補正予算に計上いたしております。
 予防接種事業につきましては、子宮頸がん予防ワクチンが供給不足により、現在一時的に接種が中断しておりますが、ワクチンの供給の再開が7月上旬と見込まれ、接種が可能となり次第、速やかに関係者に通知するとともに、広報等により周知を徹底してまいります。
 また、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンにつきましては、国内での接種後の死亡事例の発生を受け、国の指示により接種を見合わせておりましたが、ワクチンとの因果関係が確認されなかったことから、4月1日より接種を再開しております。

 市立大町総合病院につきましては、赤羽前病院事業管理者の退任に伴い4月から山田博美院長が病院事業管理者職務代理者に就任し、新たな体制の下、大町病院の再生に向けての取り組みが始まりました。
 大町病院では、ここ数年の極端な医師不足の影響から患者数が減少したことなどにより、経営の深刻さが増し、平成21年度決算におきましては、4億7,000万円という過去最大の単年度赤字を計上しておりました。
 しかし、22年度の最終的な決算はまだ確定していないものの、現時点での速報値では、単年度赤字は大幅に縮減され、経営状況は改善傾向にあります。その理由といたしましては、昨年度は信州大学や県をはじめ多くの皆様のお力添えにより内科に新たに4人の医師に就任いただくことができ、診療体制の充実により患者が増加したことや、診療報酬の改定により入院単価が大幅に向上したことなどがあげられます。
 一方、整形外科では昨年末に医師1人が退職したことに伴い、常勤医師が1人となり、厳しい診療体制となっております。また、懸案事項であります7対1看護体制の早期整備は、経営面のみならず、看護職員の勤務環境の改善の面からも重要な課題であります。こうしたことから、将来にわたり安定的に医師、看護師を確保するため、医師修学資金の追加と看護師等養成奨学金の制度拡充に要する経費を本定例会の補正予算に計上しますとともに、関係条例の改正につきまして上程いたしております。
 一日も早い再生が求められております大町病院におきまして最も重要なことは、全職員の意識改革、当事者意識の喚起による経営の改善であります。そのため、経営を戦略的かつ専門的に推進する部署として、本年4月、新たに経営企画室を設置し、経営改善と医師確保のための専任職員を配置しました。
 また、本年度から、資格や経験を有する専門性の高い医療事務職員を広く募集し、病院職員として採用して事務職員の専任化を段階的に進めることといたしました。
 さらに、経営健全化の早期の実現を目指し指導助言を得るため、先進的な取り組みの実績を有する自治体病院関係者を迎え、すでに一部について経営改善のための方策を実行に移しているところでございます。
 また、大町病院の将来のあり方につきましては、外部の有識者も含めた経営会議を早期に立ち上げ、方向性を検討してまいることとしております。
 こうした新たな取り組みに加え、大町病院として初の試みであります第1回病院祭を先月29日に開催いたしました。「地域とともに歩む明るく開かれた病院を目指して」をテーマに、多くの皆様の積極的なご協力により多彩なイベントを実施いたしました。当日は台風の接近に伴う悪天候にもかかわらず2,000人を超える多くの皆様にご来場をいただき大変盛り上がった病院祭となりました。今回のテーマにありますとおり、市民の皆様と病院職員とが身近に触れ合い、多くの皆様に大町病院をより深く理解していただく機会となり、ご協力いただきました多くの皆様に改めて深く感謝申し上げます。
 このほか、西病棟の耐震補強工事や、病院機能評価の受診、電子カルテの導入の検討など、病院再建の実現に向けての取り組みが、病院事業管理者職務代理者山田院長を中心に、病院職員が一丸となって進められております。
 開設者といたしましても、大町病院の最重要課題であります医師、看護師確保と病院再生の早期実現に向け、全力をあげて取り組んでまいりますので、引き続き議員各位のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 子育て支援につきましては、支給の混乱を回避するため、平成22年度における子ども手当の支給に関する、いわゆる「つなぎ法」が4月1日から施行され、9月末までの間、中学校卒業までの児童につき昨年度と同額の1人月額13,000円が支給されることとなりました。しかしながら、10月以降につきましては、現段階では国の方針は示されておらず、今後の取り扱いが早期に決定されるよう、国に要請してまいります。
 また、情緒の発達に偏りがある児童の子育てを支援するため、教育委員会と子育て支援課が連携し、家庭や学校での生活を含め、包括的、一体的に支援が可能となるよう生活訓練事業を拡充いたしました。
 北アルプス広域連合により整備を進めております養護老人ホーム「鹿島荘」の全面改築につきましては、平成25年4月の開設に向け、本年度20パーセント、来年度80パーセントの施工割合で来月建設工事に着手することとし、準備を進めております。工事期間中の入所者の居室を確保するため、市の旧デイサービスセンター「かたくり」について、今月末の完成を目途に仮設改修を進めております。

