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地域ブランド戦略の構築に向けて(平成20年3月)

 今日、私たちが暮らす地域社会は、住民サービスのきめ細かさや、魅力ある地域産業、外部への情報発信力などの視点から、地域の総合力が評価され、地域の内外から地域力が問われる時代となっています。地域間の競争の時代の到来です。

 2月4日の夕、大町商工会館の大会議室で、「地域ブランド戦略」の講演会がありました。講師は信州大学の中島聞多教授です。信州大学と大町市は、昨年12月、お互いに持てる機能を活用して支援しあう「支援協定」を締結しました。小宮山淳学長は、協定締結式で、「大学も地域に貢献することを求められており、自然、文化などすばらしい資源を持つ大町と連携し、お互いに発展していきたい。」と述べられています。その協定に基づき、さっそく大町市の今後の街づくりの展開方策について、市民の皆さんへ呼びかけ、講演会が開催されたのでした。

 さて、2時間を優に超えるご講演の中で、中島教授は、地域ブランドの概念として、1.地域の特色を生かした商品、サービス 2.地域そのものを表わす価値、の2つがあり、観光地でもある大町では、地域の評価を高め、地域のブランド化を進めることが急務だと話されました。というのも、年間3百万人近い観光客の皆さんに訪れていただいている大町ですが、調査によれば市の認知度は低く、豊富な地域資源が存在している実態との大きなギャップがあるといいます。

 私は正直、ショックを受けました。北アルプスの絶景など、他に比類のない有望な地域資源に恵まれ、四季を通じて観光資源に欠くことのないこの大町が、市レベルでの認知度では長野県下19市のうちで下から3番目だというのです。中嶋先生が私たちを元気付けようと考えたショック療法かと勘ぐったのですが、どうもそうではなさそうです。

 外部の皆さんから正当な評価を頂いていないことに、内心忸怩たる思いがありますが、この事実を率直に受けとめ、初心に立ち返り地域ブランドの構築を目指して一歩を踏み出さなければなりません。幸い、高度成長・バブル経済・社会に対する反動として、周りに流されず、ゆっくりと自分流のライフスタイルを楽しむ人々が増えています。とりわけ定年退職を迎えつつある団塊の世代の皆さんは、田舎暮らしに強い関心を持っているといいます。また、この地域の特徴を活かした個々の商品ブランドづくりは、すでに北アルプス山麓ブランドとして取り組みが始まっています。この地はもともと、磨き上げるに十分な価値を持つ豊富な資源を有しているのですから、もっと早くに地域そのもののブランドに気づき、積極的にブランド戦略を展開してくるべきでした。

 大町市はこれから、地域経営という発想をしっかり頭に置いて、大町の持つ魅力を掘り起こし、その魅力をもっともっと磨き上げなければなりません。それを全国に発信して「選ばれる地域」を目指し、地域間の競争に勝ち抜いていきたいと思います。そして、より多くの人々が訪れ、大町を印象深く受け止めていただけるよう、更には、ここに住む人たちも満足して暮らしつづけていただくような街づくりを進めていきたいと思います。

 現在、地域ブランド戦略を展開している自治体は全国で相当数に上ります。長野県内でも、「地域ブランド推進室」などの専門組織を設けて積極的に展開している市町村が少なくありません。中島教授は、今すぐ取り組まなければ間に合わない、差し迫った状況にあることを強調されました。そして、「今からでも決して遅くはない。」との心強い励ましも。

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