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現在位置:HOMEの中の市長の部屋の中の市長のつれづれ日記からリオデジャネイロ駆け足見聞録 その2(平成28年11月)
更新日: 2016年11月11日

リオデジャネイロ駆け足見聞録 その2(平成28年11月)

○治安の不安、リスクの実相
 さて、先ほど、リオに行って見てさほど悪い状態ではなかったと述べましたが、大会直前の現地からの報道では治安の悪さやジカ熱などの伝染病が大きな問題となっていました。出発前に荷物の準備をしていて、徐々に不安が湧いてきました。これまで、仕事や私的な旅行など合せ、かれこれ20回近く海外へ出かけてきましたが、あまり心配したことはありません。長野オリンピックの組織委員会勤務時に度々出張したヨーロッパでは、心配はまったくありませんでしたし、40年も前、「信州青年の船」の担当者として香港、マニラに寄港した時などでも、そう大きな不安はありませんでした。
 しかし、リオからの報道では、治安の悪さやジカ熱ばかりが話題となっていて、今回ばかりは私も心配になってきました。しかも、バドミントンの応援ツアーの最も短い日程で申し込んで本隊のグループに遅れて出発したため、とにかく家を出た時から二條孝夫議長さんとの付かず離れずの二人旅でした。

 ツアーを組織した西鉄旅行社のガイドブックには、治安について徹底した注意事項が記載されています。
・盗難や置き引きにはじゅうぶんご注意ください。特に空港、駅、観光地など人の集まるところでは常に注意が必要です。
・写真を撮ったりする際に、足元に置いた荷物や人ごみの中でのスリにご注意ください。
と書いてあり、その上なおも、トラブルに巻き込まれないための鉄則として
・高級品で身を固めるなど、ターゲットになる目立つ格好はしないように。
・持ち歩くお金は必要な分だけ。貴重品は分散して持つように。
・治安の悪い場所へ近づくことや夜間・早朝の一人歩きは決してしない。
と、きつく記されていました。
 極め付きは、現地の日本領事館が発行したオリンピック・パラリンピックのための「安全の手引き」です。13ページにわたり丁寧な心構えがびっしり。無事に本国に帰って行ってほしい、という真剣さが伝わってきます。市内での日本人の被害状況が切実な実例で紹介されていて、バス停留所に停車中の市バスの中での強盗、とか、ショッピングセンター駐車場内での短時間誘拐(キャッシュカードで現金を下ろさせ、すぐ解放する)など、信じられないような実例が列挙されています。被害者にならないための行動として、
・犯罪者は標的を選びます。周囲に溶け込む服装を。
・強盗に遭遇したときは、相手が拳銃やナイフを所持している場合があるので、決して抵抗しないでください。抵抗せず、要求された金品は素直に渡すこと。
・人が襲われていても、むやみに助けに行かない。
 出発前にこれを読んでいると、ますます不安になって気が滅入ってきました。もう決めてしまった旅行者に、一体どうしろと言うのでしょう。行くのを諦めるようにとの宣告ですか。こんなに弱気になって出て行くのは初めてです。
 ところで、世界一治安の悪い犯罪多発都市は、南アフリカのヨハネスブルグだという記事を眼にしました。実体験を書いたこの人は、現地で宿泊したホテルのオーナーの「悪いことは言わないからやめておけ」と止めるのを振り切り、実際に危険地区に行ってみたそうです。その当然すぎる結末は、街のある一画に脚を踏み入れたとたん一瞬のうちに地面に引き倒され、四方八方から伸びる手によって、パスポートも財布もクレジットカードも、何もかも全てを失ったそうで、旅をあきらめるに充分な街だった、と書かれていました。