 介護保険につきましては、第4期介護保険事業計画の計画期間が本年度で終了しますことから、第5期の計画策定に向け、広域連合におきまして要介護認定を受けている皆様などを対象としたアンケート調査などを行い、今後、介護サービスの基盤整備を含む給付水準と介護料負担の均衡を念頭に、慎重に検討を進めることとしております。なお、この計画策定に合わせ市の老人福祉計画の見直しを進めてまいります。
 市民生活の支援につきましては、雇用情勢が依然として厳しい環境の中、特に中高年者や障がい者の就職が難しい状況にあって、生活保護による援護を必要とする世帯が増加しており、4月の被保護世帯は昨年同期に比べ21世帯増の141世帯となっております。
 また、大震災の影響による仕事量や収入の減少などの生活相談もあり、今後も社会情勢等の動向に注意を払い、日常生活や社会生活における個々の状況に応じ自立を目指すきめ細かな支援に努めてまいります。

 危機管理態勢の強化につきましては、東日本大震災に際し、大町病院のDMAT(災害医療チーム)、北アルプス広域消防の緊急援助隊の数次にわたる派遣をはじめ、給水車や保健師による現地活動、支援物資の運搬など被災地への積極的な支援と、市民の皆様からの救護物資や義援金の受入れ、被災地の皆様の公営住宅や民間住宅への入居支援や生活物資の提供など、できるかぎりの支援を実施してまいりました。このうち、義援金につきましては、5月末現在、23,673,424円が寄せられ、既に全額を社会福祉協議会及び日本赤十字社を通じ、被災地に向けお送りしております。
 今後におきましても、被災地への職員派遣等の直接的な支援に加え、被災地の皆様をコミュニティ単位で一時的に受け入れ支援する県の「信州安らぎの逗留村」構想に基づき、受入れ団体の一つとしてできる限りの支援を継続してまいります。
 先月29日、台風2号に伴う豪雨の影響により市内では24時間雨量117ミリメートルを記録し、土砂崩落等により八坂地区を中心に13路線が通行止めとなり、市道への土砂崩落により菅の窪で一時4世帯5人が孤立しましたが、消防団や、地域住民の皆様による土嚢積み等の活動により、人家等への被害を防ぐことができました。これから梅雨前線の活動が本格化する時期を迎えますことから、大きな被害が発生しないよう危険箇所のパトロール等により、安全確保に努めてまいります。

 市の防災対策の強化につきましては、このほど、大町市防災計画の見直しに着手いたしましたが、今回の大震災での被災の状況や経験等を的確に反映してまいりますとともに、見直しが検討されております県の防災計画との整合を図ってまいります。
 また、毎年実施しております総合防災訓練や各地区での防災訓練につきましても、より実践に即した訓練となりますよう、訓練内容や方法等について見直しを行い、安心、安全なまちづくりを進めるため、防災体制の点検、強化に取り組んでまいります。

 交通政策につきましては、従来、市における公共交通に関する事務は、総合的な調整やリニア中央新幹線建設促進期成同盟会など各同盟会に関する事務は企画財政課が、大糸線の利用促進輸送強化や大町長野間特急バスなどに関しては観光課が、市民バスやデマンド交通については市民課が所管しておりましたが、地域公共交通のそれぞれの施策を総合的、効果的に推進するため、本年4月、新たに情報交通課を創設いたしました。
 また、先月19日には、地域公共交通活性化協議会を新たに設置し、平成24年度の地域公共交通総合計画の策定に向け、公共交通の在り方や活性化、維持確保など総合的な施策の推進について協議を開始しております。

