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大町のうまい水「男清水女清水」の物語

 台風が過ぎて、ここ2、3日秋風が立ち、ようやく一息つくことができましたが、この夏の暑さには、はなはだ閉口しました。北アルプスの麓、ここ大町では夏でも朝夕は涼しくしのぎやすいのですが、昼間は連日30度を超える暑さ。それでも、北アルプスから湧き出る豊富な湧水を源とする市の水道の冷たさに救われます。蛇口からほとばしり出る水はうまさも格別です。

 今年の夏の市民祭「やまびこまつり」の日、街中でちょっと面白いイベントがありました。水道水の「利き水」です。皆さんは、「利き酒」というのはご存知と思いますが、この「利き水」は、いわば「水のソムリエ」を選ぶものです。「大町水物語の会」が主催して、市内の水道の4つの水源地のうち、代表的な2つの水源を呑み比べ、ぴたりと当てた人は「大町の水宣伝員」の認定証が渡され、大町の財産とも言うべきこの美味しい水を多くの皆さんに広める、いわば「ソムリエ」を務めることになります。

 実は、会の名前にもありますように、大町には「水」にまつわる話があり、名づけて「女清水と男清水」の物語といいます。「昔のこと、町の中央を南北に割って走る通りの東西で、人々の飲む水が違っていて、東側は東山の居谷里という池の湧水を、西側は北アルプス白沢の湧水を使っていました。ところが東の集落では女の子ばかりが、また、西の集落では男の子ばかりが生まれてくるのです。いつしか人々は、居谷里の水を女清水(おんなみず)、白沢の水を男清水(おとこみず)と呼ぶようになったといいます。

 困った人々は町の真ん中に川を作り、両方の水をひとつに合わせ流すことにしたのだそうです。それからは、更においしくなった水の流れる川の両側で、人々は幸せに暮らすようになったとのことです。めでたし、めでたし。」
 この「おいしい水」を飲んでいただくために、会の事務局が置かれている「創舎わちがい」の中庭、その向かいにある塩入家具店さん前と、「塩の道博物館」など9か所に、水飲み場が設けられています。

 この物語は、大町の「おいしい水」をもっと大勢の皆さんに知ってもらいたい、そして、まちづくりに繋げていこうという「大町水物語の会」の皆さんの発案で、いうなれば「現代の都市伝説」でもあります。この会の会長さんを務められている堀堅一さんは、遠くを眺める優しい目で街を眺めながら、この「水物語」を通じて具体的なまちづくりの取り組みを進め、何とか街に元気を取り戻したいとおっしゃいます。私も、より多くの皆さんにこの活動にご理解をいただき、ご参加いただくことをお願いしたいと思います。

 それはそうと、私は小さい頃から居谷里の水を飲んで育ったのですが、私が授かった子どもたちは伝説のとおり、確かに2人とも娘です。

 9月14日 市長室にて

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