 でも、実際リオのオリンピックでは、会場の内外で出会う人たちは皆、陽気で人懐こく、道ですれ違うと口々に「ボンジーア!(おはよう)」と声を掛けてくれました。心からオリンピックを楽しもうとしているようで、自分の国のオリンピックを誇りに思っているようでした。
 もっとも、特に会場周辺では、警察や軍による警備体制が特に厳重でした。最近、日本でも東京マラソンなどの大規模イベントで敷かれている目に見える体制で、重装備に身を固めた警備隊が会場周辺のあちこちに配置されていました。自動小銃を肩に掛け、脇に停めてあるトラックの荷台には一回り大きい重機関銃が取り付けられていて、その光景だけを見ればまるで戒厳令下のようでした。
 この緊張感をカメラに収めたいと思い、競技会場の観客ゲート前で警備に当たっていた兵士の1人に、「写真を撮っていいですか?」と尋ねると、あっさりとOK。気が変わらないうちに急いでカメラを向け、カシャカシャ撮らせてもらいました。さらに、少し慣れてきた別の日、何とか並んで一緒に撮れないものかと思いつきました。昔、バッキンガム宮殿の直立不動の衛兵と並んで記念写真を撮ったことがあるのです。しかし、こちらの兵士は団体さんで、しかも本気度が違います。それに、すぐにでも発砲できそうな銃を持っている皆さんなので、恐る恐る「一緒に撮ってもらえませんか?」と聞くと、にっこり頷き、列の間を開けてくれました。二人で即座に割り込んで撮ってもらいました。
 そのうちに気さくな雰囲気にすっかりリラックスして撮るようになりましたが、さすがに肩を組むような無謀なことはしません。命あっての物種です。兵士たちの顔つきを振り返って眺めると、当然ながらどの表情も精悍に引き締まっていて、さすがに治安を守る人の顔だなあと感心しました。ハードな警備体制を敷きつつ、無害で無邪気な観客に対してはソフトな対応に徹していることを肌で感じました。
 こうした厳重な警戒にも関わらず、私たちの応援ツアーの30人ほどの中でも被害にあった方がいました。夜は決して行ってはいけないと厳重に注意されていた、昼間は有名な観光地コパカ・バーナ海岸に、若い男性グループが連れ立って出掛けたところ、やってきた男にいきなりナイフを出され貴重品を奪われたと聞きました。また、混み合ってきたシャトルバスの中で、肩に掛けたショルダーバッグからパスポートを抜き取られるという被害もありました。

 実は、私はリオに出かける前に、百均ショップで財布を2つ買って来ました。普段使っている財布とは別の強盗対策用で、知り合いから「怖い人に取り囲まれたら抵抗せずに、財布をできるだけ遠くに投げて、その間に逃げなさい。小銭を入れて重くして。」と教えられました。ほかの方からも、「怖いところだよ~、絶対に気をゆるめちゃいけないよ~」と言われ続け、心も萎えそうになり素直に財布を3つ持って現地に向ったのでした。幸い私自身は怖い人たちに取り囲まれることも被害にあうようなこともなく、3つの財布も小銭が入ったまま、持ち主とともに無事帰ってきました。

 しかし、無事に帰ってこられたからこそ、このように悠長に文章を書いていられるのです。もし少しでも怖い目にあっていたら、とても今このようにしてはいられません。きっと家に帰ってからもしばらくは落ち込んでいたことでしょう。

○ジカ熱対策
 出発前のもう一つの心配は感染症問題で、現地からはオリンピックの相当前から盛んに報道されていました。しかし、ジカ熱を媒介する蚊は大都会のリオの街なかでは心配ないのではとも思い、また冬に向かうに連れて下火になるとの観測も聞いていました。だいいち、ジカウィルスには有効なワクチンがないそうで、心配したところで出国の前に予防の手立てはありません。ただ、ブラジルでは医療費が非常に高く現地で病気にかかると大変なので、渡航前に必ず旅行保険に加入するようにとも言われ、早速手配しました。
 現地での安上がりな対策として、まず、虫除けスプレーをこまめに体に吹きかけ、蚊が近くに寄ってこないようにしました。さらに念を入れ、出発する前に、持って行くと役に立つよと頂いた、蚊よけ剤を浸み込ませたネッカチーフを首に巻いていました。当然、奥原希望さんの応援に競技会場へ行くときも欠かさず首に巻いて、その上にあのピンク色の法被を羽織っていました。大町に帰ってから、テレビに映っていた私の姿を見た友人から、あの首に巻いていた「手ぬぐい」は田舎のオヤジ丸出しだったと言われてしまい、本人はスマートに見えると思っていただけに、ちょっとショックでした。

■見事に飾り立てた熱狂的な観客


■会場周辺の人混み


■武装した兵士


■列に並んで記念の1枚


■すっかり慣れてまた1枚


■昼間のコパカ・バーナ海岸に行ってみました


■混み合う前のシャトルバスの中で


■表彰式のあと、希望さんと(首にメダルとネッカチーフ
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