 4番目のテーマは、「快適な生活基盤のあるまち」であります。

 地域情報通信基盤の整備につきましては、関係機関並びに施工に携わっていただきました関係各社のご協力により、迅速かつ、つつがなく工事が完了し、4月1日から本放送を開始いたしました。先月20日には、議員各位をはじめ、関係の皆様にご出席いただき、完成式並びにケーブルテレビ開局式を挙行いたしました。
 これにより、既にケーブルテレビ網が整備されておりました八坂、美麻地区を含め市全域にわたり、市民の皆様が等しく地域情報の共有化と高度情報化の恩恵を享受いただく環境が整いました。これまでの広報紙や告知放送、ホームページなどの情報提供に加え、ご家庭に最も普及しているテレビ放送を活用することにより、情報手段の複層化による情報伝達の多様性、確実性を高めることが可能となり、合併後の一体感の醸成に大きく寄与するものと考えております。
 ケーブルテレビの自主放送につきましては、大町市ケーブルテレビ放送番組審議会を3月23日に新たに立ち上げ、番組編成を決定するとともに、先月17日の第2回の審議会では、実際に放送した番組につきまして、ご意見やご提案をいただいたところであります。
 今後はさらに、八坂、美麻地区で培ってまいりました市民参加型の番組制作など、先駆的な取り組みをいっそう活かしながら充実、発展を図り、市民参加と協働のもと、市民の皆様に親しんでいただける番組と情報提供に努めてまいります。
 なお、5月末現在のケーブルテレビの加入状況につきましては、八坂、美麻地区を含め、3,023件であります。
 このたび整備いたしました情報通信基盤は、高度情報化時代に対応した市民生活に欠くことのできない身近な生活基盤として、ご家庭と市政を直結するネットワークであり、行政情報はもとより、生活情報や地域情報の発信に加え、情報通信技術を活用した行政サービスの高度化を推進し、市民サービスの向上と大町市の発展のため、積極的に活用してまいります。

 誰もが安心して暮らせる住環境の形成につきましては、平成16年度より住宅、建築物の耐震化を促進してまいりましたが、今回の大震災以降、市民の皆様の住宅の耐震化に対する関心が高まっており、住宅の精密診断について、問い合わせが多く寄せられております。当初見込んでおりました診断戸数を超える申し込みがありましたことから、本定例会に補正予算を計上いたしております。また、診断後、耐震改修を計画される方も見込まれるため、必要に応じて住宅等耐震改修事業補助金の増額を図るとともに、耐震診断、耐震改修についていっそう普及啓発に努めてまいります。

 水道事業につきましては、矢沢水源付近の石綿導水管の更新を昨年度から2か年計画で進めております。現在、仮設管の布設と仮設道路の築造が完了し、本管埋設工事に着手いたしました。今後も引き続き地域の皆様や関係者と十分調整を図りながら、年内の完成を目指し適切な施工管理を図ってまいります。
 公営簡易水道につきましては、計装設備の点検や更新を計画的に進め、引き続き適切な施設の維持管理により水道水の安定した供給に努めてまいります。
 下水道事業につきましては、一部末端管渠の整備工事等を残し、主要な管渠工事は昨年度末をもって完了し、本年度からは維持管理が中心となっております。
 事業の経営形態として、企業会計方式の導入が経営の計画性や透明性の向上を図るうえでより有効となりますので、平成25年4月からの地方公営企業法の適用を予定し、本年度におきましては、移行に向けた事業資産の調査や評価を実施しますとともに、下水道事業経営審議会にお諮りし、法の適用範囲等につきまして検討してまいります。

 一方、大町浄水センターは、建設から既に14年以上が経過しておりますことから、今後の適正な機能の保全と長寿命化を図るため、設備などの計画的な更新や施設改良に向けて検討を進めてまいります。
 ごみ処理広域化につきましては、新施設の建設候補地であります三日町自治会では、三日町地区ごみ処理施設建設問題対策委員会が設置され、新施設の建設について検討をいただいております。
 本年度に入りまして、対策委員会から新施設建設についてのご質問をいただきましたので、施設計画の内容や環境保全についての考え方につきまして、北アルプス広域連合と連名で文書によりお答えし、併せて、対策委員会等におきまして直接ご説明する機会を設けていただくよう要請しているところでございます。

 5番目のテーマは、「潤いのあるまち」であります。

 太陽光発電システムの普及促進につきましては、本年度当初予算におきまして補助予定件数30件、400万円を見込み計上しておりましたが、このたびの大震災による原子力発電所の稼動停止に伴う電力不足により、太陽光発電など自然エネルギーの利活用に対する社会的要請が高まってきております。このような情勢に鑑み、市におきましても、自然エネルギーの利活用をさらに進めることとし、補助件数を増やすため本定例会の補正予算に所要額を追加計上いたしております。

 芸術文化の振興につきましては、先月15日に文化会館の自主事業として「はいだしょうこファミリーコンサート」を開催いたしました。今月12日には、文化会館25周年を記念して「NHKのど自慢」を、また、8月21日には、「キッズのためのはじめての音楽会」を、さらに10月24日には、小学校高学年生を無料招待して「劇団四季こころの劇場」を実施いたします。また、財団法人地域創造の公共ホール音楽活性化事業の助成をいただき、学校や福祉施設でミニコンサートを開催するとともに、四季劇場でのミュージカル観劇ツアーの開催を予定しております。これらの催しを通して、市民の皆様が芸術文化にふれる機会の充実に努めますとともに、市民の皆様の芸術文化に対する要望を把握し、いっそう良質な芸術文化の提供と、豊かな芸術文化活動の促進に努めてまいります。
 緊急雇用対策事業として実施する社山寺廃寺跡の発掘調査につきましては、この調査により当地域の中世寺院の実像が明らかになることが期待されますことから、発掘調査の学術的な意義等について広く周知を図るため、今月4日に信州大学副学長の笹本正治氏をお招きし、この遺跡について市民学習会を開催することとしております。

