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大町市。北アルプスの麓、信濃大町。 
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現在位置:HOMEから映画「黒部の太陽」上映会in大町(平成24年5月)
更新日: 2012年5月30日

映画「黒部の太陽」上映会in大町(平成24年5月)

 今、全国各地で、リバイバル上映が始まっている「黒部の太陽」は、多くの皆さんがご存知のように、「世紀の偉業」と呼ばれた黒部ダム建設に命をかけた男たちのドラマです。主演は石原裕次郎さんと三船敏郎さん。夢のような大スター共演で、封切りは昭和43年でした。

この映画は、独立プロの作品として企画されたため、当時の映画界を縛りつけていた5社協定という大きな制約の中で、制作に取り掛かるまでにも幾多の困難があったといいます。巨大な周囲の圧力の中で、「映画界を追放されてもいい。俺は、この黒部の太陽だけはやって見せる。」と固い決意を口にしていた裕次郎さんが、全霊を傾けて制作した、特に思い入れの深い作品です。先日、BS放送のNHKの番組で、夫人の石原まき子さんも映画制作にまつわる思い出を語っていました。

今までは、裕次郎さんの、「この映画は大きなスクリーンで見て欲しい」という遺言に従ってあまり上映はされず、またDVDなどにもなっていませんでした。この遺言を実現するため、公開以来44年の歳月を経て、再びスクリーンに甦ることになったこの映画は、石原プロモーションでは、3時間15分の完全版で「裕次郎の夢・全国チャリティ上映会」として実現することにしたものです。上映の売り上げは、経費を除いて、東日本大震災の被災地の皆さんに贈られることになっています。

5月13日の全国縦断の皮切りの上映会は、この映画のゆかりの地、大町市の文化会館でも開催されました。黒部ダムは、戦後の復興期、関西地方の深刻な電力不足の中、火力発電を補うために昭和31年に工事が始まり、7年もの歳月を費やし、延べ1,000万人の人手を要して完成しました。「黒四(くろよん)」と呼ばれたこの難工事の中でも、特に困難を極めた大町トンネル(現在の関電トンネル)工事は、「破砕帯」という地質上の難所に突き当たり、工事は長い中断を余儀なくされ、ダム工事そのものの成否を左右する最も重要な輸送ルートの建設が危ぶまれたのです。しかも、トンネルの掘削中に噴出した摂氏4度の大量の冷たい湧水は、北アルプス後立山連峰の大きな山体に太古から蓄えられた水です。

しかし、いつ尽きるともわからない大量の水の前で、現場の男たちはただ立ち尽くしてはいませんでした。苦闘7か月、結局は80メートルにすぎなかったこの破砕帯は、現代土木工学の粋を集めた英知によって、ついに難関が突破されたのです。
私は子供のころの、この世紀のダム工事が盛んに進められていた大町の様子が目に焼き付いています。中部山岳国立公園内にある黒部峡谷の自然を守るため、ダムの建設に必要な膨大な量のコンクリート骨材は、大町市内の高瀬川から外国製の巨大なダンプカーで工事現場に運び込まれました。そのダンプカーの延々と連なる行列は、途切れることはありませんでした。

また、映画の中にも描かれている、関西電力太田垣社長がトンネル内の破砕帯の現場を激励のため訪れた時のことだと記憶するのですが、朝の通学途中に、何台かの乗用車の車列がやってきたのを見かけたことがありました。当時、舗装もされていない田舎の砂利道を、乗用車が連なって走る光景は、普段目にすることも少なく、子供心にも印象的に覚えています。

今年は裕次郎さんが亡くなってちょうど25周年に当たります。そして、この映画の原作となった同名の小説の作者、木本正次さんの生誕100年の年でもあります。毎年、立山黒部アルペンルートの開通式典には、木本さんのご子息が奥様とともにご出席いただいています。
そして、来年は、黒部ダム完成50周年の年を迎えますので、今年から3年間、より多くの皆さんにこの黒部ダムを見に来ていただくため、様々な記念イベントを展開することとしています。自然の大きなエネルギーの生まれる現場を目の当たりにしていただくとともに、困難に立ち向かった人々のことを思い出していただきたいと願います。

黒部ダム、大町トンネルの難工事自体が壮大なドラマですが、映画「黒部の太陽」に登場する一人ひとりが、それぞれ自分の人生を背負い、苦難と必死に闘っている姿が描かれています。私は、上映が始まって5分後にはもう頬がぬれ始め、終わりまで涙腺の緩みは戻りませんでした。
いま、長引く経済の低迷が続き、さらに追い打ちをかけるように起こった東日本大震災。この映画は、天災に打ちのめされ、自信を失いかけた日本の社会に、そして私たちに、いかなる困難にも立ち向かった先人たちの、不可能を克服する勇気と英知を思い起こさせてくれます。今こそ、元気を出して立ち上がり、目標に向かって再び歩き始めたい、そして、この映画が、震災に遭われた被災地の方々に、少しでも応援のエールになればと思うのでした。
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