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大町市。北アルプスの麓、信濃大町。 
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現在位置:HOMEからおきな草が秋に咲いた!(平成25年10月)
更新日: 2013年10月2日

おきな草が秋に咲いた!

 
 最近、我が家の庭先でおきな草が咲き出しました。この秋の季節に、です。
 今年の夏は、北アルプスの麓大町市でも、ことのほか暑く、熱気に負けて庭の手入れを怠けていましたが、ようやく涼しくなったので、草取りを始めたところ、濃い赤紫の花をつけた一株を発見しました。勇んで家人に知らせると、去年もこの株は秋に花をつけていたとのこと。大発見だと思ったのに、ちょっと水を差された気持ちです。

 おきな草の開花時期はふつう4〜5月で、春の遅いこのあたりでは5月末ごろまで咲いています。我が家でも、ほぼこの時期に一斉に花をつけますが、どういうわけか、一輪だけ今頃咲いたのです。春に開花すべきものの遅咲きなのか、はたまた来春の先駆けとなる早咲きなのか、よく分かりませんが、うつむきに咲く花が上向き加減になっているところを見ますと、どうやら花の盛りは過ぎているようです。もっと早く気づくべきでした。  
おきな草
(平成25年9月27日)

 山岳博物館の学芸員さんに聞きますと、「夏には次の年のための芽ができているので、そこに何らかの原因、例えば猛暑が続く、渇水状態にあるなどのストレスが作用して開花に至ったことが考えられる。しかし、その1株だけが2年連続で開花に至ったというのが謎で真相はわからない。来秋も開花に至るのか興味を持って観察してください。」とのことでした。さすが専門家です。来年もウォッチが欠かせません。 次いでネットを探してみても、理由に言及している記事は見当たりません。しかし、秋にも花をつけることがTVで紹介されたようなので、特に珍しいということはなさそうですが、何か得をしたようで、いいことが起こるといいなと、年甲斐もなく思ってしまいます。

 あらためて花を見てみますと、深みのあるえんじ色で、我が家の一株は、季節はずれにもかかわらず色合いもまあまあです。ちなみに、広辞苑によりますと、えんじ(臙脂)とは古代中国の燕の国に産したベニバナから製した紅を指すそうで、赤と紫を混ぜた色をいうようです。

 ふつう、花の時期を過ぎると間もなく種子をつけます。そして、種が完熟して白い綿毛となり、その様子が名前の由来にもなっている老人の白髪を連想させる形となります。陽の光に当たって白銀に輝く姿は神々しさを感じますが、今頃の季節にはとっくにその綿毛も散り去り、葉だけを元気に八方に広げています。季節外れのこの株は、これから種を付けることができるのでしょうか心配です。しっかり行く末を見届けたいと思います。
 
 おきな草は、環境省のレッドリスト(2013)で、絶滅危惧II類に登録されており、また、長野県でも現在10年ぶりにレッドリストの見直し作業が行われていて、前回に引き続き候補種に上がっているそうです。比較的地味な花ですが、一時の山野草ブームで乱獲にあい、幻の山野草になっていると聞きます。万葉集にも「ねつこぐさ」の名前で詠まれているそうで、以前は大町市の郊外を流れる清流高瀬川の広い河原でも、ごく普通に見られ、この地方では「チゴチゴ」と呼ばれる、ごくありふれた野草でした。私は小さいころからよくこの河原で遊んでいたのですが、じつは記憶に残っていません。遊びに夢中でたぶん踏み散らしていたことでしょう。

 高瀬川沿いにある常盤、須沼地区の有志の皆さんが、もう何年も前から熱心に保護活動を続けていて群落が復活してきました。このことは以前にも、このつれづれ日記「おきな草の里(平成19年5月)」で紹介しましたが、ちょうど6年前、毎年4月に開催される「おきな草の里まつり」で貴重な苗を一鉢いただき、庭先に植えて大切に育ててきました。その後、我が家の砂地の地味がよく合うのか、庭のあちこちに種が飛び、日当たりの良い、土が渇き気味の場所で深く根を張り、大繁殖しています。

ところが、狭い庭ですから増えすぎてしまい、この春、大町病院を守る会の方にもらってもらい、今月病院の庭に定植してもらうことにしています。それでもまだ、小振りのものも含め30株くらいが元気に生えています。もとは、いただいてきた、たった1本の苗が親なのです。
おきな草
(平成25年9月27日)

 大町ではすっかり涼しさが戻り、最近では肌寒く思う日もあります。この夏、標高700メートルの高原の街で、33度を超える暑い日が続いたのがうそのようです。この一輪の花が咲いている9月27日朝には少し冷えて、5.6度まで気温が下がりましたが、通常大町でこの花が咲く4~5月の気温はもっと低い水準ですから、花にはどうという変化もありません。

 おきな草を眺めていると、野に咲くこの草の青々として強く生きる姿は、この地に生まれ、積雪や寒冷の風土にも強靭に耐えて地域を守ってこられた、先人の方々の生き方にも通ずるものがあると思います。
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