 6番目のテーマは、「人を育むまち」であります。

 現在、学校教育におきましては、重点課題として、学力、体力の向上、不登校対策の推進、特別支援教育の充実の3点を掲げ、取り組んでおります。教育委員会では、本年度から県教育委員会が進めている中学1年生を対象とした30人規模学級編成に呼応して、生徒数の要件に該当する仁科台中学校へ制度を導入しました。この結果、市内全ての中学1年生で35人以下の学級編成となり、よりきめ細かな生徒指導や教科指導が実現するものと期待しております。今後も、一人ひとりの児童生徒が意欲を持ち、楽しい学校生活を送ることができますよう、教育環境の充実に努めてまいります。

 本年度に入り4月下旬には、市内の小中学校でインフルエンザが流行し、3校、13クラスが学級閉鎖となりました。こうした状況を踏まえ、保健予防の充実を図るため県の合併特例交付金を活用して、保健室の機器を整備するための費用を本定例会の補正予算に計上いたしております。
 一昨年来工事を進めております大町東小学校の耐震、大規模改修につきましては、3月中旬に発注いたしました低学年棟の建設主体工事等を、学習環境や安全対策に配慮しながら10月末の完成を目指して進めております。引き続き平成24年度には高学年南棟を、25年度には高学年北棟と給食棟を順次整備してまいります。
 大町高校と大町北高校の再編統合につきましては、県では、県議会2月定例会におきまして、再編統合案が承認され、本年度当初予算で統合後の校地となる大町高校の校舎棟などの整備に向けた調査費等を計上するとともに、平成28年度の開校に向け、新校の基本構想の策定を進めております。市といたしましては、引き続き県教育委員会と連携し、地域が期待する新校の実現に向け円滑な再編統合が進められるよう努めてまいります。

 山岳博物館につきましては、現在、創立60周年記念事業として最初の企画展であります「山岳(やま)を科学する2011その最前線」を4月23日から開催しております。この企画展は、信州大学山岳科学総合研究所との共同により実施しており、大学の先生方による講演会やミュージアムトークでは、専門的な研究成果を分かり易く解説いただき、来館者から好評を得ており、連休中の入館者も大幅に増加しました。
 引き続き、来月2日からは、「世界のライチョウとニホンライチョウ」、10月からは、「くさばなの一生湿地に見られる植物の生活史」の2つの企画展を開催するため準備を進めております。
 また、9月から公募する「山岳フォトコンテスト」につきましても、多くの皆様から山岳写真をご応募いただきますよう広く周知に努めているところであります。
 創立60周年を契機として検討を進めております将来の山岳博物館のあり方につきましては、「山岳博物館のこれからを考える会」を3月25日及び先月10日に開催し、公募しました委員の皆様からは博物館に寄せる思いや将来像につきまして多くのご意見をいただきました。今後さらに2回程度開催し議論を深めるとともに、館内でのアンケートを実施し、市民や観光客の皆様に親しみ、愛され、広く内外から来館いただける博物館を目指してまいります。

 体育振興につきましては、市民の健康と体力づくりを推進するため、幼児を対象とした「運動あそび教室」や、子育て中の母親を対象としたスポーツ教室を開催するほか、来月3日から開催予定の市民スポーツ祭では、各競技団体のご協力のもと17種目、約2,000人の参加を目標に、盛大な大会となりますよう準備を進めております。
 また、長期的なスポーツ振興と計画的な施設整備を進めるため、基本となる振興方針や重点目標等を盛り込んだスポーツ振興計画の策定を進めております。

 以上、第4次総合計画で定めました施策の進捗状況と今後の執行方針につきまして申し上げましたが、本年度計画いたしました、それぞれの事業が計画に沿って円滑に執行できますよう、全力をあげて取り組んでまいりますので、今後とも市政運営に対しまして、いっそうのご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 本定例会にご提案申し上げます案件は、報告案件9件、人事案件1件、条例案件2件、予算案件2件の合計14件でございます。それぞれの議案につきましては、上程の際、説明いたしますので、よろしくご審議をお願い申し上げます。
お問合せ
問合せ先: 庶務課秘書係 内線 507
E-mail: hisyo@city.omachi.nagano.jp
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 なお、お答えが必要なご意見等はこちらではお受けできません。問合せ先に電話またはメールでお願いします。
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