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大町市。北アルプスの麓、信濃大町。 
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更新日: 2007年10月21日

大町アルプスマラソン「それでもぼくは走り続ける」

 秋晴れの10月14日、今年も大町市運動公園をスタートする第24回大町アルプスマラソンが開かれました。県内外から、前年を300人も上回る2,050人ものランナーにご参加いただきました。招待選手にはシドニー五輪代表の川嶋伸次選手、実業団で活躍した早田俊幸さんがきてくれました。私の親しい友人も何人か参加していて、中には、長野冬季オリンピックのスタッフとして一緒に白馬ジャンプ会場で頑張った、懐かしい仲間にも久しぶりに会うことができました。

 さて、スタート前、さわやかな緊張感が漂う本部席に、一人の選手が私を訪ねてきました。胸に「2369」のゼッケンを着けています。2,000番台はハーフマラソンの番号です。名前は永井恒さんといい、はるばる静岡県浜松市からの参加です。

 永井さんは耳がご不自由で、私との会話も手話通訳さんがたまたま近くにいなくて、十分な意思疎通ができなかったのですが、それでも「今日のレースでは頑張るぞ」という、強い意志は十分に伝わってきました。そして、永井さんの手から2冊の本が手渡されたのです。一冊は、「それでもぼくは走る」で、もう一冊はその続編「それでもぼくは走り続ける」です。家に帰ってから読ませていただくことにし、本を手に私は席に戻りました。

 さて、レースは3kmに始まり、車いす、ハーフ・フルマラソン、10kmと、次々とスタートしていきました。そのうちにトラックには次々に選手が戻って来ていましたが、私は部門ごとの表彰式などに追われていました。一段落していると、レースを終えた永井さんがニコニコして近づいてきました。満面の笑みを見て、きっといい成績だったんだなと思い、「どうでした?」と尋ねました。そしたらなんと、身振りも豊かに「1位」といっているではありませんか。

 成績は間違いなくハーフ壮年男子1位、一般を含むハーフ全体400人でも8位という堂々たる成績です。私は本当に驚いてしまいました。単にスポーツを楽しむ域を超え、永井さんは本当のアスリートであったのです。それもその筈です。後日、本を読ませていただきましたら、永井さんはなんと、あちこちのマラソン大会で立派な成績を残している方ではありませんか。またまた驚きです。全国各地のレースでもすでに100回を超える優勝経験をお持ちで、フルマラソンでも2時間31分30秒、ろう者日本記録の保持者なのです。プロフィールによりますと、ろう学校中等部3年のとき、先生の勧めもあって長距離を始めたとのこと。

本の中で、永井さんは次のように書いています。
 人生と悩みは切っても切れない関係だ。多くの人の励ましによって挫折から立ち直ったとき、頭によみがえってきたのが、走ること、マラソンを続けることだった。そして、マラソンを通じて多くの人々と出会い、コミュニケーションを通じて自分の意思を伝えたいと。

また、本にはこんな言葉もあります。
 何か周囲の人に教えてもらいたくて紙に書いてくださいと頼んでも、忙しいからなどとあしらわれてしまい、何回も無視に近い行動をとられると人と話すことがとても億劫になる。そうやって、多くのろう者は、健聴者との付合いを控えていくのだ。僕たちはある意味、忘れられた障害者かも知れないと。

胸にグサリと刺さる言葉です。

 永井さんは走ることのほかに、こうしたマラソン体験をもとに全国各地で講演を続けていらっしゃいます。
 いただいた著書の扉には、永井さんのサインとともに、「2008.1.19(土)TV朝日系『ラストスパート聴覚障害者ランナー』」と書いてあります。

 来年秋、再び大町アルプスマラソンでお会いするのを心待ちにしたいと思います。
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